エコジョーズと普通の給湯器の違い｜エコジョーズはガス代を節約できるのか、エコキュートとの違いも解説

エコジョーズとは、省エネ性の高いガス給湯器のことで、ガス代などのコスト削減が期待できます。

マイホームにエコジョーズの導入をご検討中の方の中には、「実際にどれくらいガス代を節約できるの？」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、性能向上リノベーションの専門家である福井のノークホームズが、エコジョーズと普通の給湯器との違いなどを詳しく紹介します。

 

このコラムのポイント
・エコジョーズと普通の給湯器の違いは、「毎月のガス代・本体価格」「お湯を沸かす仕組み・熱効率」「設置方法」などです。 ・エコジョーズのメリット・デメリットについて解説します。 ・エコジョーズとエコキュートの違い、他の省エネ給湯器などを紹介します。

 

エコジョーズは他の給湯器と比べて本当にお得で便利なのかを判断できるようになります。ぜひ最後までごらんください！

 

エコジョーズと普通の給湯器の違い

エコジョーズとは、少ないガス量で効率よくお湯を沸かす省エネ性能の高い給湯器で、普通の給湯器とは主に以下の点が違います。

• ・毎月のガス代・本体価格
• ・お湯を沸かす仕組み・熱効率
• ・設置方法｜排水処理など

それぞれわかりやすく解説します。

毎月のガス代・本体価格｜エコジョーズはガス代を節約できるのか

マイホームにエコジョーズを導入する際には、実際にどの程度ガス代を節約できるのかはもちろん、本体価格など初期費用も確認し、長期的な視野で考えることが大切です。

下記の表では、エコジョーズと普通の給湯器の毎月のガス代・本体価格を比較しましたので、参考にしてください。

種類	本体価格	毎月のガス代
エコジョーズ	20～30万円	1万円前後
普通の給湯器	15～25万円	1〜2万円前後

※参考：ノーリツホームページ「エコジョーズについて」をもとに、ノークホームズが計算

本体価格は、エコジョーズの方が約4万円～6万円ほど高いですが、年間で約4万円〜5万円ほどのガス代を削減できる可能性があります。

上記は目安であり、実際のガス代の削減額は使用頻度により異なりますが、ガスの使用量が多いご家庭ほどエコジョーズを導入するコストメリットが大きくなります。

お湯を沸かす仕組み・熱効率

エコジョーズは、普通の給湯器では捨てられていた200℃近い排気ガスの熱を再利用して水を加熱することで、熱効率を良くします。

給水された水は、まず二次熱交換器と呼ばれる部品で排気ガスによりあたためられ、その後一次熱交換器によりさらに加熱されます。

このようなお湯を沸かす仕組みにより、ガスの使用量を減らせることが普通の給湯器との大きな違いです。

設置方法｜排水処理など

普通の給湯器からエコジョーズに変える場合には、基本的には【既存給湯器を外す→エコジョーズ取り付け→保温材を巻く】という手順で工事完了となります。

しかし、エコジョーズには「排熱を再利用することでドレン排水（結露水）が発生する」という特徴があり、このドレン排水を処理するための工事が別途必要となる点に注意しましょう。

ドレン排水は、従来は「汚水」として扱われていましたが、製品の性能向上により雨水系統への排水もできるようになりました。

しかし、排水処理方法によっては周辺が水浸しになりカビが生えるなどの問題が生じますので、戸建て住宅の場合には下記のパターンにより、ドレン排水の処理方法を検討します。

• ・雨水系統｜側溝へ排出
• ・雨水系統｜雨どいへ排出
• ・雨水系統｜雨水桝へ排出
• ・汚水系統｜汚水桝へ排出

 

寿命

一般的に、ガス給湯器の法定耐用年数は6年、寿命はメーカーにもよりますが概ね10～15年と言われていますが、普通の給湯器とエコジョーズの寿命は変わりません。

ただし、10～15年という寿命はあくまでも目安であって、使用頻度や環境により多少の差が出ますが経年により故障するリスクは上がりますので注意しましょう。

下記のような経年劣化のサインがあった場合には、業者に点検を依頼し、修理又は取り換えを検討する必要があります。

• ・エラー表示が出る
• ・給湯機器から異音が聞こえる
• ・お湯がぬるくなった又はお湯にならない
• ・本体からの水漏れ
• ・本体に錆びなどが発生している
• ・排気口周りが黒くなる

