住宅ローンを4000万で組む「返済がきつい」を避ける3つのポイント|世帯年収の目安、共働きの場合の後悔しない住宅ローン選びも解説
「4,000万円の住宅ローンを組むと返済がきつくなるのでは?」とご心配の方のために、4,000万円の住宅ローンを組むときの世帯年収の目安や「返済がきつい」を避ける家づくりのポイントを詳しく解説します。
今回は、福井・石川で数多くのお客様への住宅ローンアドバイス実績がある工務店「ノークホームズ」が、共働きの方の住宅ローンの組み方、返済シミュレーションもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
4,000万円で住宅ローンを組むときの世帯年収の目安
4,000万円で住宅ローンを組むときの世帯年収の目安は、以下の2つの視点で算出できます。
- 年収倍率
- 返済負担率
年収倍率
年収倍率は、住宅を購入する際の費用における年収の割合を示す数値で、以下の計算式で算出できます。
年収倍率=住宅の購入価格÷年収
4,000万円で住宅ローンを組むときの年収倍率と世帯年収の目安 | |
---|---|
年収倍率 | 世帯年収 |
5倍 | 800万円 |
6倍 | 666万円 |
7倍 | 570万円 |
8倍 | 500万円 |
年収倍率の全国平均は約7倍で、4,000万円で住宅ローンを組む際には570万円程度の世帯年収が必要になります。
住宅ローンにおける年収倍率の上限は「8倍」とされているため、世帯年収が500万円の方でも4,000万円の住宅ローンを組むことは可能です。
ただ、年収倍率の上限ギリギリまで借り入れを行うと、負担が大きくなり、「毎月の返済がきつい」といった状態になりかねません。
余裕をもって返済するためにも、世帯年収の6〜7倍を目処に借り入れを行うのがおすすめです。
返済負担率
返済負担率は、年収における年間の返済額の割合を示す数値で、以下の計算式で算出できます。
返済負担率=年間の返済額÷年収×100
年収と返済期間ごとの負担率は、以下のとおりです。
年収 | 25年ローンの負担率 | 30年ローンの負担率 | 35年ローンの負担率 |
---|---|---|---|
500万円 | 38% | 33% | 29% |
600万円 | 31% | 27% | 24% |
700万円 | 27% | 23% | 20% |
※固定金利1.5%で算出
一般的に、家計を圧迫せずに無理なく返済できる返済負担率は「20〜25%」とされています。
一方、年収負担率が30%を超えると月々の返済による負担が大きくなるため注意しなくてはいけません。
上記の表で見てみた場合、年収500万だと、返済期間を長く設定しても年収負担率が30%前後になるので、返済が厳しくなる可能性があります。
年収負担率の観点から見ても、4,000万円の住宅ローンを組むには、最低でも600万円前後の世帯年収が必要です。
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4,000万円で組む住宅ローンの返済シミュレーション
4,000万円の住宅ローンを組む際の、返済期間別のシミュレーション結果は以下のとおりです。
返済期間 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|
25年 | 159,975円 | 47,992,359円 |
30年 | 138,048円 | 49,697,310円 |
35年 | 122,474円 | 51,438,986円 |
※固定金利1.5%で算出
返済期間を長く設定すればするほど月々の返済額が少なくなるので、支払いの負担は軽減されます。
ただし、その分、返済総額は大きくなるので注意しなくてはいけません。
こちらの記事でも、住宅ローンのシミュレーション結果について詳しく紹介しています。
>家を建てる予算相場・総額の目安はいくら|土地あり・なしの住宅ローンシミュレーションも解説
4,000万円の住宅ローンを一人で組むのが難しいときは収入合算やペアローンという選択肢も
住宅ローンを組む人の年収によっては、4,000万円の借り入れが難しい場合もあります。
そのようなケースで活用したいのが、夫婦の収入を合算して組む住宅ローンやペアローンです。
収入合算で組む住宅ローンとは
収入合算とは、夫と妻の収入を合わせて住宅ローンを組む方法です。
夫婦の収入を合算して組む住宅ローンには、「連帯債務型」と「連帯保証型」という2つの形式があります。
種類 | 概要 |
---|---|
連帯債務型 | 1つの住宅ローンを夫婦で借り入れする 一人が債務者、もう一人が連帯債務者となり、二人で返済の義務を負う |
連帯保証型 | 一人が債務者、もう一人が債務者の連帯保証人となる 債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人が返済の義務を負う |
これらの住宅ローンは、どちらか一方だけでなく、夫婦の収入を合算してローンを組むため、住宅ローンの借入額を増やせるというメリットがあります。
ただし、それぞれ以下のようなデメリットもあります。
連帯債務型 | 連帯保証型 |
---|---|
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ペアローンとは
ペアローンは、夫と妻、それぞれが別々に住宅ローンを組む方法です。
ペアローンを組む場合は、お互いがそれぞれの連帯保証人となり、万が一の場合は返済の義務を負うことになります。
収入合算は、夫婦の収入を合算することで借入金額を増額する住宅ローンの組み方です。
一方、ペアローンは、夫婦がそれぞれ別個に住宅ローンを組むことでトータルの借り入れ金額を増額することができます。
ペアローンのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
