光熱費の平均を家族3人・4人・5人の例で公開!戸建てとマンションの違いも解説
「戸建てはマンションと比較して光熱費はどれくらい違うの?」「家の広さや家族構成別の平均額は?」といったご質問をいただくことがあります。
たしかに戸建ての場合、毎月の光熱費は住宅の広さや家族構成、住宅の性能などで大きく変動するため、これから住む家に応じたランニングコストをおおまかに把握しておくことが大切です。
そこで今回は、福井で多くの省エネ住宅を手がけている工務店「ノークホームズ」が、戸建ての光熱費を3人・4人・5人の家族構成別に詳しく解説します。
マンションなど集合住宅との比較もご紹介しますので、光熱費を最適化するためのヒントとしてぜひ参考にしてください。
このコラムのポイント |
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※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
目次
そもそも光熱費とは?
まず、光熱費とは何かを簡単に確認しておきましょう。
そもそも光熱費とは?
光熱費とは、電気代、ガス代に加え、水道代を含む水道光熱費を意味することも多くあります。
水道代は給湯時のガス代、洗濯等の電気代などに影響するため、ここでは水道代も含む光熱費として解説します。
総務省統計局「家計調査」(2024年)をもとに各項目別の光熱費の平均額と増減要因を確認していきましょう。
(出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 世帯人員・世帯主の年齢階級別 (2024年)」)
電気代
一般家庭における電気代の平均額は、3人世帯で約12,651円、4人世帯で12,805円、5人世帯で14,413円です。
電気代は家庭の光熱費全体に占める大きな割合を占めており、近年の電気代の高騰の影響もあり、年々家計に与える影響が大きくなっています。
特に、一戸建ての場合、広い住居空間や、オール電化等への切り替えによる使用電力の増加により、マンションなどの集合住宅より電気代が2,000円程度高くなる傾向※があります。
ただし、オール電化の場合は電気代だけでなくガス代との合計額で比較する必要があります。
オール電化の電気代の目安はこちらの記事を参考にしてください。
>一軒家(オール電化)の電気代が3〜4万円を超えることはあるか|人数別に夏・冬の平均電気代 など解説
ガス代
家庭におけるガス代の平均額は、3人世帯で5,121円、4人世帯で5,015円、5人世帯で4,284円です。プロパンガスを利用する場合、上記額より2,000円程度高くなる傾向があります。
ガス代は給湯・調理に多く使用されるため、電気代や水道代とのバランスも重要になります。ガス代が高くなる主な要因としては、ガスの種類(都市ガスとプロパンガス)、入浴・給湯使用量の増加などの違いが挙げられます。
水道代
家庭における水道代の平均額は、3人世帯で5,358円、4人世帯で6,026円、5人世帯で6,846円です。家族の生活スタイルや習慣によって多少変動しますが、一般的な目安として参考にできます。
水道使用量が多くなる主な要因には、家族人数の増加、生活習慣の違い、設備の種類や状態などが挙げられます。例えば、家族全員が頻繁にシャワーを使用する、洗濯や食器洗いに多くの水を使用する、古い設備を使用しているなどが原因となります。
その他
その他の光熱費には、灯油・炭・薪などがあります。その他光熱費の平均は、3人世帯で1,211円、4人世帯で747円、5人世帯で1,204円です。
その他光熱費が増加する主な要因は、世帯人数での増減はさほどなく、灯油ボイラー(風呂窯)・石油ストーブ・薪ストーブなどの設備の使用状況によってケースバイケースと言えます。
光熱費の平均額はいくら?
