住宅ローンで「余ったお金」はどうする?オーバーローンの使い道の注意点と対処法まとめ
住宅ローンで契約した借入金額と住宅購入時の支払い額の差額で「融資が余る」といったオーバーローン状態になる場合があります。
何らかの事情によって余ったお金は自由に使えるわけではありませんので、資金の使い道には注意が必要です。
そこで今回は、福井・石川の注文住宅工務店『ノークホームズ』が、住宅ローンで余ったお金の使い道や注意点について詳しく解説します。
理想の住まいを実現するために、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント |
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目次
住宅ローンの融資が余った…「オーバーローン」とは
住宅ローンの融資額が実際の住宅購入費用を大きく上回った場合や、住宅ローンの借入残高が住まいの評価額を超えて残っている状態を「オーバーローン」と呼びます。
具体的には購入価格5,000万円に対して5,200万円の融資を受けた場合、余った200万円がオーバーローンとなります。
場合によっては金融機関との契約違反と見なされる場合があり、また、オーバーローンだと返済負担も増えるため、慎重な資金計画が求められます。
金融機関で住宅ローンを組むときの流れについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
>注文住宅の住宅ローンの流れ|仮審査・本審査・つなぎ融資のタイミング、本審査に落ちた場合の対処法など解説
住宅ローンの融資が余る具体事例
ここでは、住宅ローンの融資が余る場合の具体事例を紹介します。
住宅ローンの契約に慣れていない場合には予期せずオーバーローンになってしまう場合もあるため、ぜひチェックしてみてください。
地盤改良工事を見積もっていたが不要になった
土地の状態によっては、建築前に地盤改良が必要と見込んで見積もりを取得することがあります。
しかし実際の調査結果で「改良不要」と判定されて、工事が実施されない場合に予定していた改良費用が不要になります。
この場合には融資額との差額がそのまま余る形になり、余剰資金の扱いには注意が必要です。
外構工事の費用が余った
外構工事に関して余裕を持った予算を組んでいた場合、実際の工事内容や素材の選択次第で費用が抑えられることがあります。
たとえばウッドデッキや門柱などをシンプルな仕様に変更した結果、数十万円単位で費用が下がるケースも見られます。
登記費用が安かった
住宅取得時には所有権移転登記や抵当権設定登記など、さまざまな登記手続きが必要です。
しかし依頼する司法書士や地域によって、報酬や実費が異なります。
そのため当初の見積もりが高めで実際の請求が安く済んだ場合、その分が余ることになります。
大幅な仕様変更で建築費が安くなった
建築中に設備や内装をグレードダウンしたり、不要なオプションを外したりすることで、当初の工事費よりも安くなる場合があります。
たとえば高級キッチンや床材を一般的なものに変更すると、数十万円規模で工事費用が下がることもあります。
このような場合にはオーバーローンになってしまうため、適切な対処が必要です。
注文住宅の費用で予算オーバーにならない方法は、こちらの記事が参考になります。
>新築の注文住宅で費用を削れるところ一覧|予算オーバー額500万円・1000万円の対策例も紹介
住宅ローンで「余ったお金」がある場合の注意点
ここでは、住宅ローンで余ったお金がある場合の注意点について解説します。
用途外の使用は基本NG!
