省エネ等住宅(=質の高い住宅)の基準とは|贈与税の非課税要件・証明書など簡単に解説

住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅の非課税額増額

省エネ等住宅ってどんな住宅?」と調べている方は、マイホーム購入にあたってご家族から資金援助の予定がある状況かと思います。

省エネ等住宅の具体的な基準を知って、なるべく有利な条件でマイホームを購入できるよう、プランを組み立てたいですよね。

でも資金援助を受けるにあたって「贈与税が優遇される制度があることは知っているけど、内容が難しくてよくわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は持ち家率・二世帯同居率が全国トップクラスの福井で数多くのご家族のマイホームづくりをサポートしてきたノーク・ホームズが、以下の項目をわかりやすく解説します。

このコラムのポイント
  • ご家族からの資金援助で家を買う際に贈与税が優遇される制度の名称は、「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」です。
  • 「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」によって、具体的にどんな優遇が受けられるのかを、わかりやすく解説します。
  • 省エネ等住宅を購入すると、より有利な条件で優遇が受けられます。省エネ等住宅の基準を確認しましょう。
  • 「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」を活用するためには、贈与税の申告(確定申告)が必要です。申告に必要な書類、申告の流れを確認しましょう。

 

難しい用語についてもわかりやすく解説するので、制度内容を正しく把握する参考にして頂けると幸いです。

優遇制度を最大限に活用して、お得にマイホームを購入しましょう!

※「省エネ等住宅」という言葉は、現在は「質の高い住宅」という言葉に置き換わっています。この記事では過去・現在両方の表記方法を採用し、「省エネ等住宅(=質の高い住宅)」と表記します。

「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」とは

住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅の非課税額増額

省エネ等住宅(=質の高い住宅)」は、贈与税の優遇制度である「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」の中で登場する言葉です。

まず「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」という制度の名称自体が難しいので、制度の内容をわかりやすく解説します。

「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」とは贈与税の優遇制度!

法律上で「誰かからお金※を受け取る行為」は「利益を得る行為」なので、贈与税という税金が課されます。

※今回はわかりやすく「お金」と表現していますが、法律上はお金に相当するもの(不動産、株券など)を受け取った場合にも贈与税が課税されます。

通常は受け取った額から110万円を差し引いて贈与税の計算をするのですが(110万円が非課税となるのですが)、お金を受け取る目的がマイホーム購入の場合は、贈与税計算時に差し引ける額(非課税額)の増額が可能となります!

これが、「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」という制度です。

※この制度を活用するためには、期限内に贈与税の申告をする必要があります。贈与税の申告については、のちほど「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」を申告する流れ」で紹介します。

非課税額は500万円が基本。500万円が適用される要件とは

「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」では、以下の要件をクリアすることで、資金援助額のうち500万円が非課税となります。

※以下の要件は、新築住宅の要件です。中古住宅やリフォームの場合の要件は、のちほど「Q&A」で紹介します。

要件  内容
受贈者(お金を受け取る側)の要件 以下の要件をすべてクリアする必要があります。
・直系尊属※からお金を受け取る
・お金を受け取る年の1月1日時点で18歳以上
・お金を受け取る年の所得額が2000万円以下
(住宅の床面積が40〜50㎡の場合は1,000万円以下)
・お金を受け取る年の翌年3月15日までに、受け取ったお金を使ってマイホームを購入する
・お金を受け取る年の翌年3月15日までに、購入したマイホームに入居する
(一定の書類を提出することで、入居日を12月31日まで延期可能)
住宅の要件 以下の要件をすべてクリアする必要があります。
・ご自身が住むための住宅を購入すること
・住宅の床面積50〜240㎡
・店舗併用住宅の場合は、1/2以上が居住スペース

〈参考〉国土交通省『住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置』

※直系尊属とは、ご自身直系の家族の中でご自身より上の世代の方のことです。(下画像の青色の方が直系尊属で、養子縁組をした祖父母・父母も含まれます)

住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|直系尊属の図

〈引用〉福井市ホームページ

 

「受贈者の要件」、「住宅の要件」ともに、すべてをクリアする必要がある点に注意しましょう。

非課税額を1000万円にするための要件

(非課税額500万円の要件をすべてクリアしたうえで)購入する住宅が省エネ等住宅(=質の高い住宅)の場合には、非課税額がさらに増額されて1000万円となります。

省エネ等住宅(=質の高い住宅)の基準を、次にわかりやすく解説します。

 

福井ノーク・ホームズは、省エネ等住宅(=質の高い住宅)の基準を優にクリアする住宅を標準仕様で建築しています。

贈与税の優遇制度に加えて、補助金活用も可能ですよ♪

福井でマイホームを検討中の方は、ノーク・ホームズにお問い合わせください。

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※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心下さい。

※建築予定地が施工エリア外の場合には、資料請求をお断りさせていただきます。あらかじめご了承ください。
〈施工エリア〉
福井市・あわら市・坂井市・鯖江市・越前市・大野市・勝山市・永平寺町・越前町

 

贈与税の非課税額が1000万円になる省エネ等住宅(=質の高い住宅)。3つの基準を紹介

ご家族(直系尊属)からの資金援助でマイホームを購入する際に、贈与税の非課税額が1000万円となる省エネ等住宅(=質の高い住宅)の基準は、3つです。

3つのうち、どれか1つをクリアしていればOKです!