まとめると、電気代・ガス代・水道代・その他光熱費を合計した全光熱費合計は、3人世帯では24,340円、4人世帯で24,593円、5人世帯で26,746円が平均となります。
戸建ての場合はプラス2,000円程度、また、プロパンガスを使用する場合は、さらにプラス2,000円程度が目安です。
※出典:家計調査 家計収支編 世帯人員・世帯主の年齢階級別 (2024年)
光熱費の増減に影響する主な要素
では、具体的に戸建て住宅の光熱費を左右する要素ごとに見ていきましょう。
項目 |
内容 |
世帯人数 |
世帯人数が多いほど特に電気代・水道代が高くなる傾向がある。 |
住居面積の広さ |
広い家では冷暖房効率が低くなる傾向があり、電気代が高くなることが多い。 |
建物の断熱性能 |
断熱性が低いと冷暖房効率が悪化し、光熱費が増加する。特に、冬の暖房費や夏の冷房費に直結する。 |
地域の気候条件 |
北海道・東北・北陸の寒冷地では暖房費が高く、沖縄などの温暖地では冷房費が主な負担となる。 |
エネルギー源の種類 |
オール電化住宅では電気代がかかる一方、都市ガス利用住宅やプロパンガス住宅ではガス代が影響する。 |
これらの要素に応じて見直していくことで、ご家庭ごとの光熱費削減のヒントを見つけていくことができます。
世帯人数と光熱費 |2人家族・3人家族・4人家族・5人家族の場合
さきほどもご説明したように、平均的な光熱費(電気代・ガス代・水道代・その他光熱費)の負担は世帯人数に比例して増加する傾向があります。戸建ての場合は、住まいの広さや住宅の断熱性等によっても大きなさが生じますので、家族構成ごとに確認していきましょう。
世帯人数 |
合計光熱費の月額平均額 |
傾向 |
2人家族 |
平均21,120円 (戸建て23,120円程度) |
2人家族の場合、合計光熱費は2万円台前半が目安となります。 |
3人家族 |
平均24,340円 (戸建て26,340円程度) |
1人あたりの使用量が分散するため、全体的な光熱費は比較的安定している。 |
4人家族 |
平均24,593円 (戸建て26,593円程度) |
台所やお風呂などの水道・給湯利用が増えることで、全体の光熱費が高くなりがち。 |
5人家族 |
平均26,746円 (戸建て28,746円程度) |
各種エネルギー消費が増え、光熱費負担がさらに高くなる。 |
※出典:家計調査 家計収支編 世帯人員・世帯主の年齢階級別 (2024年)をとに弊社作成
※出典:電気・ガス料金調査|日本生活協同組合連合会をもとに弊社作成
世帯人数に応じたエネルギー使用量を意識し、工夫を取り入れることで光熱費の負担軽減を図りましょう。
戸建ての光熱費がどれくらいかかるのかについては以下の記事でも確認できます。
>一軒家・戸建ての光熱費は平均いくら?高い理由や節約・削減方法もわかりやすく解説
戸建てとマンションの光熱費を比較|その違いと特徴を理解しよう
先ほどご説明したように、マンションなどの集合住宅より戸建てのほうが約2,000円程度高くなる傾向があります。
以下の表に、戸建てとマンションの光熱費の違いをまとめます。
項目 | 戸建て |
マンション |
床面積 |
比較的に広く、冷暖房効率が低下しやすい。 空間全体を温めたり冷やしたりする必要があるため、エネルギー消費が増加。 |
比較的に狭く、冷暖房効率が高い。 必要な空間だけを効率的に温めたり冷やせる。 |
気密性 断熱性 |
隙間が多く外気の影響を受けやすい。 暖房や冷房の効率が低下し、光熱費がかさむ。 |
隙間がなく、外気の影響を受けにくい。 室内温度を一定に保つため光熱費を抑えられる。 |
使用量の変動 |
照明や家電の使用量が増えやすい。 複数のエアコン使用で電気代が増加。 庭・車庫の照明などで電気代が増加。 |
照明や家電の使用量が比較的少ない。 付帯設備による電力消費も抑えられる。 |
冷暖房費 (季節変動) |
冬場や夏場に冷暖房費が家計に大きな負担を与える。 省エネ性能の高い設備導入や断熱対策が必要。 |
冷暖房効率が高く、季節の影響を受けにくい。 光熱費の変動が比較的少ない。 |
一覧表でまとめた通り、戸建ての光熱費がマンションよりも高くなる理由は、床面積の広さや気密性・断熱性の違いによる冷暖房効率の低下、さらに使用量の増加が主な要因として挙げられます。
一方でマンションは、比較的小さい空間や高い気密性によって効率的なエネルギー利用が可能であり、光熱費を抑えやすい構造となっています。
戸建ての場合、こうした特性を考慮した上で、省エネ対策や断熱性能の強化を行うことが重要です。
家計を圧迫する光熱費|夏と冬の季節ごとの変動をチェック
光熱費は季節ごとに大きく変動します。季節ごとの光熱費の夏と冬の負担増の原因について掘り下げます。
季節ごとに変動する光熱費の具体例とは?
