高気密・高断熱住宅なのに寒い原因とは|寒い住宅を新築しないために必要な対策も紹介

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

高気密・高断熱住宅は、本来は住宅で暮らす方が寒さを感じないために重要な機能性を備えた住宅です。

しかし、「高気密・高断熱住宅を建てたはずなのに、寒い」と感じている方もいらっしゃいます。

そこで今回は、標準仕様で断熱等級7の高気密・高断熱住宅を提供している福井・石川の工務店『ノークホームズ』が、以下の項目をわかりやすく解説します。

このコラムのポイント
  • 高気密・高断熱住宅で寒いと感じる理由を紹介します。
  • 高気密・高断熱住宅を新築するにあたって、寒い室内環境とならないための対策を紹介します。
  • 断熱等級の違いを紹介するので、ご自宅の断熱性を検討する際の参考にしてください。

 

高気密・高断熱住宅の機能を適切に活かして、冬でも快適な生活を送れる住宅を新築するために、ぜひ最後までごらんください。

高気密・高断熱住宅で寒さを感じる原因|暖房や換気扇の使い方を解説

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

高気密・高断熱住宅で寒さを感じる主な原因は、以下の4つです。

  • 高気密・高断熱の機能についての勘違い
  • 高気密・高断熱が実現していない
  • 換気システムの選択・換気計画が適切ではない
  • 吹き抜けなどの広い空間がある

 

高気密・高断熱の機能についての勘違い

高気密・高断熱の住宅に対して、住宅そのものが熱を発するようなあたたかさをイメージしている方も、いらっしゃると思います。

しかし高気密・高断熱の住宅は、「太陽光を取り入れる採暖」「エアコンなどの使用」によって一度あたためた室内の空気が屋外に逃げづらく、冷たい外気の影響を受けづらい住宅です

一度室内をあたためることで、寒いと感じづらい住宅になります。

 

高気密・高断熱住宅に設置するエアコンの選び方を、こちらの記事で確認できます。
>【夏冬快適】高気密・高断熱の家のエアコン(クーラー)活用法と選び方|断熱等級5なのに寒い理由も解説

 

高気密・高断熱が実現していない

施工不良によって、高気密・高断熱性能が実現していない可能性もあります

(例)住宅形状に凹凸や細い形状があることで、壁内に断熱材を施工するのが難しくなり、気密性も確保しづらくなる など

 

換気システムの選択・換気計画が適切でない

換気システムは3種類で、高気密・高断熱住宅には、給気した外気を住宅全体を計画的に循環させたうえで排気する「第三種換気システム」を選択するのが一般的です

【換気システムの違い】

第一種・第二種・第三種換気システムの違いは、給気・排気方法です。

換気システム 給気 排気
第一種換気システム 機械  機械
第二種換気システム 機械 自然
第三種換気システム 自然 機械

 

計画的に換気ができない第一種・第二種換気システムを採用している場合は、あたためた室内の空気が意図しないかたちで排気されるため、寒いと感じやすくなります。

また第三種換気システムを採用していても、「ご家族が集うリビングのソファーの近くに排気口がある」など換気計画が適切でない場合は、寒さを感じやすくなるため注意が必要です。

高気密・高断熱住宅の換気設備と窓選びについて、こちらの記事で確認できます。
>高気密・高断熱の住宅は換気設備&窓選びで夏の過ごし方が変わる|湿度が下がらないなどの後悔を避ける方法

ノークホームズは、冬の寒さが厳しい福井・石川で、断熱等級7を標準仕様で提供している工務店です。

 

吹き抜けなどの広い空間がある

吹き抜けなどで空間の上部が空洞になっている場合、水分が蒸発した状態の軽い空気は上昇し、湿気を含んだ冷たい空気が床付近にとどまります。

そのため、高気密・高断熱住宅でも寒いと感じることがあります。

下画像の住宅のようにシーリングファンを設置するなどで、暖かい空気を足元に押し下げましょう

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

 

吹き抜けのあるおしゃれな平屋をご希望の方は、こちらの記事で事例を確認できます。
>平屋に吹き抜けor勾配天井をプラスした外観事例|ロフト等の内装、後悔しない間取りのつくり方も紹介

 

高気密・高断熱住宅の寒さ防止対策|気密性・断熱性を向上させる方法

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

高気密・高断熱住宅で寒いと感じないための対策は、以下のとおりです。

  • 窓を樹脂サッシやトリプルガラスなど断熱性の高い製品にする
  • 玄関ドアを、気密性・断熱性の高い製品にする
  • 適切な換気計画

 

窓を樹脂サッシやトリプルガラスなど断熱性の高い製品にする

窓やドアなどの開口部は、室内の空気が流出する場所・外気が侵入する場所です。

また、窓を締め切っていても、ガラス面から外気の冷たさが室内に伝わります。

そのため、断熱性の高い窓を採用しましょう

  • サッシ:樹脂サッシ、木製サッシなど
  • 窓ガラス:複層ガラス、トリプルガラスなど

 

