GX志向型住宅とは補助金対象&ZEHより省エネ性能の高い住宅|補助金の申請条件などわかりやすく解説
2025年にマイホーム新築を予定している方で、「GX志向型住宅を新築すると160万円の補助金を受け取れるらしいけど、具体的にどのような住宅を建てればいいの?」と興味をお持ちの方がいらっしゃると思います。
「GX志向型住宅」は2024年までの補助金にはなかった用語なので、国土交通省などが公表している資料を読んでも、具体的なイメージをつかみにくいですよね。
そこで今回は、各種補助金を活用したマイホーム新築をご依頼いただける福井・石川の工務店『ノークホームズ』が、以下の項目をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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余裕のある資金計画で快適なマイホームを新築するために、ぜひ最後までごらんください。
※GX志向型住宅が対象となる補助金「子育てグリーン住宅支援事業」の全容は、2024年3月末〜4月はじめごろに公表されます。
この記事では現時点で公表されている最新情報を紹介しているため、今後、記事内容が変更される可能性があることを、あらかじめご了承ください。
目次
GX志向型住宅とは補助金対象&ZEHより省エネ性能の高い住宅
はじめに、「GX志向型住宅とはどのような住宅なのか」「GX志向型住宅が対象となる補助金の概要」を、わかりやすく解説します。
GX志向型住宅とは|わかりやすく解説
「GX志向型住宅」とは、ZEH基準を大きく上回る高い省エネ性能を持つ住宅のことです。
※具体的な性能は、のちほど「GX志向型住宅に該当する条件をわかりやすく解説」で解説します。
近年、ZEH基準の住宅普及率が高まってきたことを受け、より高い省エネ性能を持つ住宅を新築する方の費用負担を削減するために、GX志向型住宅に対する補助金実施が決定したと想定できます。
用語解説 | |
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「GX」とは | 「グリーントランスフォーメーション」の略で、温室効果ガスの排出量を減らす活動を経済成長のきっかけにする取り組みのこと。 |
「カーボンニュートラル」とは | 「社会が排出する温室効果ガスの量-森林などが吸収する温室効果ガスの量=ゼロ」の状態。 |
2025年新設の補助金「子育てグリーン住宅支援事業」の補助額|GX志向型住宅以外の住宅も対象
GX志向型住宅は、2025年新設の補助金「子育てグリーン住宅支援事業」で補助対象となっている住宅です。
子育てグリーン住宅支援事業はGX志向型住宅以外の新築・リフォームも対象としているため、対象となる住宅・補助額を紹介します。
新築住宅
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象となる新築住宅・補助額は以下のとおりで、「一戸建て新築・新築分譲マンションの購入・賃貸住宅の新築」すべてが補助対象です。
補助対象の新築住宅※ | 補助額 |
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GX志向型住宅 | 160万円/戸 |
ZEH水準住宅(解体+新築) | 60万円/戸 |
ZEH水準住宅(新築) | 40万円/戸 |
長期優良住宅(解体+新築) | 100万円/戸 |
長期優良住宅(新築) | 80万円/戸 |
参考:国土交通省ウェブサイト『子育てグリーン住宅支援事業について』>経済産業省及び環境省が行う事業との連携の概要はこちら
※のちほど「GX志向型住宅のメリット・デメリット|ZEH水準住宅・長期優良住宅との違い」で、GX志向型住宅・ZEH水準住宅・長期優良住宅・の違いを確認できます。
ただし以下の地域は補助対象外となるため、必ずハザードマップ(自治体がインターネット上などで配布しています)を確認しながら土地選びをしてください。
- 土砂災害特別警戒区域
- 災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域or地すべり防止区域と重複する区域のみ)
- 市街化調整区域内の土砂災害警戒区域or洪水浸水想定区域or高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域のみ など
リフォーム
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象となるリフォーム工事は以下のとおりで、工事内容に応じて定められた補助額を合計して補助金を申請します。
