【2024年度】長期優良住宅に関する7つの減税・優遇制度|メリットや申請の流れも
長期優良住宅を建てると、様々な減税・優遇制度を活用できることをご存じでしょうか。
建物の耐震性や省エネ性を高められるだけでなく、費用面でもメリットがあるのはうれしいですよね。
そこで今回は、標準仕様で長期優良住宅基準の住まいづくりをしている福井の工務店『ノークホームズ』が、認定長期優良住宅の減税・優遇制度を分かりやすく解説します。
制度の内容から具体的な費用までお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
長期優良住宅とは
長期優良住宅とは、建物が長期にわたって良好な状態を維持できるように、様々な対策をしていることが認められた住宅のことです。
2009年6月1日より長期優良住宅の認定制度が開始され、2022年度末で累計147万戸以上もの住宅が認定を受けています。
一戸建て住宅の長期優良住宅は、次の項目をすべて満たしていることが条件です。
性能項目等 | 認定基準の概要 |
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劣化対策 | 劣化対策等級3かつ床下高さの確保や床下・小屋裏の点検口設置等 |
耐震性 | 耐震等級3(2階建て以下の木造住宅で壁量計算によるものである場合)等 |
省エネルギー性 | 断熱性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6等 |
維持管理・更新の容易性 | 維持管理対策等級3 |
居住環境 | 行政の地区計画・景観計画がある場合は、それらの内容と調和を図る等 |
居住面積 | 75㎡以上である(少なくとも1階の床面積が40㎡以上) |
維持保全の計画 | 主要構造体・防水・給排水設備の定期点検や補修等に関する計画を策定 |
災害への配慮 | 災害発生リスクのある地域は、リスクの高さに応じて所管行政庁が定めた措置を講じる |
耐震性などの構造に関するものから居住環境まで、幅広い項目が定められています。
住宅会社によって標準仕様の等級などに違いがありますので、事前に確認しておくと安心です。
長期優良住宅の認定を受けるメリット
長期優良住宅の認定を受けるメリットを紹介します。
長期優良住宅のメリット |
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長期優良住宅は建物の質が高められるので、耐震性能が確保されていますし、断熱・気密性能に優れた快適な住まいで暮らすことができます。
点検や補修等の計画なども立てられているため、長く暮らすお住まいを良い状態に保ちやすい点もメリットです。
また、長期優良住宅を建てると様々な減税制度が適用されたり、住宅ローン金利や火災保険料の優遇を受けることもできます。
詳しい内容は後ほど紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
長期優良住宅の認定を受けると、建物自体の資産価値も上がります。
価値の高い建物は、将来的に中古住宅として売却する際に評価に差が出る可能性も。
お住まいを長期優良住宅にすることで、さまざまな付加価値が生まれます。
長期優良住宅の認定を受けるデメリット
長期優良住宅の認定を受けるデメリットを紹介します。
長期優良住宅のデメリット |
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長期優良住宅の認定を受けるためには申請が必要で、住宅会社に依頼する場合は10~30万円が相場です。
着工前の申請が条件のため、通常の家づくりと比べて期間がかかります。
また、長期優良住宅は「維持保全の計画」を立てるだけでなく、その後のメンテナンス履歴の作成も必要です。
履歴はお施主様がご自身で管理する必要があるため、手間に感じる方もいるかもしれません。
ただし、記録を残しておけばマイホームのカルテができますので、常に住まいの状態が把握しやすくなるでしょう。
費用面のデメリットは、どの住宅会社を選ぶかによって異なります。
標準で長期優良住宅仕様になっている住宅会社もあれば、お金をかけて住宅のグレードを上げなければならない会社もあるため、事前に確認することが大切です。
長期優良住宅の詳しいメリット・デメリットは、こちらのコラムでも解説しておりますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
>長期優良住宅の6つのメリットと3つのデメリット|注文住宅を建てる前に知るべきこと
福井でマイホーム購入をご検討の方は、ぜひノークホームズにお問い合わせください。