光熱費の季節変動は冷暖房の使用状況と地域の気候条件によって左右されます。
特に夏と冬のピーク時は光熱費が大きく増加する傾向にあります。季節ごとの違いを以下の表にまとめました。
特徴 |
主な影響 |
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夏場 |
エアコン等の使用頻度が高く電気代が増加。 |
熱帯夜では夜間もエアコンを使用し、負担増。冷蔵庫などの電力使用量も増加。 |
冬場 |
暖房設備と給湯器の使用頻度が上昇。 |
暖房費に加えて水道代と電気代が増える傾向。湯船・追い焚きなどの入浴時の利用が増加。日照時間も短くなるため照明代も増える傾向。 |
春・秋 |
冷暖房使用が減少し、光熱費が安定。 |
季節家電の使用頻度が低下し、主に給湯や照明が光熱費の要因となる。 |
地域や住宅の断熱性能によって、季節変動の程度は異なります。地域性を考慮して効率的な空調・冷暖房設備を計画することが重要です。
断熱性能が高い家に住むと光熱費にどのような影響があるのか知りたい方は以下の記事がおすすめです。
>断熱等級5のZEHでも寒い?等級6・7との違い、住宅の快適性と光熱費の最適バランスの見極め方
>断熱等級7の電気代削減効果|断熱等級5〜7の光熱費シミュレーション(オール電化・電気+ガス)
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
戸建ての光熱費を抑える方法
それでは、戸建ての光熱費を抑える具体的な方法は、以下の4つの方法があります。
・住宅の断熱性能を高める
・省エネ設備を導入する
・省エネ家電を導入する
・省エネの行動習慣を徹底する
以下に順番に解説します。
住宅の断熱性能を高めてコストを削減
戸建ては新築・リフォーム時の設計・施工時に断熱性を高めることで長期にわたり光熱費の削減効果が期待できます。
住宅の断熱性を高めるには、外皮(外壁・屋根・床・窓・ドアなど外気と接する部分)の高断熱施工と、住宅の気密性を高める高気密施工により実現します。
住宅の断熱性能を高めると、以下のように電気代も削減が可能です。オール電化の場合も電気+ガス併用の場合も、最高ランクの断熱等級7にするともっとも電気代を削減できます。
断熱等級別の年間電気代の比較(オール電化)
断熱等級 | 月々の電気代 | 年間の電気代 | 等級4との年間差額 |
7 | 1.5〜1.7万円 | 18〜20万円 | 〜9万円減 |
6 |
1.6〜1.8万円 |
19〜21万円 | 〜8万円減 |
5 | 1.9〜2.1万円 | 23〜25万円 | 〜4万円減 |
4 | 2.1〜2.3万円 | 25〜27万円 | - |
断熱等級別の年間電気代の比較(電気+ガス)
断熱等級 | 月々の電気代 | 年間の電気代 | 等級4との年間差額 |
7 | 1.3〜1.5万円 | 16〜18万円 | 〜6万円減 |
6 | 1.4〜1.6万円 | 17〜19万円 | 〜5万円減 |
5 | 1.5〜1.7万円 | 18〜20万円 | 〜4万円減 |
4 | 1.7〜1.8万円 | 20〜22万円 | - |
省エネ住宅で家計負担を軽減
省エネ住宅は、断熱性能やエネルギー効率を向上させることで、環境に優しく、家計にも大きなメリットをもたらします。
高断熱のZEH住宅で光熱費を実質ゼロに
ZEH(ゼロエネルギー住宅)は、エネルギー消費量を抑えつつ自家発電で賄うことで、光熱費をほぼゼロに近づける住宅モデルです。
◆ZEH住宅の特徴
- 高断熱性能:高い断熱性を持つ設計により、冷暖房効率が飛躍的に向上する。エネルギー消費が抑えられる。
- 自家発電システム:太陽光発電システムを利用して家庭の電力を賄う。余剰電力を売電することで収入を得られる。
- 蓄電池の活用:発電した電力を効率的に貯めることで、夜間や停電時にも電力を使用できる。
◆ZEH住宅のメリット
- 年間光熱費が大幅に削減される
- 環境負荷の軽減が可能
- 補助金や減税制度を活用できる場合が多い
注意点は、初期費用が高い傾向がありますが、長期的には光熱費削減効果で元が取れることが期待されています。
