ローコスト住宅に後悔する理由、コストにこだわる家づくりで失敗しない方法｜メリット、向いているケースも解説

「ローコスト住宅は住み始めてから後悔するかもしれない...」と不安を抱えている方は多いと思います。

コストにこだわって家づくりをする場合でも、長く快適に暮らせる住宅を完成させたいですよね。

そこで今回は持ち家率トップクラスの福井・石川で多くのご家族の家づくりをサポートしてきた工務店『ノークホームズ』が、ローコスト住宅について以下の項目をわかりやすく解説します。

このコラムのポイント
ローコスト住宅が安い理由を確認しましょう。 ローコスト住宅を実際に建てた方の後悔の声を、ランキング形式で紹介します。 コストにこだわる家づくりで失敗しない方法を確認してください。 ローコスト住宅にはメリットもあるため、ローコストで満足度の高い家づくりをできる方のポイントを紹介します。

 

ローコスト住宅の悪い面・良い面を把握したうえで、家づくりのコストに対するご家族の方針を決めていただけると幸いです。

ローコスト住宅とは

ローコスト住宅とはコストを抑えて建築される住宅のことです。

はじめに、「ローコスト住宅が一般的な住宅と比較してコストを抑えられる理由」「ローコスト住宅の具体的な価格感」を確認しましょう。

 

ローコスト住宅がコストを抑えられる理由

ローコスト住宅がコストを抑えられる理由は以下のとおりで、「コストを抑える＝ネガティブなこと」とは限りません。

コストを抑えられる理由
規格に沿った設計をする方針を貫くことで、材料費の仕入・加工コストなどを抑えられる、施工期間を短縮して人件費を抑えられる モデルハウスを持たないことで営業コストを削減し、住宅価格に反映している TV広告などの単価が高い広告を継続して実施しないことで営業コストを削減し、住宅価格に反映している 建築基準法を上回る住宅性能等を標準仕様で提供していない　など

 

住宅性能については、2025年より建築基準法上で省エネ住宅が義務化されます。詳細をこちらの記事で確認できます。
＞「2025年からの省エネ住宅義務化」とは｜断熱等の義務化内容、影響をわかりやすく解説

 

ローコスト住宅を提供している施工業者の数は多いため、気になる施工業者には資料請求をしてローコストの理由を確認してください。

 

ローコスト住宅の価格相場

ローコスト住宅の価格に定義はありませんが、「坪単価50万円を下回る住宅」「住宅本体価格が1,000万円台の住宅」は、ローコスト住宅と呼ばれることがあります。

※坪単価とは、1坪あたりの建築コストのことです。

ただし住宅価格は延床面積・土地の状況などによって大きく変動するため、価格と建築内容のバランスを確認してローコストかどうかを判断することをおすすめします。

 

ローコスト住宅に後悔する理由｜口コミランキング

実際にローコスト住宅に住み始めてから後悔した口コミのランキングは、以下のとおりです。

No.	後悔の口コミ
1	住宅性能が低い
2	ランニングコストが高い
3	間取り・設備選び・デザインの自由度が低かった
4	デザイン性が低い
5	狭い、部屋・収納が足りない
6	劣化が早い
7	施工品質が低い
8	アフターフォロー・保証がない
9	必須のオプションが多かった
10	（建売住宅）立地が悪い

 

それぞれ、後悔の具体的な理由を解説します。

 

住宅性能が低い｜断熱性・耐震性など

主に以下のような住宅性能が十分でない場合は、快適な暮らしが実現せず、後悔するケースがあります。

住宅性能例	後悔例
断熱性・気密性	・夏暑く冬寒い ・LDKは暖かいけどトイレは寒い
耐震性	・地震の影響で基礎等にヒビなどが入りやすい ・地震の影響の蓄積により、倒壊などの不安を感じやすい
耐久性	・短期間で外装・内装が劣化 ・短期間で建具などの不具合が発生
省エネ性	・光熱費を抑えられない ・環境負荷の大きい設備を使用
防音性・遮音性	・室内で音が響きやすい ・室内の音が外に漏れやすい ・外の音が室内に侵入しやすい