補助対象のリフォーム | 補助額 |
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【必須工事(以下3種類の工事をすべて実施)】 ・開口部の断熱改修 ・躯体の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 【附帯工事(必須ではないが以下も補助対象)】 ・子育て対応改修 ・バリアフリー改修等 |
上限60万円/戸 |
上記必須工事のうち、2種類を実施 | 上限40万円/戸 |
参考:国土交通省ウェブサイト『子育てグリーン住宅支援事業について』>経済産業省及び環境省が行う事業との連携の概要はこちら
福井・石川で「補助金を活用して新築・リフォーム時の費用負担を軽減したい」とご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは各種補助金の申請サポートが可能な工務店で、新築・リフォームどちらにも対応しています。
子育てグリーン住宅支援事業は「DRに対応したリソース導入拡大支援事業」を併用可能
子育てグリーン住宅支援事業は、蓄電システム導入時に活用できる補助金「DRに対応したリソース導入拡大支援事業(名称仮)」と併用可能です。
「DRに対応したリソース導入拡大支援事業」の概要 | |
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「DR」とは | 電力会社から供給される電力を調整する仕組みのこと。 |
補助金の主旨 | 蓄電システムを導入してDRを実施する建築物を支援。 |
補助額 | 未定(補助率1/3) |
省エネ・創エネ(太陽光発電等によるエネルギー創出)どちらも実現できる住宅を新築する場合には初期費用が高額なので、補助金をフル活用して費用負担を軽減してください。
ただし補助金には詳細な申請条件があり、住宅の設計段階から申請条件を満たすように新築プランを組み立てる必要があります。
次にGX志向型住宅に該当するために満たすべき条件を具体的に紹介するので、ぜひご確認ください。
GX志向型住宅に該当する条件をわかりやすく解説
GX志向型住宅を新築して補助金を活用するためには、以下の住宅性能を満たす設計を施工業者に依頼する必要があります。
施工業者に初めて問い合わせをする段階から「GX志向型住宅を検討している」と伝えて、スムーズに新築プランを組み立てましょう。
- ➀断熱等級6以上
- ②太陽光発電等を使わない場合|一次エネルギー消費量を35%以上削減
- ③太陽光発電等を使う場合|一次エネルギー消費量を100%以上削減
※②、③はどちらかを満たせばOKです。
①断熱等級6以上
「断熱等級」とは住宅の断熱性能を示す基準で、GX志向型住宅は断熱等級6以上を実現する必要があります。(最高等級は断熱等級7です)
断熱性能とは以下の性能で、断熱等級6の住宅は、冬・夏ともに冷暖房機器を使用して調整した室温が変化しにくいため、光熱費を抑えながら快適に暮らせます。
【断熱性能とは】
- 冬:室内の空気が外皮(窓・外壁・屋根・床など)を伝わって逃げるのを防ぐ性能
- 夏:外皮(特に窓)から侵入する日射熱を遮る性能
断熱性能の高い住宅の快適性を、こちらの記事で確認できます。
>高気密高断熱の住宅の朝の室温は夏26度・冬10度〜が目安|エアコン無しでも過ごせるのか、夜の温度低下も解説
②太陽光発電等を導入しない場合|一次エネルギー消費量を35%以上削減
「一次エネルギー」とは、自然界に存在するエネルギー(石油・石炭・ガスなど)のことです。
GX志向型住宅を新築するにあたって太陽光発電等の創エネルギー設備を導入しない場合には、一次エネルギー消費量を、国が定めた基準より35%以上削減する必要があります。
- 冷暖房設備
- 換気設備
- 給湯設備
- 照明
③太陽光発電等を導入する場合|一次エネルギー消費量を100%以上削減
GX志向型住宅を新築するにあたって太陽光発電等の創エネルギー設備を導入する場合には、「住宅が創出するエネルギー」「消費する一次エネルギー」のバランスがゼロ以下になるよう、住宅を設計します。(一次エネルギー消費量を100%以上削減する必要があります)
※寒冷地等では、100%以上削減ではなく75%以上削減が補助金の申請条件となります。
GX志向型住宅に該当する条件を紹介してきましたが、どの条件も設計者・施工業者に依頼しないと実現できません。
そのため、GX志向型住宅を新築して補助金を受け取るためには、GX志向型住宅の新築・補助金申請に対応している施工業者を選ぶ必要があります。
