高気密高断熱の家に後悔した・必要ないという口コミが生まれる原因|デメリット対策、メリットを解説
「高気密高断熱」は家の快適性に大きく影響する性能ですが、高気密高断熱だけで完全な快適性を実現することはできません。
そのため、「高気密高断熱の家を建ててから後悔した・必要ないと感じた」といった口コミが多数ありますよね。
口コミを見て、高気密高断熱にこだわるべきかを悩んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、標準仕様で断熱等級7を提供している福井・石川の工務店『ノークホームズ』が、高気密高断熱の家づくりで後悔しない方法を紹介します。
「寒い・暑い・湿気っぽい」など、気候の厳しい地域でご家族が1年を通して快適に暮らせる家を完成させるために、ぜひ最後までごらんください。
目次
高気密高断熱の家に後悔した・必要ないという口コミが生まれる原因
「高気密高断熱の家に後悔した」「高気密高断熱は必要ないと感じた」といった口コミは、大きく分けて「快適性に関する口コミ」「費用に関する口コミ」の2種類でした。
【快適性に関する口コミ】
- 空気がこもって息苦しい
- アレルギー症状がひどくなった
- 乾燥しやすい
- 冬寒いけど、高気密だから石油ファンヒーターを使えない
- 室内の音が反響しやすい
- 家の一部にカビが生えやすい場所がある
- 大開口の窓が少なく、圧迫感がある など
【費用に関する口コミ】
- 断熱等級を上げる費用が高額で予算オーバーとなった
- 高性能の換気システム・大容量のエアコンが高額だった
- オプションで高気密高断熱にしたのに、冬寒く夏暑い など
また、高気密高断熱を実現するためには「厚い断熱材をすき間なく設置する」「断熱性や遮熱性の高い窓を採用する」などが必要で、ローコストでの実現は難しいのが現実です。
「高気密高断熱」という性能を正しく理解しない状態での家づくりは後悔の原因となるため、疑問や不安を施工業者に相談しながら家づくりをしてください。
次に、高気密高断熱の家を建てて後悔しない方法を紹介するので、家づくりを依頼する施工業者選びの参考にしていただけると幸いです。
福井・石川で1年を通して快適に暮らせる高気密高断熱の家づくりをご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは、断熱等級7を標準仕様で提供している工務店です。
高気密高断熱の家を建てて後悔しない方法|費用面のデメリット対策も紹介
高気密高断熱の家を建てて後悔しない方法、高気密高断熱のデメリットである費用面の対策を紹介します。
高気密高断熱の家を建てて後悔しない方法
高気密高断熱の家を建てて後悔しない主な方法は、以下のとおりです。
- 換気設備の選び方・使い方が大切
- 空調設備の選び方・使い方が大切
- 開口部に設置する建具の断熱性・遮熱性が大切
- 実現するべき断熱等級は地域の気候・周辺環境に合わせて決める
- デザイン性も追求する
- 高気密高断熱の家の施工実績が豊富で高い設計力・施工技術を持つ施工業者を選ぶ
それぞれ、施工業者との打ち合わせ時に活用していただけるように解説します。
換気設備の選び方・使い方が大切
高気密高断熱の家は、すき間が小さく自然な換気(給気・排気)が難しいため、換気システムによって室内の空気の流れを機械管理する必要があります。
換気システムは3種類で、高気密高断熱の家には第一種換気が向いています。
- 第一種換気:給気・排気ともに機械管理
- 第二種換気:機械で吸気・自然に排気
- 第三種換気:自然に吸気・機械で排気
また、第一種換気の主な魅力は以下のとおりで、高気密高断熱と組み合わせて適切に設置することで、「息苦しい」「室内の一部にカビが生える」「給気口・排気口の近くが寒い」などの後悔を避けられます。
- 給気の際に、外気に含まれる有害物質(花粉・ほこり・PM2.5など)をフィルターがキャッチし、きれいな空気を室内に取り入れる
- 熱交換器※を組み合わせることで、外気が室温に近づいた状態で室内に入るため、給気によって室温が変化しづらい