 

住宅性能は予算とのバランスを考慮して決める必要がありますが、「光熱費を抑えながら長く快適に暮らしたい」とご希望の場合には、一定レベル以上の住宅性能を目指すことをおすすめします。

 

こちらの記事で、断熱等級ごとの快適性の違いを確認できます。
＞断熱等級7の断熱材具体例｜断熱等級4～6とどのくらい違うのか、断熱等級7のメリット・デメリットなど解説

 

福井・石川で光熱費を抑えながら長く快適に暮らせるマイホームをご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。

標準仕様で断熱等級7、長期優良住宅を提供しています。

 

ライニングコストが高い｜光熱費・リフォーム費用など

前述したとおり、住宅性能が低いローコスト住宅を建てた場合は、以下のような理由でランニングコストが高いケースがあります。

 

建築時のコストだけでなく、「建築から解体まで」を総合してコストを抑えられるプランを選択することを、おすすめします。

 

間取り・設備選びの自由度が低かった

ローコスト住宅は間取り・設備選びに一定の規格を設けて、建築コストの割合が大きい材料費・人件費を抑えるのが一般的です。

※設備とは、キッチンなどの水回り設備・給湯設備などのことです。

そのため、ローコスト住宅を建ててから、間取り・設備に対する以下のような後悔が生まれるケースがあります。

間取りに関しては、ご家族の好みに合う規格を提供している施工業者を選びましょう。

設備選びに関しては、「価格によって選択肢が定まるもの」と割り切って考え、優先順位の高い設備をピックアップしてオプションでグレードアップするなどの方法があります。

 

デザイン性が低い

一定の規格内での家づくりはデザイン性にも影響するため、ローコスト住宅は個性的な住宅デザインとならないのが一般的です。

ただしデザインに関しては施工業者ごとに得意なテイストがあるため、好みのデザインを提供している施工業者を選びましょう。

 

狭い、部屋・収納が足りない

住宅面積と価格は比例します。

コンパクトな面積にすることでローコストを実現している住宅の場合、暮らし始めてから以下のような後悔を感じるケースもあります。

施工業者が提供している面積・価格のバランスを確認し、ご家族のイメージに合うプランを提供している施工業者を選んでマイホームづくりを依頼しましょう。

 

劣化が早い｜屋根・外壁・内装など

設備と同様に、屋根・外壁・内装などの建材も、価格によって選択肢が定まるのが一般的です。

ローコストの建材は耐久性が低いのが一般的で、以下のような後悔を感じるケースがあります。

 

建材に関しては、施工業者にリフォームコスト・サイクルを確認してローコスト住宅完成後の生活の大きな負担にならないものを選ぶことをおすすめします。

（例）ご自身でも補修可能な内装材はローコスト、リフォームコストが高額な屋根はオプションで耐久性の高い建材を検討　など

 

施工品質が低い

ローコスト住宅かどうかに関わらず一定の技術力を持つ技術者が施工をするのが一般的ですが、実際にローコスト住宅を建てた方の口コミで、以下のような声を見かけます。

施工業者の技術力を前もって確認するのは難しいのですが、完成見学会等を開催している施工業者であれば、積極的にイベントに参加して住宅の状態を確認してください。

 

アフターフォロー・保証がない

アフターフォロー体制は施工業者によってさまざまで、ローコスト住宅かどうかに関わらず以下のような口コミを見かけることがあります。

ローコスト住宅を提供している施工業者でもアフターフォロー・保証体制を整えているケースが多数あるため、契約の前に必ず確認してください。

 

必須のオプションが多かった

標準仕様の住宅性能・設備・工事内容などを最低限に抑えてローコストの価格提示をし、好みに合わせてオプションでカスタマイズするタイプの住宅もあります。

標準仕様の内容を把握していなかったことで、以下のような後悔をしたケースがありました。

「標準仕様の内容」「オプションで発生する追加コスト」は施工業者に事前に確認し、ご自身も見積書で内容を把握する必要があります。

 

