コンパクトな平屋のメリット・デメリット|対策や間取りプラン実例も紹介
この記事では、30坪以下のコンパクトな平屋づくりについて、メリットや注意すべきデメリット、後悔しないための対策をまとめます。
建築価格を抑えつつ、圧迫感がなく暮らしやすいコンパクト平屋を建てるポイントを、福井の『ノーク・ホームズ』が分かりやすく解説。
20~25坪のコンパクトな平屋の間取りプラン実例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
このコラムのポイント |
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平屋はコンパクトハウスがおすすめ?
平屋は延床面積が広くなるほどデメリットが大きくなり対策も難しいため、なるべくコンパクトに建てるのがおすすめです。
令和4年度住宅市場動向調査によると、新築注文住宅の延床面積は123.5平方メートル(約37坪)でした。
平屋は2階建てより広い土地が必要になり、坪単価も高くなる傾向があるため、37坪の広さで建てるハードルは高めです。
しかし、平屋は階段スペースがないので2階建てより面積効率が高く、30坪以下のコンパクトな間取りでも暮らしやすく仕上げられる可能性があります。
また、日当たりや風通しの悪さ、家事動線効率の低下など、平屋特有のデメリットもコンパクトな方が対策しやすくなります。
限られた延床面積での間取りづくりは難易度が高いイメージがあるかもしれません。しかし、コンパクトな平屋のデメリットや注意点を把握しておけば、対策は可能です。
土地の広さや予算が心配で平屋をあきらめる前に、コンパクトな平屋も検討してみてください。
>20坪の平屋でおしゃれ&コンパクトな暮らし|2LDK〜の間取りプラン、総額費用を解説
コンパクトな平屋のメリット
まずは、コンパクトな平屋を建てるメリットを1つずつチェックしていきましょう。
土地探しのハードルが低い
平均的な建築面積よりコンパクトな平屋は、土地探しのハードルを下げられるのがメリット。
平屋は同じ面積の2階建てより広い土地が必要になり、希望の条件や価格をクリアできる物件を探すハードルは高めです。また、平屋は日当たりやプライバシー性などの条件も2階建てよりシビアです。
コンパクトな平屋は土地の選択肢が広がるため、希望価格や理想の環境をクリアする物件を見つけられる可能性がアップします。
>平屋の土地選びのキホン|広さ・間取り・日当たりなどのポイントをチェック!
建築価格を抑えられる
坪単価が高くなりがちな平屋でも、延床面積をコンパクトにまとめれば建築価格を抑えられます。
令和4年度住宅市場動向調査の新築注文住宅の平均建築費用は3,866万円、延床面積は37坪なので、坪単価にすると約104万円です。
仮に、平均より10坪減らして27坪のコンパクトな平屋を建てれば、1,000万円前後コストダウンできる可能性があるということです。
>平屋の坪単価相場はいくら?建築価格を抑えて理想の平屋を建てるコツ
効率の良い動線をつくりやすい
コンパクトな平屋は、効率の良い家事動線・生活動線をつくりやすいのも魅力的なポイントです。
平屋は延床面積が広くなるほど家の両端の距離が長くなり、効率の良い動線づくりの難易度が高くなります。
しかし、必要最小限のコンパクトな平屋なら、シーンに応じて最短ルートを選びやすい間取りに仕上げられるでしょう。
冷暖房効率が良い
平屋の延床面積をコンパクトにまとめると、住まい全体の冷暖房効率がアップするのも意外なメリットの1つ。
延床面積が小さいと外壁や窓の面積が減るため、外気の影響を受けにくくなり少ないエネルギーで室温をキープしやすくなります。
スイッチを入れてから適温になるまでの時間も短くなり、快適な暮らしにもつながります。
おしゃれな外観デザインをつくりやすい
コンパクトな平屋は外観デザインのバリエーションが豊富で、おしゃれに仕上げやすいのもうれしいポイントです。
平屋は延床面積が広くなるほどシルエットが横方向に伸び、間延びした印象になってしまうケースがあります。
コンパクトな平屋なら屋根形状やシルエットの自由度が高く、外壁の素材やカラーも選びやすいのでおしゃれなコーディネートが可能です。
日当たりや風通しが悪化しにくい
窓から遠い部屋ができにくく、日当たりや風通しが悪化しにくいのもコンパクトな平屋のメリット。
大きな平屋は中心部が窓から遠くなり、日当たりや風通しが悪い場所ができることが多いです。中庭や天窓などの対策もありますが、その分コストがかかり建築価格が高くなります。
コンパクトな平屋なら大がかりな対策が必要ない可能性が高く、明るく気持ち良い間取りをつくりやすいです。
コンパクトな平屋のデメリットと対策
コンパクトな平屋は、間取り難易度や圧迫感など注意すべきデメリットもあります。
対策とセットで覚えておきましょう。
収納と居住スペースのバランスが難しい
延床面積が小さいほど、暮らしやすい平屋をつくる難易度は高くなります。
収納をつくり過ぎるとリビングや寝室が狭くなり、居住スペースを重視すると物があふれてしまいます。
●対策①⇒小屋裏収納をつくる
2階の床が無い平屋は、小屋裏収納で収納力を補うのがおすすめです。