  • 「断熱性能等級4以上」or「一次エネルギー消費量等級4以上」のどちらか
  • 「耐震等級2以上」or「免震建築物」のどちらか
  • 「高齢者等配慮対策等級3以上」

〈参考〉国土交通省『住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置』

住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

マイホームの建築を依頼する施工業者には、早い段階で「省エネ等住宅(=質の高い住宅)の基準をクリアできるプランにしてほしい」と相談しましょう。

 

では、3つの基準をそれぞれわかりやすく解説します。

「断熱性能等級4以上」or「一次エネルギー消費量等級4以上」のどちらか

「断熱性能等級4以上」・「一次エネルギー消費量等級4以上」どちらも、「国全体で取り組んでいる省エネ政策に沿った住宅を購入する方を優遇する」という意味で基準の1つとなっています。

断熱性能等級

断熱性能とは室内の空気が外皮(壁・床などを)を伝わって外に逃げない性能のことです。

断熱性能等級が高いほど、以下のような効果が高い住宅となります。

  • 室内を一度暖めたら長く快適な温度が続く
  • 冷暖房効率が良いため、光熱費を削減できる
  • 冷暖房機器の稼働時に発生するCo2を削減できるため、地球環境に優しい
一次エネルギー消費量等級

「一次エネルギー」とは石油等の資源のことで、限りがありますよね。

住宅は建築から解体までのサイクルで大量の一次エネルギーを消費するため、国は一次エネルギー消費量を抑えられる性能を持つ住宅を増やす政策を実施しています。

一次エネルギー消費量等級も、等級が高いほど高性能の住宅となります。

    ちなみに「断熱性能等級4以上」・「一次エネルギー消費量等級4以上」どちらも、2025年4月以降に新築する建物すべてに義務化される基準です。

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

    2025年4月からの省エネ住宅義務化について、こちらの記事で詳しく解説しています。
    >「2025年からの省エネ住宅義務化」とは|断熱等の義務化内容、影響をわかりやすく解説

     

    「耐震等級2以上」or「免震建築物」のどちらか

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|耐震等級の基準

    耐震」とは建物が地震に耐える性能のことで、耐震等級が高いほど、地震による倒壊や損傷が起こりにくい性能を持つ建物となります。

    一方で「免震」とは地震による揺れを建物に伝えにくくする性能のことで、マンションに導入されるイメージが強く、一般住宅でも導入可能ですが高額な費用がかかります。

    国の「良質な住宅をストックする」という方針に沿った住宅を購入する方を優遇するという意味で、基準の1つとなっています。

     

    福井ノーク・ホームズは、標準仕様で断熱等級6・耐震等級3の注文住宅を建築しています。

    気候の厳しい北陸で、「優遇制度を利用しながら1年を通して快適に過ごせるマイホームをつくりたい!」とご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

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    「高齢者等配慮対策等級3以上」

    高齢者等配慮対策等級とは、高齢の方・心身に障害を持つ方が生活しやすく、介助もしやすい住宅性能をあらわす等級です。

    等級が高いほど、高い性能を持つ建物となります。

    国の「良質で居住水準の高い住宅を増やす取り組み」に沿った住宅を購入する方を優遇するという意味で、基準の1つとなっています。

     

    贈与税が優遇される制度を活用する際の基準を紹介してきました。

    次に優遇を受けるために必要な書類や申告(手続き)の流れも紹介するので、ぜひ確認してください、

    「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」を申告する流れ

     住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|贈与税の申告

    「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」は、ここまで紹介してきた要件に該当する申請者が、必要書類を期限内に提出することで必ず活用できる制度です。

    必要書類、申告の流れを紹介するので、ぜひ前もって準備をしてください。

    必要書類

    必要書類は、以下のとおりです。

    書類  内容
    ①計算明細書 ・贈与税の申告書類のうちの1つ
    ・最寄りの税務署で受け取れるほか、国税庁のホームページから印刷も可能
    ②受贈者の戸籍謄本等 お金を受け取る側の戸籍謄本等が必要で、戸籍当方とは以下2つを確認できる書類
    ・お金を受け取る側の氏名・生年月日
    ・お金を渡す側が直系尊属である
    ③合計所得金額を明らかにする書類 源泉徴収票、確定申告書
    ④登記事項証明書 新築住宅・中古住宅を購入する場合に必要
    ⑤請負契約書・売買契約書の写し(コピー) 住宅を誰から購入したかを確認するために必要
    (登記事項証明書で確認できる場合は必要ない)
    ⑥非課税額1000万円の基準をクリアしているとわかる書類 クリアしている基準について内容がわかる書類で、例えば以下のようなもの
    ・住宅省エネルギー性能証明書
    ・建設住宅性能評価書
    ・住宅性能証明書
    ・長期優良住宅認定通知書+住宅用家屋証明書or認定長期優良住宅建築証明書
    ・低炭素住宅認定通知書+住宅用家屋証明書or認定低炭素住宅建築証明書

