【実例検証】耐震等級は意味ない?等級1で十分か|メリット・デメリットや対策も解説

耐震等級は意味ない?熊本地震の実例から検証|メリット・デメリットを解説|福井・石川の注文住宅外観事例|ノークホームズ

耐震等級は意味ない?」といった疑問を持つ方は少なくありません。

地震が多発する日本では、住宅の耐震性能は重要なポイントですが、耐震等級に対する疑問や懐疑的な意見も見られます。

福井・石川で耐震等級3の地震に強い家づくりを手掛けてきた工務店『ノークホームズ』が、耐震等級に関する誤解や実際の効果について、わかりやすく解説いたします。

コラムのポイント
  • 耐震等級3の住宅は熊本地震でその効果を実証しました(16棟中14棟が無被害)。
  • 耐震等級3は地震保険の割引や住宅ローンの優遇など経済的メリットがあります。
  • 耐震等級は命と財産を守る重要な指標であり、決して「意味がない」わけではありません。

 

ノークホームズの施工事例集

ノークホームズの施工事例集

 

なぜ「耐震等級は意味ない」と言われるのか

なぜ「耐震等級は意味ない」と言われるのか|福井・石川の注文住宅外観事例|ノークホームズ

結論から言うと、「耐震等級は意味ない」と言われる背景には、多くの情報が錯綜し、必要性やメリットが理解されていない現状があります。

ここでは、なぜ「耐震等級は意味ない」と言われるのか、その背景を解説します。

 

「耐震等級1で十分だから」

新築住宅は建築基準法により、最低でも耐震等級1の基準をクリアしています。

これにより、「被災リスクに対して追加費用をかけてまで、耐震等級3や2を取得する意味はないのでは」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

「繰り返す地震によるダメージの問題があるから」

耐震等級を高めても、柱や梁などの構造部分には地震によるダメージが蓄積します。

特に繰り返し地震が発生する地域では、耐震等級3を取得していても、時間とともに耐震性能が低下する可能性があります。

そのため、「耐震等級を上げても長期的には意味がない」と感じる人も少なくありません。

 

「コストパフォーマンスがわかりにくいから」

耐震等級3を取得するためには、追加の設計や施工費用が必要です。

しかし、「費用に対して実際の効果が見合わないのでは」と感じる方も少なくないようです。

特に耐震等級1で十分と考える場合、さらに高い等級への投資は意味がないと捉えられることがあります。

 

「過度な固定が地震のエネルギー吸収を妨げるから」

木造住宅では、「しなり」が地震のエネルギーを受け流す重要な役割を果たします。

しかし、耐震等級を高めるために柱や壁を強化すると、「建物が地震のエネルギーをうまく逃がせず、かえって損傷を受けやすくなるのでは?」と疑問視されるケースがあります。

 

「耐震等級3相当でも十分と考えられるから」

「耐震等級3相当」とは、耐震等級3の基準を満たしているものの、認定機関での正式な申請を経ていない住宅です。

正式な認定を受けるには、費用や手間がかかるため「耐震等級3相当でも十分」と考える方も少なくないようです。

しかし、地震保険の割引や住宅ローンの優遇を受けることもできないため、長期的なメリットを逃す可能性があります。

 

福井・石川で地震に強い家づくりをお考えの方は、ノークホームズへご相談ください。

耐震等級の違いや最適な住宅設計について、丁寧にご説明いたします。

 

耐震等級1で十分だから意味ない? 熊本地震での実例から学ぶ

耐震等級1で十分だから意味ない? 熊本地震での実例から学ぶ|福井・石川の注文住宅外観事例|ノークホームズ

耐震等級の効果を具体的に理解するためには、実際の地震被害の事例が参考になります。

2016年の熊本地震は、耐震等級の重要性を示す貴重な実例となりました。

 

