新築住宅の固定資産税はいつまで減税されるのか|減税の要件、申請手続き、申請期限など簡単解説
マイホームを新築すると毎年固定資産税を支払う必要がありますが、新築後の数年間は、減税制度によって納税負担を軽減できます。
ただし固定資産税の減税制度には適用要件があり、申請手続きも必要なため、「いつまで減税されるのか」「我が家も減税されるのか」「どのように申請するのか」などを、前もって把握しておきたいですよね。
そこで今回は、持ち家率が全国トップクラスの福井・石川で多くのご家族の家づくりをサポートしてきた工務店『ノークホームズ』が、以下の項目をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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期限内にスムーズに申請をして確実に固定資産税の減税制度を活用するために、ぜひ最後までごらんください。
目次
新築住宅の固定資産税はいつまで・いくら減税されるのか
マイホームの新築を検討中の方は、固定資産税の減税期間を以下2つの視点で把握しておく必要があります。
- 新築住宅に対する固定資産税の減税期間
- 固定資産税の減税制度自体の期限
それぞれ、わかりやすく解説します。
新築住宅に対する固定資産税はいつまで・いくら減税されるのか
新築住宅に対する固定資産税の減税期間は以下のとおりで、固定資産税額が1/2に減額されます。
- 認定長期優良住宅:5年間
- 認定長期優良住宅以外:3年間
〈参考〉国土交通省ウェブサイト『新築住宅に係る税額の減額措置』
認定長期優良住宅とは、耐震等級・断熱等級などの一定条件を満たし、地方公共団体の認定を受ける住宅のことです。
ちなみに、今回は新築住宅に対する固定資産税の減税について紹介していますが、土地の固定資産税にも減税制度があります。
土地の場合は減税期間の定めがなく、以下のとおり減税されるため、参考にしていただけると幸いです。
- 200㎡以下の住宅用地:固定資産税の課税標準額を1/6に軽減
- 200㎡を超える住宅用地:固定資産税の課税標準額を1/3に軽減
※「課税標準額」とは、固定資産税を計算する元になる土地の評価額のことです。
「土地の課税標準額」と「土地価格」は異なります。
固定資産税の減税制度自体が終了する期限
固定資産税の減税制度は、2026年3月31日に終了する予定です。
(2026年3月31日までに新築された住宅が対象です)
ただし、固定資産税の減税制度は、これまで延長を繰り返して実施されてきました。
2026年3月31日以降も減税制度が延長される可能性があるので、政府が公表する情報などを確認していきましょう。
福井・石川でマイホームの新築を検討中の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
家を建てる費用・家を建てた後の費用などの疑問や不安を解消し、資金計画の段階からご家族をサポートいたします。
新築住宅の固定資産税が減税される要件、固定資産税額の計算方法・シミュレーション
新築住宅の固定資産税がいつまで・いくら減税されるのかを確認しましたが、ここで、固定資産税の減税制度には適用要件がある点に注意が必要です。
次に、新築住宅の固定資産税が減税される要件、固定資産税額のシミュレーションを紹介します。
新築住宅の固定資産税が減税される要件
新築住宅の固定資産税が減税される要件は、以下のとおりです。
新築住宅の固定資産税が減税される要件 |
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SNS等の口コミで、「固定資産税が1/2に減税されなかった」という声をよく見かけますが、延床面積が120㎡を超える部分については減税制度が適用されない点に、ご注意ください。
(例)延床面積150㎡の住宅を新築する場合
- 120㎡は固定資産税が1/2に減税される
- 30㎡は通常の固定資産税
新築住宅の固定資産税の計算方法・シミュレーション
新築住宅の固定資産税の計算方法は、以下のとおりです。
固定資産税は、都市計画税とあわせて納付が必要なので、都市計画税の計算方法も紹介します。
固定資産税の計算方法 |
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・固定資産税:課税標準額×税率 1.4%×1/2=税額 ・都市計画税:課税標準額×税率 0.3%=税額 |
※固定資産税の税率は各自治体の条例で定められていて、税率が1.4%ではない自治体もあります。
新築住宅の課税標準額は、市町村の固定資産評価員が、総務大臣が定めた「固定資産評価基準」にもとづいて決定します。
※「新築住宅の課税標準額」と「建築費用」は異なります。
例として、課税標準額が3,000万円の場合の固定資産税額を計算してみましょう。