ノークホームズの建物は全棟「長期優良住宅仕様」が基準ですので、安全で快適な住まいをご提供できます。
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認定長期優良住宅が受けられる7つの減税・優遇制度
長期優良住宅の認定を受けることで利用できる、5つの減税制度と2つの優遇制度について解説します。
①所得税(住宅ローン控除)
長期優良住宅の認定を受けると住宅ローン控除の借入限度額が引き上げられます。
内容 |
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一般的な省エネ基準を満たした建物の借入限度額は3,000万円のため、3,000万円を超える住宅ローンの借り入れを予定しているなら長期優良住宅の優遇によるメリットがあります。
具体的な控除額の差を確認しましょう。
- 省エネ基準適合住宅:最大273万円
- 長期優良住宅:最大409.5万円
- 長期優良住宅(子育て世帯または若者夫婦世帯):最大455万円
※令和6年時点の控除率0.7%、控除期間13年で計算
長期優良住宅の認定を受けていると、省エネ基準適合住宅よりも136.5万円も多く控除される可能性があることが分かります。
ただし、住宅ローン控除は借入額や納税額なども関係していますので、具体的な条件に合わせてシミュレーションしてみてくださいね。
2024年12月31日までに入居した方が対象です。
②所得税(投資型減税)
長期優良住宅では投資型減税の優遇も受けることができます。
投資型減税は、住宅ローンを借入しなくても利用できる制度で、長期優良住宅などの認定住宅のみが対象です。
内容 |
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最大で65万円の控除を受けることができます。
住宅ローン控除との併用はできないため、現金で全額支払う場合のみこちらを検討しましょう。
2024年12月31日までに入居した方が対象です。
参照元|住宅:認定住宅等新築等特別税額控除(投資型減税)について|国土交通省
③固定資産税
認定長期優良住宅では、新築住宅に対する固定資産税の減税期間が延長されます。
長期優良住宅のデメリット |
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新築住宅を建てると、3年間は固定資産税が1/2に軽減されるという制度がありますが、長期優良住宅は5年間に延びます。
例えば、軽減後の年間の固定資産税が10万円だとすると、5年間で次のような費用の差が生まれます。
- 一般住宅:70万円(1~3年目:10万円、4~5年目:20万円)
- 長期優良住宅:50万円(1~5年目:10万円)
実際には、3年に1度のタイミングで固定資産税の見直しが入りますので、ここまでの差は生まれない可能性もあります。
また、固定資産税は建物の評価額によって税額が決まりますので、あくまでご参考程度にしてみてくださいね。
2026年3月31日までに新築した住宅が対象です。
参照元|住宅:新築住宅に係る税額の減額措置(固定資産税)|国土交通省
④不動産取得税
認定長期優良住宅では、不動産取得税の控除額が増額します。
内容 |
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不動産取得税は、住宅を取得した場合は税率が4%から3%に軽減する特例があります。
さらに、新築住宅を取得すると課税標準から1,200万円が控除されますが、長期優良住宅なら控除額が1,300万円に。
課税標準が1,500万円の建物と仮定して、不動産取得税額を比較してみましょう。
- 一般的な新築住宅:(1,500万円-1,200万円)×3%=9万円
- 長期優良住宅:(1,500万円-1,300万円)×3%=6万円
約3万円お得になりました。
実際には、長期優良住宅の方が建築費用がかかっているケースが多いため、課税標準は高くなることが一般的です。
不動産取得税が安くなるのではなく、質の高い長期優良住宅を建築しても、支払う税額が同等程度になるかもしれないという認識が正しいかもしれません。
2026年3月31日までに新築した住宅が対象です。
⑤登録免許税
長期優良住宅の認定を受けると、登録免許税の税率が引き下げられます。
登録免許税とは、建物の所有権を登記する際に国に納める税金のことです。
内容 |
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登録免許税は、数万円のケースが一般的ですが、少しでも軽減できたら嬉しいですよね。
2027年3月31日までに新築した住宅が対象です。