見積書の見方を、こちらの記事で確認できます。
＞マイホームの見積もりを確認する際の注意点｜見積もり依頼の流れ、明細の見方、予算オーバー時の対策など

 

（建売住宅）立地が悪い

建売住宅の場合は、周辺環境などをよく調べずに購入したことで、以下のような後悔を感じるケースがあります。

周辺環境など立地に関する条件はご自身で変えられないため、ローコスト住宅購入前に現地に足を運んで確認する必要があります。

 

こちらの記事で、立地の確認ポイントをチェックできます。
＞土地選びの優先順位を解説｜土地選びのポイントチェックリスト、買わないほうがいい土地の条件も紹介

 

ローコスト住宅に住み始めてから後悔した方の口コミを確認したことで、「コスト・満足度のバランスをうまく取るのは難しい」と感じた方が多いのではないでしょうか。

後悔の口コミと一緒に紹介した後悔を避ける方法を、「コストにこだわる家づくりで失敗しない方法」として次の章でまとめて紹介します。

コストにこだわる家づくりで失敗しない方法

コストにこだわる家づくりで失敗しないために、以下5つの項目を意識しながら家づくりのプランを組み立てるのがおすすめです。

• 施工業者を厳選
• 完成見学会で実際の住宅を確認
• 耐久性の高い設備・建材を選ぶ
• オプションは優先度の高いものに絞る
• 「建築価格＋ランニングコスト」を確認

 

施工業者を厳選

ローコスト住宅は施工業者が提案する規格内で実現するケースが多いため、「ご家族の希望」「規格の内容」に大きく相違がない施工業者を厳選してください。

またローコスト住宅であっても、「住宅性能にこだわっている」「アフターフォロー・保証体制を整えている」といった施工業者があります。

 

完成見学会で実際の住宅を確認

施工業者が実際に建築した住宅を見ることで、「施工の技術力」「暮らしやすさ」などを体感できます。

そのため、完成見学会・オープンハウスなどのイベントには積極的に参加しましょう。

 

耐久性の高い設備・建材を選ぶ

耐久性が高く簡単にメンテナンスできる設備・建材を選ぶと、住み始めてからのコストが発生しづらい点がメリットです。

特にリフォームコストが高い外装（屋根・外壁）、給湯設備に関しては、長期的な視点でコストを想定して選択しましょう。

 

オプションは優先度の高いものに絞る

オプションが原因の予算オーバーは、後悔につながります。

「総予算額」を決めたうえで「標準仕様では不足している設備・住宅性能・機能など」をピックアップし、優先順位の高い順にオプションを追加してください。

優先順位の高いオプション例は、以下のとおりです。

• 設備：電気代を抑えられる給湯器、水の使用量を抑えられるトイレ　など
• 住宅性能：断熱性・気密性の高い窓・玄関ドア　など
• 機能：収納が引き出しタイプのキッチン、汚れづらいユニットバス　など

 

「建築コスト＋ランニングコスト」を確認

住宅にかけるコストは、「建築コスト」「住宅解体までのランニングコスト」を総合して計算しておくことで、長期に渡る無理のない資金計画が可能です。

住宅解体までのランニングコスト例は、以下のとおりです。

• 水道光熱費
• 設備の点検・メンテナンス費用
• 設備交換費用
• 外装・内装のリフォーム費用　など

 

住宅にかけるコストは、長期的な視点で計算することで「ご家族にとって本当にローコストな住宅」を実現可能です。

建築コストだけにこだわって後悔することのないよう、紹介した5つの項目を意識しながら家づくりのプランを組み立てていただけると幸いです。

ローコスト住宅のメリット、向いているケース

ローコスト住宅の失敗を避ける方法を紹介してきましたが、ここで「ローコスト住宅にはメリットもあるのでは？」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで次に、「ローコスト住宅のメリット」「ローコストが向いているケース」も確認しましょう。

 