(例1)課税標準額3,000万円、120㎡の新築住宅の固定資産税 | |
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固定資産税 |
課税標準額3,000万円×税率 1.4%×1/2=21万円 |
都市計画税 | 課税標準額3,000万円×税率 0.3%=9万円 |
合計 | 30万円 |
(例1)課税標準額3,000万円、150㎡の新築住宅の固定資産税 | |
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固定資産税:120㎡まで | 課税標準額3,000万円×120㎡/150㎡×税率 1.4%×1/2=16.8万円 |
固定資産税:30㎡ | 課税標準額3,000万円×30㎡/150㎡×税率 1.4%=8.4万円 |
都市計画税 | 課税標準額3,000万円×税率 0.3%=9万円 |
合計 | 34.2万円 |
固定資産税の課税標準額は、3年ごとに一定基準に沿って見直しが実施されます。
〈参考〉総務省ホームページ『固定資産税の概要』固定資産税の仕組み
「新築から時間が経過するとともに課税標準額が下がり、固定資産税も減額となる場合」「社会情勢(建材価格の高等など)の影響を受けて課税標準額が下がらず、固定資産税があまり変化しない場合」どちらも想定できることを、念頭に置いておきましょう。
福井・石川でマイホームの新築を検討中の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
家を建てる費用・家を建てた後の費用などの疑問や不安を解消し、資金計画の段階からご家族をサポートいたします。
新築住宅の固定資産税の減税は申請が必要|申請手続き、申請期限
次に、新築住宅の固定資産税の減税制度を活用するための、申請手続き・申請期限を紹介します。
固定資産税の減税申請|手続き、申請期限
固定資産税の減税申請は、以下の方法で手続きをします。
固定資産税減税の申請手続き・申請期限 |
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必要書類を準備する ・固定資産税の減額申請書 ・認定長期優良住宅の場合は、「認定通知書」 ↓ 住宅を新築した翌年1月31日までに、自治体の固定資産税担当課に書類を提出or郵送 |
「固定資産税の減額申請書」は、自治体が配布しているほか、ホームページからダウンロードできる場合もあります。
固定資産税の納付時期・納付方法
固定資産税の減税手続きを終えると、毎年4月上旬に、固定資産税・都市計画税の納付書がご自宅に郵送で届きます。
納付書を受け取ったら、「必ず減税制度が適用されているか」など、内容に不備がないかを確認してください。
固定資産税の納付時期は4月・7月・9月・12月で、以下のような方法で納付可能です。
- 自治体で納付
- 金融機関で納付
- 口座振替
- コンビニエンスストアで納付
- クレジットカードで納付
- ペイジーなどの電子決済で納付
※自治体によって、対応していない納付方法もあります。
新築住宅の固定資産税Q&A
最後に、新築住宅の固定資産税について、ノークホームズがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.新築後1年が経過した建売住宅の固定資産税はいつまで減税される?
固定資産税の減税期間は「新築から3年間or5年間」で、購入から3年間or5年間ではない点にご注意ください。
固定資産税は毎年1月1日に課税義務が発生するため、建売住宅の買い手がつかない期間は、不動産業者などの所有者が固定資産税を納税しています。
Q.減税の申請手続きをし忘れたらどうなる?
【自治体の対応例】
- 申請をしなくても減税制度を適用して固定資産税を計算してくれる
- 申請を求められる
- 申請後、さかのぼって減税された額を還付してくれる
- 申請後、翌年度から減税
- 減税されない など
減税の申請を忘れていたことに気づいたら、すぐに自治体の固定資産税担当課に連絡をして、「申請書の有無」「減税制度が適用されるか」などを確認してください。
福井・石川でマイホームの新築を検討中の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
家を建てる費用・家を建てた後の費用などの疑問や不安を解消し、資金計画の段階からご家族をサポートいたします。
まとめ
マイホームを新築後の固定資産税の減税制度について、「いつまで・いくら減税されるか」などを解説してきました。
固定資産税の減税制度は、一般的に課税標準額が最も高額な新築後3年間の納税負担を大きく軽減してくれる制度です。
今回紹介した情報を参考に、スムーズに減税申請の手続きをしていただけると幸いです。