熊本地震で示された耐震等級3の強さ

2016年に発生した熊本地震は、震度7の揺れが2度観測され、多くの住宅に甚大な被害をもたらしました。

しかし、耐震等級3の住宅はこの過酷な状況でその性能を実証しました。

熊本地震の調査結果
  • 耐震等級3の住宅16棟のうち14棟が無被害
  • 残る2棟も軽微な損傷にとどまり、倒壊や大破はゼロ
  • 一方、耐震等級1の住宅では7棟が倒壊し、12棟が大破

    参考:国土交通省 住宅局|「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書のポイント

    調査により、耐震等級3の非常に高い安全性が確認されました。

    一方、耐震等級1の住宅では一定の被害が発生しており、耐震等級が高いほど被害を軽減できることが明らかとなりました。

     

    耐震等級2や3の住宅が震度7にどの程度耐えられるのか、熊本地震の具体的な事例を知りたい方は、こちらのコラムで確認できます。

    >>>耐震等級2・3の建物は十分な耐震性なのか|震度7の倒壊事例(熊本地震)、地震に強い家のつくり方を解説

     

    耐震等級3は繰り返す余震にも有効

    熊本地震では、本震だけでなく多くの余震が発生しました。

    耐震等級3の住宅は、繰り返す揺れに対しても効果を発揮し、さらなる被害を最小限に抑えることが可能です。

    余震への対応
    • 耐震等級3の設計は、建物全体の強度を高めるため、余震によるダメージの蓄積を軽減
    • 震度7を2回経験した地域でも耐震性能が保たれたことは、繰り返し地震への耐性も実証

     

    熊本地震を通じて、耐震等級3が繰り返しの震動にも強い構造であることが示されました。

     

    「耐震等級1で十分」と感じる背景と注意点

    前述したように、耐震等級1を選ぶ理由として、「費用を抑えたい」「地震の頻度が低い地域だから十分」といった考え方があります。

    しかし、震災後の修繕費用や居住の安全性が確保できないリスクを考えると、短期的な節約が長期的な損失を招く可能性があります。

    また、地震の規模や発生頻度が予測できない現状では、慎重に判断することが重要です。

     

    熊本地震から学ぶ耐震性の重要性

    熊本地震の教訓は、住宅の耐震性能が人命と財産を守る上で不可欠であるという点です。

    しかし、耐震等級だけではなく、今後は以下のようなポイントも合わせて検討することが重要になってきます。

    考慮すべきポイント
    • 建物の耐震性能は等級だけでなく、地盤や緻密な構造計算との組み合わせが重要
    • 長期的な安全性を確保するための、地盤改良や免震・制震システムの導入

     

    耐震等級は住宅選びの指標として欠かせませんが、総合的な地震対策を重視することが求められます。

     

    福井・石川で耐震等級3の家づくりをご検討中の方は、豊富な実績を持つノークホームズにご相談ください。

    安心・安全な住まいづくりをお手伝いいたします。

     

    意味がないと言われる「耐震等級」とは|等級1・2・3の違いを分かりやすく解説

    意味がないと言われる「耐震等級」とは|等級1・2・3の違いを分かりやすく解説|福井・石川の注文住宅外観事例|ノークホームズ

    前述したように、「耐震等級は意味ない」と言われる背景には、誤解や認識不足があります。

    耐震等級は、建物の地震に対する強度を示す指標であり、その違いを正しく理解することが重要です。

     

    耐震等級1:建築基準法が定める最低ライン

    耐震等級1のポイント
    • 震度6〜7程度で倒壊しない最低限の基準
    • 倒壊は防げても、建物の大きな損傷や修繕費が発生する可能性がある

       

      耐震等級1は、建築基準法で定められた最低限の耐震性能を持つ基準です。

      耐震等級1は命を守る設計として最低限の基準を満たしますが、地震後の生活を考える場合には補足的な対策が必要です。

       

      耐震等級2:学校や病院と同レベルの耐震性

      耐震等級2のポイント
      • 耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持つ
      • 長期優良住宅の条件として採用されている