次に補助金を受け取る流れも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
GX志向型住宅で160万円の補助金を受け取る流れ|いつからどのように申請するのか
GX志向型住宅を新築して補助金を受け取るまでの流れは、以下のとおりです。
※補助金を受け取るまでの流れはこれから公表されるため、過去の補助金実施状況より想定できる流れを紹介します。
補助金を受け取るまでの流れ |
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子育てグリーン住宅支援事業に登録している施工業者(登録事業者)の中から、マイホーム新築を依頼する施工業者を選ぶ ↓ 新築プランを検討・決定後に建築確認申請をする ↓ 施工業者と工事請負契約を結び、住宅ローン手続きをする ↓ 着工 ↓ 一定以上の工事が完了したら、2025年12月末までに施工業者が補助金の申請 ↓ 補助金の対象となる工事に着手 ↓ 補助金事務局より、補助金の交付決定のお知らせを受け取る ↓ 竣工、引き渡し ↓ 施工業者が補助金事務局へ工事の完了報告をして、補助金を請求 ↓ 補助金受け取り |
補助金を受け取るためには、施工業者選びの段階から正確な流れで行動する必要があります。
福井・石川で「マイホーム新築時に補助金を活用したい」とご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは各種補助金の申請サポートが可能な工務店です。
GX志向型住宅のメリット・デメリット|ZEH水準住宅・長期優良住宅との違い
ここで、GX志向型住宅は条件が厳しいため、「ZEH水準住宅・長期優良住宅も検討したい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
GX志向型住宅は、どのご家族にとってもベストな選択肢とは限らないため、次に「GX志向型住宅のメリット・デメリット」「ZEH水準住宅・長期優良住宅との違い」も確認しましょう。
GX志向型住宅のメリット・デメリット
GX志向型住宅のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット |
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※減税制度の詳細は、のちほど「【2025年】マイホーム新築時に活用できる補助金・減税制度一覧」で紹介します。
デメリット |
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GX志向型住宅は快適性の高い住宅ですが、「初期費用」「長期的な費用削減」のバランスを考慮するのが難しい点がネックです。
マイホームの新築費用の平均額を、こちらの記事で確認できます。
>家を建てる際にかかるお金の平均額(土地あり・なし)|土地と建物以外にかかるお金の内訳・相場も確認
また、「豪雪地帯」「周囲を高い建物に囲まれている立地」などの場合は、太陽光発電等を導入しても一次エネルギー消費量を100%以上削減するのが難しいといったケースもあります。
ご家族にとってGX志向型住宅の条件を満たすことが負担になる場合は、次に紹介するZEH水準住宅or長期優良住宅も検討してみましょう。
GX志向型住宅とZEH水準住宅・長期優良住宅との違い
GX志向型住宅・ZEH水準住宅・長期優良住宅の違いを簡単にいうと以下のとおりで、目的が違います。
- GX志向型住宅・ZEH水準住宅:高い省エネ性能を実現できる住宅
- 長期優良住宅:高い耐久性を長期的に維持できる住宅
また、子育てグリーン住宅支援事業に申請をする際の条件も違います。
住宅の種類 | 補助金申請の条件 |
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GX志向型住宅 | ・すべての世帯が対象 ・断熱等級6以上 ・一次エネルギー消費量削減35%など |
ZEH水準住宅 | ・「18歳未満のお子がいらっしゃる世帯」or「ご夫婦ともに39歳以下の世帯」 ・断熱等級5以上 ・一次エネルギー消費量削減20%以上 |
長期優良住宅 | ・「18歳未満のお子がいらっしゃる世帯」or「ご夫婦ともに39歳以下の世帯」 ・長期優良住宅の認定を受けている住宅 ・断熱等級5以上 ・一次エネルギー消費量削減20%以上 など |
ほかにも詳細な申請条件があるため、2025年3月末〜4月はじめごろに公開される公式サイトで申請条件を確認しましょう。
【2025年】マイホーム新築時に活用できる補助金・減税制度一覧
近年、住宅の新築費用が上昇し続けているため、補助金があるなら活用したいですよね。