ローコスト住宅のメリット

ローコスト住宅のメリットは、以下のとおりです。

• 住宅にコストをかけないことで生活資金に余裕が生まれる
• こだわりたい部分に集中してコストをかけられる
• 無駄なスペースのない家づくりをするのが一般的で、掃除などのメンテナンスに手間がかかりづらい
• 延床面積を抑えることで、駐車場の確保・庭づくりなどを計画できる
• 設計内容によっては短い工期での家づくりが可能なケースがある　など

 

ローコスト住宅に向いているケース

ローコスト住宅には、以下のような価値観での家づくりを希望するご家族が向いています。

• コンパクトな家を建てたい
• 多機能ではなく、シンプルな機能の家を建てたい
• 一定の規格をもとにして、気楽に家づくりをしたい
• 施工業者が提案している規格に魅力を感じる
• シンプルな間取りの家を建てて、DIYでカスタマイズを楽しみたい
• 住宅のメンテナンスをこまめにできる
• ご家族が長く暮らさない可能性がある（賃貸転用・売却などを想定している）　など

 

過去には「ローコスト住宅＝安くて最低品質の住宅」というイメージがありましたが、現在は施工業者が提供するサービス内容が多彩になっています。

また、「ローコスト」に対するご家族の価値観も多様化し、「コストと快適性のバランス」を重視する方が増えています。

 

福井・石川で家づくりをご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。

自然の力・高性能設備をかけ合わせた住宅設計で、ランニングコストを抑えながら快適に暮らせるプランを提案いたします。

 

ローコスト住宅Q&A

最後に、ノークホームズが「ローコスト住宅も検討している」というご家族からよくいただく質問・回答を紹介します。

 

「ローコスト住宅＝低品質」なのか

「ローコスト住宅＝低品質」とは限りませんが、以下のような快適性・ランニングコストに直結する住宅性能などをすべて備えた家づくりは、難しいのが一般的です。

• 高断熱・高気密
• 耐震性が高い
• 耐久性が高い
• 省エネ性が高い　など

 

総予算額を決めたうえで、優先順位を決めて無駄を省きながら家づくりのプランを組み立てることが大切です。

 

ローコスト住宅は寿命が短いのか

住宅の寿命は新築時の設計内容・住宅の使い方によって変化するため、「ローコスト住宅＝寿命が短い」とは言えません。

ローコスト住宅はリフォームサイクルが短い可能性がありますが、ご家族がこまめに外装・内装・設備の状態を確認してメンテナンスをすることで、良好な状態を保ちやすくなります。

ご家族が住宅にかける手間も想定して、ローコスト住宅を選ぶかどうかを検討していただけると幸いです。

 

福井・石川で「ローコスト住宅」「建築時にしっかりコストをかけて長く快適に暮らせる住宅」どちらを選ぶか迷っている方は、ノークホームズへお問い合わせください。

北陸の厳しい気候の中で一年を通して快適に暮らせる高性能・高品質住宅を、モデルハウス・完成見学会等のイベントでごらんいただけます。

 

今後住宅価格が下がることはあるのか

2011年以降から、住宅価格は上昇し続けています。

住宅価格は社会情勢の影響で変動するため今後の価格変動の予測は難しいのですが、突然大きく住宅価格が下がることは想定しづらい状況です。

ご家族にとって「マイホームが必要な時期」があると思いますので、必要な時期に無理のない資金計画での家づくりを相談できる施工業者を選ぶことをおすすめします。

まとめ

「ローコスト住宅を検討しているけど、住み始めてから後悔するかもしれない...」と不安を感じている方へ、実際にローコスト住宅を建てた方の具体的な後悔の内容・後悔しない家づくりの方法を紹介してきました。

「ローコストと感じる価格帯」「コストと快適性のバランス」はご家族ごとに価値観が違うため、家づくりを検討し始めた段階では、さまざまな施工業者の家づくりを確認してみることをおすすめします。

ご家族が長く愛着を持って暮らせるマイホームを完成させるために、今回紹介した情報を参考にしていただけると幸いです。