ZEH住宅って何なのか、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
>ZEH水準・ZEH・省エネ住宅の違いや条件|ZEHのメリット・デメリット、補助金などの優遇を簡単解説
省エネ設備がもたらす具体的な節約効果
省エネ設備は、日常の光熱費を抑えながら環境負荷の軽減を実現します。
特に太陽光発電と蓄電池、給湯効率の高い設備、断熱窓・ドアを導入することで、家計負担を大幅に軽減できます。
◆主な省エネ設備とその効果
設備 | 内容 |
太陽光発電 |
太陽光パネルを設置してエネルギー自給が可能な体制を実現。余剰電力を売電すれば収入源にもなり、おおむね10年程度で設備投資が期待できる。 |
蓄電池 |
太陽光発電と蓄電池を併用することで、昼に発電した電力を夜間に活用できる。災害時の備えにもなる。 |
高効率給湯器 (エコキュート) |
ヒートポンプ技術を利用することで、少ないエネルギーで効率よくお湯を作り出します。 年間でガス代が数万円程度削減されることもあります。 |
断熱窓・ドア |
窓やドアなどの開口部の熱の出入りを抑えることで、冷暖房効率を大幅に改善します。結果として冷暖房費を20%〜30%節約可能です。 |
スマート家電 |
スマートフォンでエネルギー使用状況を管理できる冷蔵庫や洗濯機を使用すると、電力消費を最適化できます。 |
設備の選択時には、省エネ性能が高い「省エネラベル」付きのものを選ぶことをおすすめします。
初期投資は必要ですが、長期的なコスト削減効果を考えると効率的です。
効率的な省エネ家電の導入でコストを削減
さらに省エネ家電を導入することで、光熱費を削減する効果が期待できます。
特に節約効果が高い家電
家電 |
効果 |
エアコン |
電気消費量が少ない高効率なモデルは、暖房費と冷房費を抑えるのに効果的。 年間で数千円から数万円の節約になる場合がある。 |
冷蔵庫 |
24時間稼働するため、省エネ性能が高いモデルを選ぶことで年間数千円の電気代削減が見込める。 |
LED照明 |
白熱灯より電気消費量が圧倒的に少ないため、光熱費の削減に寄与する。 |
エネルギー効率の高い家電には「省エネラベル」が表示されているため、購入時にチェックしてください。
初期費用はかかりますが、使用期間を通じた光熱費削減で元が取れる場合が多いです。
日常生活で実践可能な節約テクニック
日々の暮らしの中でも、小さな工夫を積み重ねることで光熱費を効果的に抑えることが可能です。
特別な設備投資なしでも始められる方法を紹介します。
簡単にできる節約テクニック
テクニック |
効果 |
エアコン設定温度の見直し |
夏は冷房を28℃、冬は暖房を20℃前後に設定するだけで、エネルギー消費を抑えられる。 |
待機電力のカット |
使用していない家電のコンセントをこまめに抜くことで、電気代を節約できる。 |
お風呂のお湯の使い方に注意 |
追い焚きの回数を減らし、効率的に湯船を共有することで、ガス代や水道代を抑えられる。 |
洗濯や食器洗いの時間を調整 |
夜間の電気代が安いプランに変更し、エコタイムを活用することでコスト削減を目指す。 |
家族全員が協力して節約に取り組むことで、家庭全体の光熱費削減効果が高まります。
これまで解説してきた住宅の断熱性や設備の導入、省エネ家電の導入や日々の行動習慣を徹底することで、長期的・短期的な光熱費の削減が実現します。
まとめ|2030年以降の住宅の基準に応じて光熱費を抑えるのがおすすめ
この記事では、戸建ての光熱費の特徴からマンションとの違い、季節ごとの変動や効果的な節約方法までを詳しく解説しました。
住宅の断熱性能は光熱費の削減に直結します。
また、未来の光熱費対策として注目される省エネ住宅やGX志向住宅やZEH住宅は、家計負担を大幅に軽減するだけでなく、環境にも優しい選択肢です。
福井で多くの戸建て住宅を手がけてきた工務店「ノークホームズ」は、住宅の性能を高め、暮らしのランニングコストを抑える家づくりをお手伝いしています。
この記事が家づくりに参考になれば幸いです。
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。