福井・石川で高気密・高断熱住宅をご希望の方は、『ノークホームズ』へお問い合わせください。

ノークホームズは、「樹脂サッシ+トリプルガラス」を標準仕様で提供している工務店です。

 

玄関ドアを、断熱性・気密性の高い製品にする

玄関ドアも、住宅の中の大きな開口部のうちの1つです。

断熱性の低い玄関ドアは、冬は冷気・夏は日射熱の影響を室内に伝えやすいため、玄関ドアの内部に断熱材が組み込まれ、ドア枠も断熱構造になっている製品を選びましょう

 

適切な換気計画

第三種換気システムは、給気した外気からホコリ・花粉などの物質を取り除き、住宅全体に循環させたうえで排気します。

排気口の設置場所によっては寒いと感じやすい室内環境になるため、シューズクローゼット・ランドリールームなどの、空気の滞留をより防ぎたい場所に排気口を設置しましょう

具体的な換気計画には専門的な知識が必要なため、高気密・高断熱住宅の施工実績が豊富な施工業者に、家づくりを依頼することをおすすめします。

気密性「C値」、断熱性「UA値」を簡単解説

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

気密性は「C値」・断熱制は「UA値」という数値であらわされます

C値・UA値ともに、設計上で使用する計算式があり、数値が小さいほど高気密・高断熱となります。

また、日本は縦に長い地形で各地の気候が違うため、地域によって必要とされる気密性・断熱性が変わりますよね。

そのため建築基準法上では、日本を8つの地域に分けて、確保するべきC値・UA値の基準が定められています

 

お住まいの地域に定められているUA値の基準を、こちらの記事で確認できます。
>断熱等級7段階のUA値・ηAC値の基準一覧表|どの断熱等級が最適か、断熱等級の調べ方など解説

 

断熱等級4〜7の快適性の違い

高気密・高断熱住宅なのに寒い原因と対策|福井・石川の高気密高断熱の住宅事例|ノークホームズ

現在の断熱等級は3〜7の段階に分かれていて、数字が大きいほど断熱性能が高い住宅であることを意味します。

2025年以降は、建築基準法上で断熱等級4が最低基準となるため、断熱等級4から7の特徴を解説します。

 

断熱等級4|省エネ基準レベル

断熱等級4は2025年以降に建築基準法上の基準となり、断熱等級4以下の建物は建築できなくなります。

断熱等級4の住宅の快適性は、以下のとおりです。

  • 冷暖房費をある程度抑えられる
  • 寒さが厳しい・暑さが厳しい時期の、冷暖房機器なしでの快適性は十分ではない

 

断熱等級5|ZEH(ゼッチ)基準レベル

断熱等級5は、高い断熱性と省エネ設備の組み合わせで光熱費を抑えられる性能を持つ、「ZEH(ゼッチ)※」の基準をクリアする断熱性です。

※ZEH(ゼッチ)とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称です。

断熱等級5の住宅のUA値基準は0.4〜0.6で、住宅全体の断熱性が高く、光熱費を大幅に削減できます。

 

断熱等級6|寒冷地の寒さに対応できるレベル

断熱等級6は、厳しい寒さ・暑さに対応できる断熱性です。

断熱等級6の住宅は、断熱材の厚みを増やす・気密性を高める等で、UA値0.28〜0.46以下となるように設計・施工します。

断熱等級6の住宅では、冷暖房の稼働率を抑えても快適な室内環境を実現できます。

 

断熱等級7|国内最高レベル

断熱等級7は、断熱性能の国内最高レベルです。

断熱等級7のUA値基準は0.2〜0.26で、家全体にグレードの高い仕様の断熱材を採用し、高気密も実現します。

断熱等級7の住宅は冬に暖房を使用しない状態で室内の気温がおおむね15度を下回らない想定で、エネルギー消費量を大幅に削減できます。

 

高気密・高断熱住宅の、冷暖房機器を使わない状態での室温を、こちらの記事で確認できます。
>高気密高断熱の住宅の朝の室温は夏26度・冬10度〜が目安|エアコン無しでも過ごせるのか、夜の温度低下も解説

 

福井・石川で高気密・高断熱住宅をご希望の方は、ノークホームズへお問い合わせください。

ノークホームズは、断熱等級7を標準仕様で提供している工務店です。

 

まとめ

高気密・高断熱住宅で寒いと感じる場合は、明確な理由があります。

快適な高気密・高断熱住宅を実現するためには高度な設計・施工技術が必要なため、実績が豊富な施工業者に家づくりを依頼しましょう。

今回紹介した情報を参考に、1年を通して快適な室内環境を保てる家づくりを実現していただけると幸いです。

著者情報

NORQ HOMES ノークホームズ編集部

NORQ HOMES ノークホームズ編集部

福井の高性能注文住宅を建てる工務店ノークホームズが、
家づくりに役立つ情報を発信しています。

登録・免許
【設 計】 福井県知事 第ろ-1394号
【建 設】 福井県知事 (般-1)10791号
【不動産】 福井県知事 (1)第1704号

詳しいプロフィールはこちら
FacebookInstagramTwitterTwitterTwitter