    〈参考〉国税庁『令和4年分贈与税の申告のしかた』42から50ページ

    ※今回は住宅を新築する場合の必要書類を紹介しました。中古住宅購入、リフォームの場合には、インターネットで「贈与税申告のしかた 国税庁」と検索し、「添付書類」を確認してください。

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

    • ①〜⑤:お住まいの地域を管轄する税務署
    • ⑥:施工業者or国土交通省
    • 税理士にサポートしてもらう方法もあります。

    申告の流れ|申告期限、など

    「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」を活用するためには、確定申告で贈与税の申告をする必要があります。

    直系尊属の親族から資金援助を受けて省エネ等住宅(=質の高い住宅)を購入し、非課税額1000万円で贈与税の申告をするまでの流れは、以下のとおりです。

    流れ

    省エネ等住宅(=質の高い住宅)の3つの基準のうち、どれか1つ(複数でもOK)をマイホームの設計プランに組み込む

    ・直系尊属の親族から資金援助を受けて、翌年の3月15日までにマイホームを購入

    ・必要書類を集めておく

    ・資金援助を受けた翌年の3月15日までにマイホームに入居
    (入居できない場合には遅くとも翌年の12月31日までに入居)

    ・資金援助を受けた翌年の2月1日〜3月15日までの期間に確定申告で贈与税の申告をする

    〈参考〉国税上 よくある質問『贈与税の申告書の提出期間と提出先』

     

    非課税額が500万円の場合には、住宅性能に関する書類準備が必要ありません。

    また申告の流れも、購入日・入居日を間違わずに期限内に申請をすればOKです。

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

    Q&A

     住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|Q&A

    最後に、「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」に関して、よくある質問をQ&A形式で紹介します。

    Q.「省エネ等住宅(=質の高い住宅)」と「長期優良住宅」は違うの?

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

    ただし長期優良住宅の基準は、省エネ住宅(=質の高い住宅)の基準を上回っています。

    直系尊属の親族から資金援助を受けて長期優良住宅を購入する場合には、非課税額1000万円を適用可能です♪

    〈参考〉国土交通省『長期優良住宅のページ』

     

    福井ノーク・ホームズは、標準仕様で長期優良住宅を建築しております。

    1年を通して家中が快適な環境の住宅を建築することはもちろん、おしゃれなデザインでも高い評価を得ておりますので、ぜひ施工事例をごらんください。

    施工事例

    ノーク・ホームズは、設計事務所と工務店が一体となった自社一貫施工の施工業者です。

    土地探しからアフターフォローまで、安心してマイホームに関するサポートをお任せいただけますので、お気軽にお問い合わせください。

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    ※当社はしつこい営業を一切行っておりません。ご安心下さい。

    ※建築予定地が施工エリア外の場合には、資料請求をお断りさせていただきます。あらかじめご了承ください。
    〈施工エリア〉
    福井市・あわら市・坂井市・鯖江市・越前市・大野市・勝山市・永平寺町・越前町

     

    Q.「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」は新築の建売住宅・マンション、中古住宅のリフォームでも使える?

    住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置について|省エネ等住宅

    ただし中古住宅の場合は、この記事で紹介してきた新築の要件に加えて、以下のような要件もクリアする必要があります。

    中古住宅の要件  内容
    住宅の要件 ・1982年以降に建築された住宅
    ・建築後、使用された住宅
    ・地震に対する安全性を証明する書類を提出する(耐震基準適合証明書 等)
    ・リフォームの場合は工事費用が100万円以上 など

    〈参考〉国土交通省『住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置』

    要件をよく確認し、中古住宅の購入前やリフォーム前に「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」を利用できるかどうかを検討するのがおすすめです。

    まとめ

    省エネ等住宅(=質の高い住宅)」について確認してきました。

    コラムのポイントまとめ
    • 直系尊属の親族から資金援助(贈与)を受けて住宅を購入する場合、「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」という贈与税の優遇措置を受けられる。
    • 省エネ等住宅(=質の高い住宅)とは、贈与税の非課税額を増額できる住宅のこと。
    • 「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」の基本的な非課税額は500万円。省エネ等住宅(=質の高い住宅)に該当すると、非課税額は1000万円となる。
    • 「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」は、要件に該当する申請者が期限内に必要書類をそろえて申告をすることで必ず受けられる。

     

    一見難しく感じる制度でも、内容を整理すると申告までの動きが明確になりますね。

    ただし「住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置」は2024年12月31日で終了する制度です。

    活用を検討している方は、なるべく早く動き始めましょう!

    今回の情報を参考にしていただけると幸いです。

     

    著者情報

    NORQ HOMES ノークホームズ編集部

    NORQ HOMES ノークホームズ編集部

    福井の高性能注文住宅を建てる工務店ノークホームズが、
    家づくりに役立つ情報を発信しています。

    登録・免許
    【設 計】 福井県知事 第ろ-1394号
    【建 設】 福井県知事 (般-1)10791号
    【不動産】 福井県知事 (1)第1704号

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