耐震等級3は地震保険料が50%割引となる|必要書類や注意点をわかりやすく解説
耐震等級3の住宅は、地震保険料が50%割引となります。
しかし、地震保険料の割引適用には条件があり、書類の提出も必要です。
そこで今回は、耐震等級3に対応している福井・石川の工務店「ノークホームズ」が、以下の項目をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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地震保険料はマイホーム建築後に継続して発生する費用なので、この記事を地震保険の必要性を検討する際の参考にしていただけると幸いです。
目次
耐震等級3の住宅とは
はじめに、耐震等級3の住宅とはどのような住宅なのかを、わかりやすく解説します。
そもそも耐震等級とは
「耐震等級」とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく「住宅性能表示制度」の中の、評価項目の1つです。
地震に対する住宅の耐久度を、耐震等級1・2・3の3つのレベルに分類します。
耐震等級1・2・3の違い
耐震等級1・2・3の違いは、以下のとおりです。
耐震等級 | 特徴 |
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耐震等級1 |
・建築基準法における最低限の耐震基準に該当 |
耐震等級2 |
・耐震等級1の1.25倍の耐震性能 |
耐震等級3 |
・耐震等級1の1.5倍の耐震性能 |
特に注意していただきたい点は、耐震等級は建物の「倒壊・崩壊」を完全に防ぐわけではなく、大地震の際に「建物がただちに倒壊・崩壊しない」ことをあらわしている点です。
建物の倒壊・崩壊の状況は、地盤の状態・近隣建物の状況などにも左右されることを、念頭に置いておきましょう。
「耐震等級が高いほど地震に耐える力が強く、ご家族が避難する時間を確保できる」と認識したうえで、防災対策をすることが大切です。
地震に強い家の特徴を、こちらの記事で確認できます。
>地震に強い家の特徴(家の構造、形など)&地震に強い家の新築を依頼するハウスメーカーの選び方
福井・石川で耐震等級3に対応できる施工業者をお探しの方は、ノークホームズへお問い合わせください。
耐震等級に対する地震保険割引の内容|耐震等級3なら保険料が半額に
地震保険に加入する場合、耐震等級が高いほど保険料の割引率も高くなります。
耐震等級 | 割引率 |
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耐震等級1 |
10% |
耐震等級2 |
30% |
耐震等級3 |
50% |
仮に、地震保険料25,000円を35年間にわたって支払う場合の、耐震等級1・3の地震保険料の違いを確認してみましょう。
- 耐震等級1の地震保険料:25,000円×35年間×0.9(10%割引)=787,500円
- 耐震等級3の地震保険料:25,000円×35年間×0.5(50%割引)=437,500円
耐震等級1・3の差額は、350,000円です。
地震保険料は、住宅の立地や構造級などによって異なりますが、耐震等級によって金額に大きな差が生じることは間違いありません。
地震保険料の割引適用に必要な書類
耐震等級に応じて地震保険料の割引を受ける場合、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づいて登録住宅性能評価機関が審査のうえで交付する、耐震等級を記した認定書類の提出が必要です。
認定書類例は、下記の通りです。
- 建設住宅性能評価書
- 耐震性能評価書
- 認定長期優良住宅建築証明書 など
「耐震等級3相当」の住宅は地震保険の割引が適用されない
「耐震等級3相当」の住宅は、耐震等級3に相当する性能で建てられたものの、登録住宅性能評価機関による正式な認定書類を取得していない住宅のため、地震保険料の割引が適用されません。
耐震等級3の認定を受けるためには、前述した書類を取得する必要があります。
認定書類の取得には30万円ほどの費用が必要ですが、以下のようなメリットがあるため、認定書類取得を検討しましょう。
- 地震保険の割引
- 住宅ローンの金利優遇
- 補助金申請が可能
- 住宅ローン控除の控除内容優遇 など
耐震等級3の家づくりが得意なハウスメーカーの選び方を、こちらも記事で確認できます。
>標準仕様で耐震等級3のハウスメーカーが増加中|ハウスメーカーの選び方、地震に強い家のつくり方
耐震等級以外による地震保険料の割引
地震保険には、耐震等級による割引以外にも下記の割引があります。
割引の種類・割引率 | 適用条件 |
