高気密・高断熱住宅の結露防止対策|新築時に施工業者に依頼するべきこと・暮らし方を解説
高気密・高断熱住宅は、本来は結露の発生を防いで快適&衛生的な住環境を保ちやすい住宅です。
しかし、SNSなどの口コミに「高気密・高断熱住宅を新築後、すぐに結露した」といった声があるため、不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、標準仕様で断熱等級7を提供している福井・石川の工務店『ノークホームズ』が、結露に悩まされない高気密・高断熱住宅のつくり方を、わかりやすく解説します。
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
目次
高気密・高断熱住宅の新築後すぐに結露が発生する原因、影響
はじめに、高気密・高断熱住宅の新築後すぐに結露が発生する原因、結露が住宅や暮らしに与える影響を確認しましょう。
結露が発生するメカニズム
結露は、主に冬の室内で発生します。
冬の室内の温かい空気は水蒸気を多く含んでいて、外気の影響で冷えた窓に空気が触れることで空気が保持できる水蒸気量が減り、水蒸気が液化して結露となります。
高気密・高断熱住宅で結露が発生する原因
高気密・高断熱住宅で結露が発生する主な原因は、以下3つです。
- 高気密・高断熱の性能を十分に発揮できる設備を選択していない
- 換気設備の設置・断熱材の施工などを適切に実施できていない
- 水蒸気が多く発生する生活をしている
高気密・高断熱住宅は、「家の隙間を小さくする気密性能」「室内の空気を外に逃さない断熱性能」を組み合わせることで快適な室内環境を保ちやすい点がメリットですが、室内に空気がこもりやすいというデメリットもあります。
結露のような問題やデメリットを感じる室内環境となっている住宅は、上記のような不具合があることを想定しましょう。
また、適切な換気設備の選択・設置がされている場合でも、換気設備の稼働範囲を超えるほどの水蒸気が発生する生活をしている場合は、結露が発生するケースがあります。
※のちほど「結露が発生しない高気密・高断熱住宅のつくり方|新築時に施工業者に依頼するべきこと」以下で、結露が発生しない高気密・高断熱住宅のつくり方・暮らし方を確認できます。
結露が発生すると住宅はどうなる
結露が住宅に与える主な影響は、結露が原因のカビによる住宅の劣化・室内の衛生環境の悪化です。
結露は空気中のゴミなどを含む水滴なのでカビが生えやすく、結露を放置するとカビがコロニーとなって広がっていきます。
カビは物質内部に侵入して物質を破壊するため、カビの発生範囲が広いほど住宅への影響も深刻になる可能性があると考えておきましょう。
- 窓のパッキンにカビが発生して耐久性が低くなる
- 窓周辺の内装にカビが広がる
- 壁内・床下などの断熱材にカビが生え、本来の機能を発揮しなくなる
- 柱・床下・基礎などにカビが広がり、住宅の耐久性が低くなる
結露は窓など目に見える場所だけではなく、壁内など目に見えない場所にも発生します。
また、柱・床下などに発生した結露はシロアリの栄養分となる可能性もあるため、結露を発生させない住宅づくりを目指してください。
結露はご家族の健康にも影響する
結露によって発生したカビは空気中に胞子を飛ばすため、ご家族がアレルギー症状などを発症する原因になるケースもあります。
築年数の古い住宅や気密性能・断熱性能が低い賃貸住宅などでは結露をこまめに拭くといった対策が必要ですが、マイホームを新築する場合は、手間なく快適&衛生的な環境を保てるのがベストですよね。
次に結露が発生しない高気密・高断熱住宅のつくり方を紹介するので、ぜひご確認ください。
福井・石川で結露が発生しない快適な高気密・高断熱住宅をご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは、標準仕様で断熱等級7を提供している工務店です。
結露が発生しない高気密・高断熱住宅のつくり方|新築時に施工業者に依頼するべきこと
結露が発生しない高気密・高断熱住宅は主に以下のような要素を組み合わせてつくるため、高気密・高断熱住宅の施工実績が豊富で、高い設計力・技術力を持つ施工業者を選んで新築を依頼することが、とても重要です。
- 断熱性能・遮熱性能のバランスが良い窓選び
- 第一種換気システムを導入
- 換気システムの給気口・排気口を適切に配置
- 適切な断熱材選び・施工
- パッシブデザインも意識した設計
新築時に施工業者に適切な依頼ができるように、それぞれわかりやすく解説します。
断熱性能・遮熱性能のバランスが良い窓選び
窓は特に外気の影響を受けて結露が発生しやすい部位のため、以下の点に注意しながら窓選びをしてください。
- 窓ガラス:複層ガラスは断熱性が高い
- 窓のサッシ:樹脂サッシ・木製サッシは断熱性が高い
- 窓のサイズ・配置:自然光を採り入れやすい場所には大きな窓を配置しやすい など
ただし断熱性能の高い窓ほど高価なため、「予算とのバランスを考慮して窓選びをする」という視点も大切です。
標準仕様で断熱性能の高い窓を提供している施工業者を選ぶと不要な追加費用が発生しづらいため、施工業者選びの際には必ず標準仕様も確認しましょう。
例として、福井・石川のノークホームズは標準仕様で「複層ガラス(トリプルガラス)+樹脂サッシ」を提供していて、高気密・高断熱の住宅でも大きな窓がある開放的な暮らしを送れる住宅を建築しています。
また、断熱性能には「室内の空気を外に逃さない」という役割のほかに、「外からの日射熱を遮る(遮熱性)」という役割もあります。
「南向きの大きな窓は遮熱性能を重視して選ぶ」など、夏の室内環境維持も意識して窓選びをしましょう。
第一種換気システムを導入
換気システムを大きく分けると3種類で、高気密・高断熱住宅には第一種換気システムが適しています。
- 第一種換気システム:給気・排気ともに機械換気