また、補助金以外にも「減税制度の活用」というかたちで費用負担を軽減する方法もあるため、2025年にマイホームを新築する方が活用できる補助金・減税制度を、一覧で紹介します。
※子育てグリーン住宅支援事業以外の補助金を紹介します。
補助金 | 補助金申請の条件 |
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ZEH補助金※ | 断熱性能・省エネ性能の高い住宅設備の使用によって一次エネルギー消費量を20%以上削減し、さらに太陽光発電等の導入によって実質の一次エネルギー消費量を100%以上削減する住宅。 |
サステナブル建築物等先導事業 (省Co2先導型) |
IoT技術などの普及促進に寄与する住宅。 |
サステナブル建築物等先導事業 (LCCM住宅部門) |
LCCM住宅の普及促進に寄与する住宅。 |
各自治体の補助金 | 自治体ごとに実施状況が異なる。 |
※「ZEH補助金」と「子育てグリーン住宅支援事業内のZEH水準住宅に対する補助金」は、別の補助金です。(ZEH補助金のほうが、ZEHの条件がより厳格です)
サステナブル建築物等先導事業は、住宅1軒のみが対象ではなく、施工業者がプロジェクト形式で住宅等を建築する場合に申請する補助金です。
2024年までは継続実施されていましたが、2025年の補助金申請については情報が全くない状態のため、終了する可能性もあります。
減税制度 | 補助金申請の条件 |
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住宅ローン減税 | 省エネ性能が高い住宅ほど、有利な条件で減税額を計算できます。 |
固定資産税の減税措置 | ・面積などの一定条件を満たす住宅は、3年間にわたって固定資産税が1/2となります。 ・長期優良住宅は減税期間が5年間となります。 |
登録免許税の減免 | ・所有権保存登記・移転登記の税率が低くなります。 ・省エネ性能の高い住宅ほど税率が優遇されます。 |
不動産取得税の特例 |
・税額計算時に一定額を差し引いて計算できます。 ・長期優良住宅は差し引ける額が優遇されます。 |
贈与税の非課税措置 | ・直系尊属からマイホーム新築費用の贈与を受けた場合に、一定額を差し引いて計算できます。 ・断熱等級5などの質の高い住宅は差し引ける額が優遇されます。 |
減税制度の詳しい内容を、こちらの記事で確認できます。
>【2025年最新】マイホーム新築時の補助金・減税制度一覧|いつ申請するか、いくらもらえるかなど解説
GX志向型住宅・子育てグリーン住宅支援事業Q&A
最後に、GX志向型住宅・子育グリーン住宅支援事業について、ノークホームズがよくいただく質問・回答を紹介します。
2024年に実施された子育てエコホーム支援事業との違いを知りたい
「2024年に実施された子育てエコホーム支援事業」「2025年に実施される子育てグリーン住宅支援事業」の主な違いは、以下のとおりです。
※新築住宅に対する補助金内容の違いを紹介します。
違い | 子育てエコホーム支援事業 | 子育てグリーン住宅支援事業 |
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対象者 | 主に子育て世帯・若年夫婦世帯 | すべての世帯 (一部子育て世帯・若年夫婦世帯) |
目的 | 省エネ性能の高い新築住宅を支援 | より高い省エネ性能の新築住宅を支援 |
補助額 | 最大100万円 | 最大160万円 |
パッシブハウスとGX志向型住宅・ZEHの違いがわからない
パッシブハウス・GX志向型住宅・ZEHはすべて一次エネルギー消費量を抑えることに注目して建築される住宅ですが、「パッシブハウス」「GX志向型住宅・ZEH」は設計手法が違います。
- パッシブハウス:住宅の断熱性能」「自然光・自然風」を活用して冷暖房の稼働を最小限にし、一次エネルギー消費量を抑えることにつなげる
- GX志向型住宅・ZEH:「住宅の断熱性能」「省エネ性能の高い住宅設備」を活用することで、一次エネルギー消費量を抑える
福井・石川でご家族のご予算・ご要望に応じて省エネ性能の高いマイホームを新築したいとご希望の方は、ノークホームズへご相談ください。
ノークホームズはパッシブハウスの設計手法を採り入れ、標準仕様で断熱等級7・長期優良住宅を提供している工務店です。
まとめ
2025年にマイホーム新築を予定している方へ、GX志向型住宅を新築する場合に申請できる補助金の内容、補助金受け取りまでの流れなどを紹介してきました。
施工業者を選ぶ段階から補助金申請の流れは始まっていますので、ぜひ今回紹介した情報を参考にしてスムーズに新築プランを組み立てていただけると幸いです。