小屋裏収納は条件を満たせば延床面積に算入されないため、居住スペースを減らさずにコンパクトな平屋の収納問題を解決できる可能性があります。
●対策②⇒廊下なしの間取りにする
なるべく廊下を減らして、浮いた分の床面積を収納や居住スペースに振り分けるのも効果的な対策です。
廊下を無くしてリビングに通路の役割を持たせれば、クローゼットぐらいの床面積を確保できる可能性が高いでしょう。
廊下のない間取りには注意すべきデメリットもありますが、しっかり対策すれば暮らしやすく仕上げることが可能です。
>廊下のない家・廊下が狭い家に後悔する理由|後悔しない方法、廊下なし平屋の間取り成功事例
圧迫感が出やすい
平屋の延床面積によっては各部屋が狭くなり、圧迫感が出てしまうケースも考えられます。
特に、生活の中心となるリビングに圧迫感が出てしまうと、平屋全体の満足度が低下してしまう恐れがあります。
●対策⇒開放感のあるアイデアを採り入れる
限られた床面積で間取りを考えるときは、開放感を高めるアイデアを上手に採り入れて圧迫感を軽減しましょう。
例えば、壁紙やフローリングなど内装を膨張色でまとめると、同じ床面積でも広く見えて開放感がアップします。
また、対面キッチンやソファの先に窓を設けて、視線抜けを良くするのも開放感を高めるアイデア。
プライベートスペースが不足しやすい
コンパクトな平屋は家族同士でコミュニケーションを取りやすい反面、プライベートスペースが不足しがちなのがデメリット。
一人の時間を過ごす場所が無いと、ストレスが溜まったり自室にこもる時間が増えたりする恐れがあります。
●対策①⇒ロフトを活用
リビングや寝室にロフトをつくると、程よい距離感のプライベートスペースになるのでおすすめです。
ロフトは小屋裏のデッドスペースを活用できるため、コンパクトな平屋でも採り入れやすいアイデアです。
>平屋ロフトのデメリット対策!おしゃれで暮らしやすい間取りの考え方
●対策②⇒アウトドアリビングをつくる
ウッドデッキやテラスをつくり、アウトドアリビングとしてプライベートスペースに活用するのも効果的な対策です。
敷地面積に余裕があればコンパクトな平屋でも取り入れやすく、家族と程よい距離感のプライベートスペースになります。
子供部屋に音が伝わりやすい
2階建ては主寝室や子供部屋を上下階に分けて音対策できますが、平屋は同じフロアなので音が伝わりやすいのも注意すべきデメリット。
コンパクトな平屋はさらに子供部屋の距離が近くなるので、生活音や話し声でお子様が起きてしまうケースが考えられます。
●対策⇒①収納や他の部屋を挟んで防音性を高める
全体のバランスでどうしても子供部屋と主寝室やリビングが近くなる場合、間にクローゼットや洗面などほかの間取りを挟んで対策しましょう。
壁で隣り合わせになるより、ほかの間取りを挟んだ方が音は伝わりにくくなります。
●対策⇒②1.5階建てにする
子供部屋の音対策が難しいときは、平屋にこだわりすぎず1.5階建ての間取りを検討するのも1つのアイデアです。
例えば、子供部屋だけ2階にして主寝室や水回りは1階にまとめれば、お子様が巣立った後も平屋と同じようにバリアフリー生活を送れます。
>1.5階建ての間取り7実例|平屋・二階建てとの違い、メリット・デメリットを解説
福井の工務店ノーク・ホームズは、平屋のデメリットにしっかり対策し、おしゃれで暮らしやすい間取りプランをご提案いたします。
多くの平屋注文住宅を手掛けた実績がございますので、どんなこともお気軽にご相談ください。
コンパクトな平屋の間取りプラン実例
最後に、20~30坪のコンパクトな平屋の間取りプラン実例をご紹介します。
21.28坪
20坪強のコンパクトな平屋でも、効率の良い間取りアイデアで夫婦2人暮らしから3人家族まで暮らせる2LDKをつくれます。
ランドリールームや大型のウォークインクローゼットなど、家事効率や収納力にもしっかりこだわっています。
>ランドリールーム・ファミリークローゼットがある家事動線の良い間取り|平屋の事例紹介
24.27坪
中庭のあるLDKを中心にした、25坪弱のコンパクトで暮らしやすい間取りプラン実例です。
LDKに通路の役割を持たせて廊下を無くし、プライバシー性の高い中庭で大きな開放感を持たせています。
>平屋・コの字型の間取り|中庭のある約30坪・2〜4LDKの事例
まとめ
30坪以下のコンパクトな平屋でも、効率の良いアイデアを採り入れればおしゃれ&暮らしやすい間取りをつくることができます。
延床面積をコンパクトにまとめることで、建築価格や土地取得費用を抑えられ、効率よく暮らす平屋を建てやすいのも大きなメリット。
ただし、圧迫感や収納と居住スペースのバランスなど、ポイントを押さえて間取りを考えることが大切です。
なるべく平屋の施工実績が多い工務店・ハウスメーカーに相談して、コンパクトでも暮らしやすい間取りを提案してもらいましょう。
福井で平屋を検討の際は、自由設計の工務店ノーク・ホームズにご相談ください。多くの平屋づくりで培ったノウハウをもとに、コンパクトでも暮らしやすい間取りプランをご提案いたします。間取りのことはもちろん、土地探しや資金計画などなんでもお気軽にご相談ください。