- 第二種換気システム:機械で給気し、自然に排気する
- 第三種換気システム:自然に給気し、機械で排気する
また、第一種換気システムに熱交換器を組み合わせると、室内の温度をさらに維持しやすくなり、結露防止に役立ちます。
【熱交換器とは】
室内の空気を排気する際に熱を取り出し、給気した外気を室温に近づけた状態で室内に取り込む装置です。
換気システムの給気口・排気口を適切に配置
換気システムで給気した空気が適切に室内全体を循環して排気されるように配置することで、湿気が一部分に滞留しない状態になるため、結露防止につながります。
特に湿気が滞留しやすいランドリールーム(ランドリースペース)・シューズクローゼット・脱衣所などは、排気口の設置を検討しましょう。
例えばこちらの住宅は、換気システムを適切に設置したほか、ランドリールームにガス乾燥機を設置・作業台を取り付け・自然光や自然風を採り入れられる窓を設置など、より使い勝手がよく環境を整えやすい空間づくりをしています。
こちらの記事で、ランドリールームのある住宅の間取りを確認できます。
>ランドリールーム・ファミリークローゼットがある家事動線の良い間取り|平屋の事例紹介
また、ランドリールームなどの水蒸気が多く発生する場所は、「調湿機能」「防カビ機能」などを持つ内装材を使用して、室内環境の調整を助けるという視点も大切です。
漆喰のような自然素材を使用する方法もあるので、デザインの好み・ご予算等に応じて内装材選びにもこだわってください。
適切な断熱材選び・施工
断熱材は、実現したい断熱等級に応じて厚さなどを選択し、すき間なく施工することで「住宅の一部のみ外気の影響を受けて結露する」といった不具合を防げます。
断熱材の種類を、こちらの記事で詳しく確認できます。
>マイホームに入れる断熱材の種類一覧・断熱材の断熱性能ランキング|断熱材は何がいいのか選び方を解説
また、施工業者によって標準仕様の施工方法が違うため、特に外気の影響を受けやすい以下の部位をどのような工法で施工するのかを、前もって確認してください。
- 床下:床断熱or基礎断熱(基礎断熱のほうが断熱性能が高い)
- 壁:内断熱or外断熱(外断熱のほうが断熱性能が高い)
- 屋根:天井断熱or屋根断熱(屋根断熱のほうが断熱性能が高い)
※上記は主な工法・断熱性能で、実際の方法・実現できる断熱性能は、施工業者によって違います。
パッシブデザインも意識した設計
「パッシブデザイン」とは、自然光・自然風を活用して冷暖房・照明の使用を最小限に抑える設計手法のことです。
「高気密・高断熱」「パッシブデザイン」を組み合わせると、冷暖房のような一次エネルギー消費が必要な機器の稼働をより抑えながら、結露が発生しづらく快適な室内環境を保ちやすい住宅となります。
パッシブデザインについて、こちらの記事で詳しい内容を確認できます。
>パッシブデザインとは|自然エネルギーを活かした快適な家づくりの具体的な手法とメリット・デメリット
福井・石川で高気密・高断熱住宅を検討中の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
パッシブデザインを採用して断熱等級7の高気密・高断熱住宅を提供しており、北陸の厳しい気候の中で1年を通して快適に暮らせる住宅づくりをサポートいたします。
結露が発生しづらい暮らし方
結露が発生しない高気密・高断熱住宅をつくるために、施工業者へ依頼するべきポイントを確認したので、次に結露が発生しづらい暮らし方も念頭に置いておいていただけると幸いです。
結露が発生しづらい暮らし方 |
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上記に共通するポイントは、室内の水蒸気を調整することです。
結露を発見したら原因を考えて対処しながら、快適&衛生的な室内環境をキープしましょう。
高気密・高断熱住宅Q&A
最後に、高気密・高断熱住宅をご希望の方からノークホームズがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.高気密・高断熱住宅はエアコン以外は使えない?
高気密・高断熱住宅はエアコン以外の暖房機器を使用することもできます。
ただし住宅のすき間が小さく室内・屋外の空気の出入りが少ないため、石油ヒーターのような一酸化炭素中毒の危険性がある暖房機器を使用する場合には、頻繁な換気をおすすめします。
また、頻繁な換気によって室内の空気が屋外に逃げるため、本来の気密性能・断熱性能を発揮できないことを念頭に置いたうえでエアコン以外の暖房機器を使用する必要があります。
Q.高気密・高断熱住宅のデメリットを知りたい
高気密・高断熱住宅は初期費用が高額で、適切な換気設備の選択などをしないと本来の性能を発揮しないケースがあります。
そのため、標準仕様で高い気密性能・断熱性能を提供していて、高い設計技術・施工技術を持つ施工業者に住宅の新築を依頼することをおすすめします。
Q.高気密・高断熱住宅は乾燥する?
冬は外気に含まれる水分が少ないことから、高気密・高断熱住宅の室内も乾燥しやすくなります。
湿度計を利用して室内環境を調整し、結露が発生するほどの過度な加湿にならない「湿度40%〜60%」を保つことをおすすめします。
福井・石川で快適な高気密・高断熱住宅をご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは、標準仕様で断熱等級7を提供している、高気密・高断熱住宅の施工実績が豊富な工務店です。
まとめ
結露が発生しない高気密・高断熱住宅をつくるために、施工業者に依頼するべき事項・暮らし方のポイントなどを紹介してきました。
本来の高気密・高断熱住宅は、室内の温度・空気環境ともに良好な状態を保ちやすい快適な住宅です。
ただし換気設備などを適切に選択する必要があるため、今回紹介した情報を参考にして理想のマイホームを新築していただけると幸いです。