         

        耐震等級2は、災害時に避難所として利用される学校や病院などの公共施設に適用されます。

         

        耐震等級3:消防署や警察署と同等の最高水準

        耐震等級3のポイント
        • 消防署や警察署など、災害時の重要拠点が耐震等級3を満たす
        • 地震保険の割引や住宅ローンの金利優遇が適用される

           

          耐震等級3は、耐震等級1の約1.5倍の耐震性能を持ち、最も高い等級です。

          ご家族や財産を守るために、最も高い安全基準を採用したい場合に最適な選択肢です。

           

          耐震等級3の取得を検討する際、多くの方が直面する疑問が『本当に必要なのか』という点です。

          耐震等級3が不要とされる理由や後悔を防ぐためのポイントはこちらのコラムで確認できます。

          >>>耐震等級3はいらないのか|不要と言われる理由と後悔しないためのポイント

           

          意味ない?耐震等級3を取得するメリット・デメリットを徹底検証

          意味ない?耐震等級3を取得するメリット・デメリットを徹底検証|福井・石川の注文住宅外観事例|ノークホームズ

          耐震等級3は地震に強い家づくりの指標として注目されていますが、取得には費用や設計上の制約などの課題もあります。

          ここでは、耐震等級3を取得するメリットとデメリットを具体的に解説します。

           

          耐震等級3を取得するメリット

          耐震等級3を取得することで、地震への備えが強化され、長期的なコスト削減も期待できます。

          耐震等級3のメリット
          • 地震保険の割引率が最大50%:耐震等級1の10%割引に比べ、等級3では50%の割引が適用されます。
          • 住宅ローンの金利優遇:フラット35Sなどでは、当初10年間の金利引き下げが受けられます。
          • 安心と安全:熊本地震で耐震等級3の住宅は、倒壊や大きな被害が見られませんでした。

             

            耐震等級3に潜むデメリットと対策

            一方で、以下のように耐震等級3を取得する際には考慮すべき課題もあります。

            しかし、適切な対策により対処可能です。

            耐震等級3のデメリット
            • 設計上の制約:希望する間取りが制限される場合がありますが、構造計算や設計の工夫でデザイン性と耐震性を両立させられます。
            • 建築コストの増加:建築費用が割高になりますが、住宅ローンの金利優遇や地震保険の割引を活用することで負担を軽減できます。
            • 認定に時間がかかる:認定の審査や設計調整で完成までに時間がかかりますが、早期に申請を行いスケジュールに余裕を持つことで対応できます。

               

              耐震等級3には多くのメリットがありますが、費用や設計上の制約などで後悔するケースもあります。

              具体的な事例や取得方法、後悔しないための注意点については、こちらのコラムで確認できます。

              >>>「耐震等級3」で後悔する理由|耐震等級3の必要性や取得方法・費用、メリット・デメリットなど解説

              >>>耐震等級4とは|誤解の背景と地震に強い住宅設計のポイント

              福井・石川でご家族を守る高い耐震性の住宅をお考えなら、ノークホームズへお問い合わせください。

              耐震等級を詳しくご説明し、ご要望に応じた家づくりをご提案いたします。

               

              まとめ

              耐震等級は、決して意味のない基準ではありません。

              熊本地震での実例が示すように、高い耐震等級は実際の災害時にご家族の命と財産を守る重要な要素となります。

              ノークホームズでは、最適なプランをご提案し、安全で快適な住まいの実現をサポートしますので、まずはお気軽にご相談ください。

              著者情報

              NORQ HOMES ノークホームズ編集部

              NORQ HOMES ノークホームズ編集部

              福井の高性能注文住宅を建てる工務店ノークホームズが、
              家づくりに役立つ情報を発信しています。

              登録・免許
              【設 計】 福井県知事 第ろ-1394号
              【建 設】 福井県知事 (般-1)10791号
              【不動産】 福井県知事 (1)第1704号

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