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【免震建築物割引】 50% |
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいて建てられた免震建物 |
【耐震診断割引】 10% |
耐震改修などによって、現行の耐震基準を満たしているとされた建物 |
【建築年割引】 |
1981年6月1日以降に新築された建物 |
それぞれの割引で適用条件や必要書類が異なるため、前もって確認しておきましょう。
また、割引の重複は認めらないため、もっとも割引率の高いものを選んで申請してください。
地震保険は耐震等級が高くても必要か
冒頭でお話したとおり、耐震等級3は、住宅が必ず倒壊・崩壊しないことを保証するものではないため、耐震等級3を取得する場合でも地震保険加入を検討することをおすすめします。
火災保険には家財補償が含まれているため、地震による物品の破損は保証される可能性がありますが、地震に対する保証としては不十分な場合があります。
地震による液状化現象・津波・土砂崩れなども想定して、地震保険加入を検討しましょう。
耐震等級3の認定を受ける方法
耐震等級3の認定書類を取得する流れは、以下のとおりです。
- 施工業者に耐震等級3の「認定書類を取得したい」と希望を伝える
- 施工会社が耐震等級3に対応する設計・施工を実施し、登録住宅性能評価機関に申請
- 審査に基づいて「設計住宅性能評価書」「建設住宅性能評価書」が交付される
- 「建設住宅性能評価書」を、認定書類として使用できる。
施工業者に耐震等級3の認定希望を伝える
耐震等級3の認定を受けるためには、耐震等級3に該当する地震に強い家を設計しなければなりません。
そのため、できる限り早く「耐震等級3の認定書類を取得したい」と施工業者に伝えましょう。
後から耐震等級3の認定を受けたいと希望すると、大幅に設計をやり直す必要があるので、早い段階で伝えておくことをおすすめします。
施工業者が登録住宅性能評価機関に申請
施工業者から、耐震等級を審査する登録住宅性能評価機関へ認定申請を行います。
審査に基づいて「設計住宅性能評価書」「建設住宅性能評価書」が交付される
登録住宅性能評価機関へ申請後の流れは、以下のとおりです。
【流れ】
登録住宅性能評価機関が設計図書・構造計算書などの審査を実施
↓
問題がなければ「設計住宅性能評価書」交付
↓
「設計住宅性能評価書」の交付後に施工を開始
↓
竣工までに3回ほどの審査が実施される
↓
竣工時に設計通りの施工が実施されているかどうかの審査を受ける
↓
問題がなければ「建設住宅性能評価書」交付
地震保険料割引などの適用を受けるには、「設計住宅性能評価書」ではなく「建設住宅性能評価書」が必要です。
地震に強いハウスメーカーの選び方を、こちらの記事で確認できます。
>ハウスメーカー選びで地震に強い木造住宅を建てるメーカーを選ぶ方法|大地震で倒れなかった住宅の特徴
耐震等級や地震保険に関するよくある質問
最後に、ノークホームズが耐震等級や地震保険に関してよくいただく質問・回答を紹介します。
耐震等級3の家を建てるべき?
耐震等級3が必要かどうかは、ご家族の価値観・施工業者の方針によって判断が変わります。
【例】
- 地盤が強固な土地に住宅を建築するため、耐震等級3は必要ない
- 大きな開口部・吹き抜けなどを希望しているため、耐震等級3に該当しなくてOK
- 免震装置を導入するため、耐震等級にこだわる必要がない など
耐震等級3を取得するかどうかは、施工業者の標準仕様の耐震等級・耐震構造を確認したうえで、施工業者に相談しながら判断することをおすすめします。
福井・石川で地震に強い家づくりをご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
ノークホームズは、耐震等級3に対応しているほか、断熱等級7・長期優良住宅などを標準仕様で提供しています。
地震保険の保険料を抑える方法を知りたい
割引制度の活用に加えて長期契約をすることで、地震保険料を抑えられます。
地震保険の契約期間は最長5年までとされていますが、契約年数が短いほど1年あたりの保険料が割高になります。
耐震等級3は、住宅ローン金利の優遇措置を受けられる?
耐震等級3の住宅は、35年間固定金利の住宅ローン「フラット35S」の、Aプランを利用可能です。
借入当初から5年間の金利が0.5%下がり、耐震等級2以下の住宅よりも金利が優遇されます。
まとめ
耐震等級3の住宅は、地震保険料の割引のほかに、住宅ローン金利の優遇なども適用されます。
ただし耐震等級3の必要性はご家族によって違うため、施工業者に相談しながら最適な耐震等級を判断しましょう。
福井・石川で地震に強い家づくりをご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。