参照元|特定の住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ|国税庁
⑥住宅ローンの金利引き下げ
フラット35の住宅ローンを利用して長期優良住宅を建築する場合、金利引き下げの優遇を受けることができます。
下記は「フラット35S(金利Aプラン)」と「維持保全型」を併用したときの引き下げ幅です。
内容 |
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2024年6月現在のフラット35の金利に基づいて、返済額のシミュレーションをしてみましょう。
【条件】
- 一般住宅:フラット35(9割以下融資)の金利
- 長期優良住宅:フラット35S(Aタイプ)、維持保全型の併用金利
※どちらも借入期間35年、借入額3,500万円、元利均等方式、ボーナス払いなし
【シミュレーション結果】
a.一般住宅 | b.長期優良住宅 | |
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適用金利 | 年1.85% |
1~5年目:年1.1% |
月々の返済額 | 約11.3万円 |
1~5年目:約10万円 |
総支払額 | 約4,757万円 | 約4,616万円 |
利息合計 | 約1,257万円 | 約1,116万円 |
5年目までは月々約1.3万円の支払額の差が生じ、5年間の合計では78万円も異なります。
6年目からも長期優良住宅のローンの方が月々約0.2万円安くなり、総支払額は約141万円の違いです。
もちろん借入額や期間によって金額差は異なりますが、大きなメリットを生むことは確実でしょう。
フラット35S・維持保全型・フラット35子育てプラスの金利引き下げは、2025年3月31日までの申込受付分が適用となります。
また、長期優良住宅では返済期間の上限が50年間の「フラット50」を利用することも可能です。
住宅売却の際に、購入者へローンをそのまま引き継ぐことができます。
参照元|商品ラインナップ:長期固定金利住宅ローン|フラット35
⑦地震保険料の割引
高い耐震性能を求められる長期優良住宅では、地震保険料の優遇も受けることができます。
内容 |
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地震保険料は都道府県ごとに基本料率が定められており、福井県では以下の通りです。
- イ構造(鉄骨造・RC造):7,300円
- ロ構造(木造):11,200円
※保険金額1,000万円あたり、保険期間1年の金額
※2023年10月1日以降に保険が適用になる住宅
※木造の耐火建築物・準耐火建築物・省令準耐火建物はイ構造
参照元|地震保険の基本料率(令和4年10月1日以降保険始期の地震保険契約)|財務省
通常の50%の掛け金で地震保険に加入できるのは嬉しいですよね。
火災保険とセットで地震保険にも加入し、住まいのトラブルに備えておくと安心です。
福井でマイホーム購入をご検討の方は、ぜひノークホームズにお問い合わせください。
長期優良住宅に関する減税・優遇制度についても分かりやすくご説明いたします。
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長期優良住宅を申請する流れ
長期優良住宅を建築・申請する流れを紹介します。
申請から建物工事まで |
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どんな建物でも必要な建築確認申請を完了させたのちに、住宅性能評価機関と所管行政庁への2段階申請が必要です。
建物の着工までに期間を要するため、長期優良住宅の認定を希望するならゆとりをもったスケジュール組みを行いましょう。
建物完成後~ |
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維持保全の期間は30年以上とされていますので、入居後も定期的にメンテンナンスして記録を保存しましょう。
自分で点検してもいいとされていますが専門知識が必要なため、アフターサービスが充実した住宅会社に家づくりを依頼し、入居後の点検まで依頼できると安心です。
福井でマイホーム購入をご検討の方は、ぜひノークホームズにお問い合わせください。
長期優良住宅の申請はもちろん、最長60年の長期保証・24時間対応などで入居後の維持管理もサポートいたします。
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まとめ
長期優良住宅で活用できる、減税制度や住宅ローン・地震保険などの優遇についてお伝えしました。
こちらの記事が、長期優良住宅を検討する際の参考になれば幸いです。