下記の記事では、ガス給湯器の寿命について詳しく紹介していますので、ぜひごらんください。

▶関連記事：エコキュートの寿命は20年以内｜長寿命を目指す使い方、交換が必要な症状、給湯器の選び方など解説

 

福井で「給湯器の交換が必要。エコジョーズが気になるけど実際の性能がわからない」とお悩みの方は、ノークホームズにご相談ください。

ノークホームズは性能向上リノベーションの専門家で、給湯器交換のような一部のリフォームからフルリノベーションまで、ご希望を丁寧に伺って最適なプランを提案いたします。

 

エコジョーズと普通の給湯器を比較したときのメリット・デメリット

「エコジョーズを導入しなければ良かった」と後悔しないために、エコジョーズを導入する際には、普通の給湯器と比較したときのメリット・デメリットを事前に把握しておきましょう。

エコジョーズのメリット

エコジョーズのメリットは以下の通りです。

• ・ガス代を削減できる
• ・地球環境にやさしい(co2排出量を削減できる)
• ・交換・導入時に補助金を活用できる可能性がある

補助金については、国・自治体がそれぞれ実施しているので、エコジョーズ導入を検討し始めたら活用できるかどうかを検討しましょう。

国・自治体の政策や予算によって実施状況が変わるので、最新情報を調べて活用を検討するのがおすすめです。

エコジョーズのデメリット

エコジョーズのデメリットは以下の通りです。

• ・初期費用がかかる
• ・排水経路がないと設置できない
• ・10年に一度は中和器の交換が必要
• ・ガス代の節約効果が感じられないケースがある

エコジョーズは、ガス使用量を概ね12%削減することでガス代の節約効果があり、ガスの使用量が多いほど節約できる金額も多くなります。

一方で、ガス使用量が少なければ節約できる金額も少なくなることに注意しましょう。

 

光熱費の節約を重視する場合は、エコキュートを選択する方法もあるので、次にエコジョーズとエコキュートの違いも確認しましょう。

エコジョーズとエコキュートの違いは費用・熱源・お湯を沸かす仕組み

エコキュートとは、ヒートポンプ技術を活用し大気中の熱を利用してお湯を沸かす給湯システムのことです。

ここでは、エコジョーズとエコキュートの違いを解説します。

エコキュートの費用

まず、本体価格についてはエコキュートよりもエコジョーズの方が安価です。

（例）4人家族の場合の本体価格

• ・エコジョーズ（20号）の本体価格：約25万円程度
• ・エコキュート（貯湯ユニット460ℓ）：約40～60万円程度がボリュームゾーン

 

また4人家族の年間のランニングコストは、エコキュートの方が年間3〜4万円ほどを削減できる可能性があります。

参考；三菱電機「給湯光熱費かんたんシュミレーション」

ランニングコストついては、地域のガス単価、使用量や使い方などによって変わりますのであくまでも目安として参考にしていただければ幸いです。

エコキュートの熱源・お湯を沸かす仕組み・寿命

エコキュートは、ヒートポンプが外気から熱を取り出して冷媒を加熱し、さらに圧縮することで温度を上げ、最終的に熱交換器で水を加熱します。

つまり、エコキュートの熱源のメインは、大気熱である一方で、エコジョーズの熱源のメインはあくまでガスであり、排熱により熱効率を良くしているに過ぎません。

このように、エコキュートの方がエコジョーズよりもエコで環境にやさしい仕組みとなっている点が大きな違いです。

エコキュートとエコジョーズの寿命については、両者とも概ね10～15年とされていますので、違いはありません。

下記の記事では、エコキュートの寿命について紹介していますので、ぜひごらんください。

▶関連記事：エコキュートの寿命は20年以内｜長寿命を目指す使い方、交換が必要な症状、給湯器の選び方など解説

エコジョーズ・エコキュートどちらを選べばいいのか

エコジョーズ・エコキュートどちらを選ぶかは、検討されている方の使用状況や目的によって変わります。

例えば、エコジョーズとエコキュートの10年間の総合的な費用を算出すると下記の通りとなります。

給湯器	本体価格相場 ＋10年間の光熱費相場
	合計（10年間の費用相場）
エコキュート	50万円 ＋30〜40万円
	合計80〜90万円
エコジョーズ	20〜30万円 ＋70〜80万円
	合計90〜110万円