- 給気口・排気口を適切な配置にすることで、空気が滞る場所のない室内環境になる
- 給気量・排気量をコントロールできるため、室内の気圧を一定に保てる
※熱交換器はエアコンなどにも使われていて、排気から熱を取り出して、給気した空気に移す機能を持っています。
空調設備の選び方・使い方が大切
高気密高断熱の家は、1年を通してエアコン1台〜2台で空調をするのが一般的です。
「廊下なしのシンプルな間取り」など、家づくりのプランによっては、エアコンの容量を小さめにしても快適な室内環境を効率よく維持できる可能性があり、光熱費削減に役立ちます。
エアコンの容量・設置位置は、間仕切りの位置・数、吹き抜けの有無などによって変わるため、施工業者に相談しながら最適なプランを組み立てましょう。
開口部に設置する建具の断熱・遮熱性能が大切
開口部は、室内の熱が逃げやすく日射熱が侵入しやすい部位なので、以下のような仕様の建具を選ぶことで、「高気密高断熱の家なのに寒い・暑い」といった後悔を避けることが可能です。
- 窓のサッシを樹脂サッシにする
- 窓ガラスを複層ガラスにする
- 日当たりが良い位置に設置する窓は、遮熱性能を重視して選ぶ
- 断熱性の高い玄関ドア・室内ドアを選ぶ
- 断熱性の高い室内ドアを選ぶ など
実現するべき断熱等級は地域の気候・周辺環境に合わせて決める
断熱等級の最高等級は7で、地域の気候によって実現するべき断熱性能の数値基準が変わります。
地域ごとの断熱性能の数値基準を、こちらの記事で確認できます。
>断熱等級5・6・7の仕様(断熱材の厚みなど)|地域区分ごとのUA値・仕様一覧、補助金など解説
ご家族にとってベストな気密性・断熱性を、施工業者に相談しながら検討してください。
- 温暖な地域で、日当たりの良い立地に家を建てる
- 大開口の窓を設置したい
- リビングを大空間にしたい など
デザイン性も追求する
「高気密高断熱の家づくりをするために、開放感のある間取り・大きなサイズの窓などを諦めたことに後悔している」という口コミも見かけますが、高気密高断熱・デザイン性を両立することは可能です。
極端に小さな窓・居室面積などによって高気密高断熱を実現する必要はないことを、念頭に置いておいていただけると幸いです。
例えばこちらの住宅は、リビングに大開口の窓・一部吹き抜けなどの設計を取り入れ、断熱等級7を実現しています。
ノークホームズには、高気密高断熱の家の施工事例が多数ございます。ぜひごらんください。
高気密高断熱の家の施工実績が豊富で高い設計力・施工技術を持つ施工業者を選ぶ
ここまで紹介してきたとおり、高気密高断熱の家づくりを成功させるためには、多岐にわたる配慮が必要です。
そのため、高気密高断熱の家の施工経験が豊富で、高い設計力・技術力を持つ施工業者を選ぶことは、高気密高断熱の家に後悔しない重要な対策です。
施工業者のホームページなどで気密性・断熱性に対するこだわり・施工実績を確認し、完成見学会やモデルルームで、施工業者が建築した家の快適性も確認しましょう。
完成見学会・モデルハウスに足を運ぶ際に確認するべきポイントを、こちらの記事で確認できます。
>平屋の見学会・モデルハウスでチェックするポイント|ご自宅を見学会会場にするメリットも解説
高気密高断熱の費用面のデメリット対策
次に、高気密高断熱の家を施工業者へ要望する際に気になる、「費用が高額」というデメリットの対策も紹介します。
標準仕様で高い気密性・断熱性を提供している施工業者を選ぶ
標準仕様で高気密高断熱の家を提供する施工業者が全国的に増加しているため、住宅性能を同条件にして施工業者の建築費用を比較すると、費用面の後悔を避けられます。
「ローコストの施工業者に気密性・断熱性アップをオプションで依頼する場合の建築費用」が「標準仕様で高気密高断熱を提供している施工業者の建築費用」を上回るケースも想定できるため、ご注意ください。
- 2025年4月の建築基準法改正により省エネ住宅が義務化され、断熱等級4以下の家を建てられなくなる
- 国は、「2050年カーボンニュートラル実現」に向けて、建築基準法上の省エネ基準をさらに高める方針
- 日本の断熱性水準は世界と比較して低いとされていて、高い断熱性能を求める方が増えている など