住宅ローンは「住宅の取得に関わる費用」に限定して利用すること(資金使途)が契約上定められています。
そのため、余った借入金で車や家電を購入するなどの用途外使用は契約違反に該当します。
また金融機関によっては資金使途の確認(トレース)が行われることもあり、不正使用が発覚すると信用に傷がつくだけでなく、最悪の場合は一括返済を求められる可能性もあり注意が必要です。
ローンの一括返済を求められる場合がある
住宅ローンで融資された資金が契約された使い道に使われていないと金融機関が判断した場合、「契約違反」と見なされます。
これは「期限の利益の喪失」と呼ばれ、分割ローンを一度に返すことが求められる重大な事態です。
そのため余ったお金の扱いについては、すぐに金融機関に相談するのが賢明です。
契約解除や違約金の発生リスク
資金使途に反して余った借入金を他目的に流用した場合、金融機関側がローン契約を解除する権利を持つ場合があります。
その際には違約金が発生することもあるため、注意しましょう。
とくにフラット35など公的支援が絡むローンでは審査が厳格なため、事前の確認を怠ると大きな損失に繋がる恐れがあります。
金利優遇が解除される場合も
住宅ローンには「一定条件を満たすと金利を優遇する」という優遇金利が設けられているのが一般的です。
しかし用途外使用や虚偽申告が発覚した場合、優遇が解除されるケースがあります。
たとえば0.5%の優遇がなくなれば、長期的には数十万円以上の負担増になってしまいます。
金利条件は非常に重要な要素なので、契約内容の遵守が不可欠です。
福井・石川で注文住宅の資金計画のご相談ならノークホームズにお任せください。
経験豊富なプランナーが理想の住まいづくりと最適な住宅ローンの組み方をご提案いたします。
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
住宅ローンで「余ったお金」の使い道
ここでは、住宅ローンで余ったお金の使い道を紹介します。
適切な方法を選択すれば、トラブルを防ぐことにもつながります。
まずは金融機関に相談する
住宅ローンで資金が余った場合、自己判断で使い道を決めるのはリスクが伴います。
まずは借入した融資元の金融機関に相談し、使い道の変更が可能か、または返金や返済への充当が必要かを確認してみてください。
契約内容によって対応が異なるため、事前に了承を得ることがトラブル防止の第一歩です。
繰り上げ返済する
余った資金をそのまま繰り上げ返済に回すのは、非常に有効な方法です。
これにより返済期間を短縮したり、月々の返済額を軽減したりできるため、将来的な利息の総額を抑えられる効果があります。
また金融機関によっては一部繰り上げ返済の手数料がかからないプランもあるので、条件を確認して活用するのがおすすめです。
10万円未満なら問題ない場合も
金融機関によっては、「余った資金が10万円未満であれば使途を確認しない」といった柔軟な対応をしていることもあります。
ただしこれはあくまでケースバイケースであり正式なルールではないため、念のため事前に確認するのが安全です。
住宅ローンを一括返済をする際の注意点は、こちらの記事が参考になります。
>住宅ローンの一括返済にデメリットはないか|損をしないタイミングと親から借りる場合の注意点も
住宅ローンで余ったお金で繰り上げ返済をするメリット
住宅ローンで余ったお金を繰り上げ返済になどに充てると、下記のようなメリットがあります。
毎月の返済金額が少なく済む
余った資金を繰り上げ返済に充てることでローン残金が減少し、毎月の負担が軽くなります。
教育費や老後資金など他のライフイベントに備える余裕もできるため、将来の安心にもつながります。
住宅ローンの完済が早まる
繰り上げ返済すれば、住宅ローンの返済期間を短縮できます。
これにより総返済額(特に利息部分)が大きく削減できるため、経済的なメリットは非常に大きくなります。
早めにローンを完済することで精神的な負担も軽減でき、老後の生活設計にも好影響です。
注文住宅を建てる際の予算や頭金、住宅ローンの返済額の平均については、こちらの記事が参考になります。
>注文住宅の予算はいくらぐらい?頭金・住宅ローン返済額の平均をチェック!
失敗しない住宅ローンの組み方も解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
はじめての家づくりでは思わぬ出来事が発生することも多く、住宅ローンの借入残高が実際の住宅購入資金や住まいの評価額を超えて残るオーバーローンの状態になってしまうことがあります。
余ったお金の使い道については、トラブルを防ぐためにも必ず金融機関に相談してください。
工事費用や建築費用などの資金計画についてお悩みの場合には、信頼できる工務店やハウスメーカーの担当者に相談して、理想の住まいづくりに最適な資金計画を策定しながら進めましょう。
福井・石川で注文住宅を建てるならノークホームズへご相談ください。
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