参考；三菱電機「給湯光熱費かんたんシュミレーション」

あくまでも目安ですが、上記のように10年という長期的な視点で考えれば、費用的にはエコジョーズよりもエコキュートの方がメリットがあります。

しかし、それぞれ特徴があるので一概にどちらを選ぶべきかは言えず、使用状況や何を目的とするかを明確にしたうえで、ご自身に合ったものを選ぶようにしましょう。

「エコジョーズ」がおすすめな方
・初期費用を抑えたい方 ・ガスを手放したくない方 ・お湯を使用するご家族が多い方 ・本体の設置スペースが狭い方

 

「エコキュート」がおすすめな方
・給湯光熱費を抑えたい方 ・オール電化にしたい方 ・急に大量のお湯が必要なケースが少ない方 ・環境に配慮した住宅設備にこだわりたい方

 

下記の記事では、電気・ガスそれぞれの費用について詳しく紹介していますので、ぜひごらんください。

▶関連記事：給湯器は電気・ガスどちらが安いかわからない方へ費用を比較して紹介｜見分け方、仕組みなども簡単解説

 

福井で「エコジョーズとエコキュートどちらも気になるけど、どちらが良いのか」とお悩みの方は、ノークホームズにご相談ください。

ノークホームズは性能向上リノベーションの専門家で、給湯器交換のような一部のリフォームからフルリノベーションまで、ご希望を丁寧に伺って最適なプランを提案いたします。

 

エコジョーズ・エコキュート以外の選択肢もある　｜エコワン、エネファームなど

「月々の光熱費節約」「省エネ性能」にこだわって給湯器を選ぶ場合には、以下の選択肢もあります。

• ・エコワン：通常はヒートポンプでゆっくりお湯をつくり、タンクに貯めて必要な場合にガスでお湯を沸かせるハイブリッド給湯器。
• ・エネファーム：ガスから化学反応で電気をつくり出し、その時に発生する熱でお湯を沸かし、給湯に利用する家庭用燃料電池。
• ・コレモ：ガスエンジンにより発電した際に生じる熱を回収し、給湯に利用する家庭用ガスコージェネレーションシステム。

上記の給湯器の光熱費削減効果は、以下のとおりです。

給湯器 （熱源）	光熱費削減効果
エコワン （ガス＋電気）	普通の給湯器と比較すると光熱費を60%程度削減可能
エネファーム （ガス）	ガス代は上がるが電気代が下がるので総合的な光熱費削減効果がある
コレモ （ガス）	ガス代は上がるが電気代が下がるので総合的な光熱費削減効果がある

 

エコワンがエコジョーズとエコキュートのいいとこどりをしたハイブリット給湯器であることに対し、エネファーム、コレモはガスを使って自家発電を行うことで、電気代を削減できる仕組みになっています。

また、上記の高性能給湯器は、本体価格が高く導入しづらいというデメリットがありますが、エコキュートやエコジョーズよりも省エネ性能は高いのでランニングコストを大きく削減できるのが特徴です。

※ガスマイホーム発電とは、天候に左右されずにご自宅で電気をつくるシステムのことです。

 

福井で「高性能給湯器を導入したい」とお考えの方は、ノークホームズにご相談ください。

性能向上リノベーションの専門家であるノークホームズが、ご希望に合わせて最適な提案をいたします。

 

まとめ

エコジョーズの導入費用は普通の給湯器よりも若干高額になりがちですが、ガス代を削減できるので初期費用の差は数年使用することで埋められます。

もちろん、エコキュートなどエコジョーズ以外の他の給湯システムについても、共通して普通の給湯器よりも給湯光熱費を削減できます。

それぞれ特徴がありますので、今回紹介した情報を参考にして、専門家に相談しながらご家族に合う給湯設備を選んでいただけると幸いです。