補助金・減税制度などの活用で、家を建てる際の費用負担を軽減する
以下のような住宅は、補助金・減税制度・住宅ローンの金利優遇などの優遇を受けて、費用負担を軽減できる可能性があります。
- 長期優良住宅:断熱等級5以上などの一定条件に該当する、長期的に優良な状態で使用できる住宅
- ZEH住宅:断熱等級5以上で、1ヶ月間のエネルギー消費量・創出量のバランスがおおむねゼロになる住宅
- 省エネ住宅:断熱等級4以上などの一定条件に該当する住宅
補助金・減税制度などを活用するためには条件があり、補助金については「定められた施工業者から申請が必要」「工事着手前に申請が必要」など、早い段階から準備が必要な点にご注意ください
家を建てる際に活用できる補助金・減税制度の詳しい内容を、こちらの記事で確認できます。
>【2025年最新】マイホーム新築時の補助金・減税制度一覧|いつ申請するか、いくらもらえるかなど解説
高気密高断熱のメリット
ここまで、高気密高断熱の家のデメリットに注目して家づくりの方法を紹介してきましたが、適切に高気密高断熱の家を建てる場合には、たくさんのメリットがあります。
- 1年を通して寒さ・暑さを感じづらい、快適な住環境で暮らせる
- 家全体が一定の室温を維持しやすいため、ヒートショック予防を期待できる
- 冷暖房効率が良く、光熱費を抑えられる
- 結露・カビが発生しづらいため、建材を長く良好な状態で維持しながら使用できる
- 建材の劣化を修繕するためのリフォームサイクルが長いため、長期的にランニングコストを抑えられる
- 厚い断熱材は遮音・防音効果があるため、室内の音が屋外にもれづらい・屋外の音が室内に侵入しづらい
高気密高断熱住宅の具体的な室温を、こちらの記事で確認できます。
>高気密高断熱の住宅の朝の室温は夏26度・冬10度〜が目安|エアコン無しでも過ごせるのか、夜の温度低下も解説
「高気密高断熱の家」とは、一般的には断熱等級5〜7の家ことです。
福井・石川で高気密高断熱の家をご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは、断熱等級7・長期優良住宅を標準仕様で提供している工務店です。
高気密高断熱の家Q&A
最後に、高気密高断熱の家について、ノークホームズがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.断熱等級はどのレベルを選ぶべき?
ただし、「日本の高気密高断熱に対する意識は世界と比較して低い」とされていて、「世界各国の断熱水準の最低値が日本の断熱等級7程度」という説があるほどです。
将来を見据えて「ご家族が長く快適に暮らせる家づくり」「次の世代に引き継げる家づくり」をご希望の場合は、断熱等級6・7の実現を施工業者に相談することをおすすめします。
Q.高気密高断熱の家は窓を開けないほうがいい?
高気密高断熱の家は、第一種換気を採用することによって、意識して頻繁に窓を開けて換気をする必要がなくなります。
ただし以下のような場面では窓を開けて換気をする必要があるため、換気を想定した窓の大きさ・配置なども慎重に設計しましょう。
- ガス漏れ
- 料理のにおい・けむりが室内にこもって消えづらい場合
- 工作・DIYなどで化学物質の成分・においが室内にこもりそうな場合 など
Q.高気密高断熱の家はエアコン無しで過ごせる?
例えば断熱等級7の家では、冬に室温が25℃の状態でエアコンを消して就寝すると、朝まで18℃程度を保てるとされています。
18℃は極端に低い室温ではありませんが、「冬に長時間快適に過ごせる室温」とは言えません。
高気密高断熱の家は、間取りなどにもよりますが、エアコン1〜2台で空調をするのが一般的です。
まとめ
高気密高断熱の家を建てて後悔する理由、後悔しない方法を解説してきました。
高気密高断熱で快適な家を完成させるためには、「高い設計・施工技術で家づくりをする」「適切な設備・建材を選び、適切に使用する」など、多岐にわたる配慮が必要です。
今回の情報を、ご家族が長く快適に暮らせる理想の家づくりに役立てていただけると幸いです。