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ペアローンについては、こちらの記事も参考になります。
>住宅ローン控除を上限まで使えるペアローンシミュレーション|デメリット(手数料2倍など)も簡単解説
夫婦合算、ペアローンで住宅ローンを組む場合は、それぞれメリット・デメリットがあります。
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「返済がきつい」を避ける4,000万円の住宅ローンを組むときのポイント
「毎月の返済がきつい」となるのを避けるには、以下のポイントを意識しましょう。
- 金利の低い金融機関でローンを組む
- 頭金をできるだけ多く用意する
- 繰り上げ返済を活用する
- 補助金や減税制度を利用する
- 月々の光熱費などランニングコストを抑える
- 住宅のプランを最適化する(価格・性能・デザインのバランス)
金利の低い金融機関でローンを組む
住宅ローンは、元本が大きく、返済期間も長いので、数百万円単位の金利が発生します。
そのため、できるだけ金利が低く設定されている金融機関でローンを組むことが重要になります。
また、住宅ローンは借り換えも可能です。
より低い金利で借り入れできる住宅ローンが見つかったときは、住宅ローンの借り換えも検討してみましょう。
住宅ローンの金利については、こちらの記事が参考になります。
>住宅ローンの変動金利・固定金利は今後どうなる?いつ・何パーセントまで上がるか、金利上昇後の対策も解説
頭金をできるだけ多く用意する
住宅ローンのシュミレーションをしてみて、「毎月この金額を返済するのはきついかも」と感じる場合は、頭金をできるだけ多く用意するのがおすすめです。
頭金のあり・なしや金額次第で毎月の返済額や負担率は大きく変わります。
例えば、年収500万円の方のシミュレーション結果で比較した場合、頭金のあり・なしで毎月の返済額と負担率にこれだけ差が出ます。
頭金 | 毎月の返済額 | 負担率 |
---|---|---|
0円 | 122,474円 | 29% |
400万円 | 110,226円 | 26% |
800万円 | 97,979円 | 23% |
※固定金利1.5%、返済期間35年で算出
先ほど、年収500万円の方が4,000万円の住宅ローンを組むのは負担が大きいと解説しました。
ただし、頭金を用意できる場合であれば、返済の負担を大きく減らせるので、年収500万円でも無理のない返済計画が検討できる可能性があります。
繰り上げ返済を活用する
繰り上げ返済とは、月々の返済とは別で行う返済のことです。
繰り上げ返済した分は、利息ではなく、元金の返済に充てられるようになっています。
そのため、ボーナスや臨時収入などで余裕が出たときに繰り上げ返済しておくことで、返済総額を抑えられたり返済期間を短縮できるようになります。
ただし、住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済には注意が必要です。
住宅ローン控除の期間中は、あえて繰り上げ返済を行わずに残高が多い状態を保っていた方が節税につながる場合もあります。
繰り上げ返済を行う際は、タイミングを見極めながら行うようにしましょう。
補助金・減税制度を利用する
福井市で新築住宅を検討している方は、国の補助金以外にも、市の補助金を活用することで、経済的な負担を軽減できる場合があります。
詳しくは以下の記事で確認できます。
>福井市の新築住宅に対する補助金一覧(一戸30万円など)|申請条件、県・国の補助金も紹介
月々の光熱費などランニングコストを抑える
多くのハウスメーカーや工務店が手掛ける高断熱住宅のうち、最高グレードは「断熱等級7」です。
「断熱等級7の住宅は電気代が安くなる」という情報を見かけたことがある方もいるでしょう。
電気代の高騰で「オール電化の一軒家で電気代が3〜4万円を超えてしまう…」とご心配の方は、以下のコラムを参考にお住まいの地域の気候に適した高断熱住宅にすることで、月々の光熱費などのランニングコストを抑えることができます。
電気代などの光熱費を抑える家づくりのポイントは、以下のコラムも参考にしてください。
>一軒家(オール電化)の電気代が3〜4万円を超えることはあるか|人数別に夏・冬の平均電気代 など解説
>断熱等級7の電気代削減効果|断熱等級5〜7の光熱費シミュレーション(オール電化・電気+ガス)
住宅プランを最適化する(価格・性能・デザインのバランス)
無理のない返済計画を立てる際にもっとも重要なことは、理想的な性能・デザインをリーズナブルな価格で実現してくれるハウスメーカー・工務店を選ぶことです。
大手ハウスメーカーは高性能でデザイン性が高い住宅ほど割高になる傾向があります。
一方、いわゆるローコスト住宅だと、思い通りの性能やデザインにできないこともあるため、多くの点で妥協しなければなりません。
そこで重要になるのが、資金計画の段階から理想的な性能・デザイン・価格の最適なバランスで提案してくれる地元のハウスメーカー・工務店を探して相談することです。
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まとめ
返済シミュレーションの結果を交えながら、4,000万円の住宅ローンを組むときの年収の目安やポイントについて解説しました。
4,000万円の住宅ローンを組むためには600万円前後の年収が必要です。
頭金の準備などの返済計画や住宅プランによっても月々の返済負担が大きく変わりますので、「自分の年収で4,000万円の住宅ローンを組めるのかわからない」「無理なく返済していけるか心配」という方は、性能・デザイン・価格が最適なバランスの住まいを提案してくれる工務店やハウスメーカーに相談しながら、無理のない範囲で資金計画を立てるようにしましょう。
今回ご紹介した情報を参考に、理想のマイホームを実現していただけると幸いです。