老後の小さな家の間取り実例(15坪、2ldk)|新築費用、費用を抑える建築プランなど解説
「老後は生活動線・家事動線が良い間取りの、小さな家で快適に暮らしたい」とご希望の方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は福井で数多くの家づくりをサポートしてきた工務店『ノークホームズ』が、老後の暮らしを見据えた15坪〜の家づくりについて、以下の項目を紹介します。
このコラムのポイント |
---|
|
ご家族それぞれが毎日を豊かに過ごせる家づくりの方法がわかります。ぜひ最後までごらんください。
目次
老後の小さな家の間取り実例|15坪〜30坪、2ldk〜3ldk
「老後に暮らす家は小さくてOK。スムーズに生活できて趣味や家事を楽しめるような家づくりをしたい」とイメージしている方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は福井のノークホームズが実際に建築した住宅の中から、暮らしやすさにこだわった「15坪〜30坪、2ldk〜3ldk」の間取りをピックアップして紹介します。
延床面積17.53坪|2ldk、平屋
こちらは、17.53坪の平屋間取りです。
20坪以下の比較的小さな面積の中で、収納スペースをたっぷり確保した生活導線・家事動線の良い間取りが完成しました。
リビング内に設けた小上がりのタタミコーナーは、来客時にはベンチ・一緒にお食事をするスペースなどに活用できます。
延床面積21.28坪|2ldk、平屋
こちらは、洗面所・バス・トイレなどの水周りを1箇所に集めた平屋の間取り事例です。
短い移動距離で、洗濯や掃除などの家事を効率的に進められます。
延床面積22.00坪|2ldk、2階建て
こちらは、リビングを中心として個室・水回りなどを配置した2階建ての間取りです。
1階と吹き抜けでつながる2階は多目的ホールとしており、来客時の宿泊スペース・趣味のスペースなど多用途に活用できます。
上記のように「1階を中心に生活できる平屋のような2階建ての家」について、こちらの記事で紹介しています。
>平屋に見える「平屋風二階建て」の間取り|30坪(25〜35坪前後)のおしゃれな事例紹介
延床面積24.04坪|3ldk、平屋
こちらは便利な収納スペースを各所に配置した、平屋・3ldkの間取りです。
家全体に十分な収納容量を確保したことで、整理整頓がしやすく、いつもスッキリとした環境で過ごせる住宅が完成しました。
延床面積24.27坪|2ldk、平屋
こちらは、中庭があるおしゃれな平屋の間取り事例です。
中庭は、室内のより多くの空間に採光・通風を届けてくれるスペースです。
また、外から室内に向けられる視線を遠ざける役割を持つスペースでもあります。
中庭のある家の間取りを、こちらの記事で確認できます。
>平屋・コの字型の間取り|中庭のある約30坪・2〜4LDKの事例、後悔しないポイントを紹介
延床面積26.30坪|3ldk、平屋
こちらは、ご友人や普段は一緒に暮らしていないご家族が、のびのびと集うことを想定した間取りの平屋です。
和室の間仕切りが可動式なので、開放してリビングを30畳ほどの大空間にすることも、客間として個室にすることも可能です。
延床面積28.93坪|3ldk、平屋
こちらはトイレ・洗面所を2箇所に設けているため、二世帯同居も可能な平屋の間取り事例です。
ノークホームズには、今回紹介しきれなかった事例がまだたくさんあります。ぜひごらんください!
「老後は夫婦二人で暮らしを楽しみたい」とご希望の方は、こちらの記事で間取り作成・家づくりに役立つ情報を確認できます。
>シニア夫婦二人の平屋間取り|20坪台の老後に快適&おしゃれな平屋間取り図、60才からの家づくりのポイント
老後のための小さな家づくりに役立つの間取り事例を紹介してきました。
15坪〜30坪の比較的コンパクトな面積であっても、さまざまなバリエーションの家づくりが可能です。
紹介した事例を、間取り作成の参考にしていただけると幸いです。
福井で老後のための小さな家づくりを検討中の方は、ノークホームズにお問い合わせください。
家づくりの経験豊富なスタッフが、資金計画・土地探しの段階からサポートいたします。
老後のための小さな家を新築する費用相場|諸費用の相場も確認
次に老後のための小さな家づくりを検討する際に役立つ、新築費用・諸費用の相場を紹介します。
費用相場
住宅の建築費用は、面積・土地の状況・使用建材などによって変動します。
「小さな家=◯円」と提示するのは難しいのですが、「フラット35」が毎年ローン利用者のデータを集計・公表しているため、住宅を建築する時点での費用相場を確認したい場合に、参考になります。
例えば2022年のデータよると、住宅建築費用の坪単価は以下のとおりです。
【住宅建築価格の全国平均 約3,194万円】÷【住宅面積の全国平均 約33坪】=【坪単価の全国平均 約96万円】
〈参考〉住宅金融支援機構ホームページ フラット35「利用者調査 2022年調査結果」19ページをもとに、ノークホームズが計算
上記の坪単価より、例として20坪・25坪の住宅を建築することを想定すると、費用相場は以下のとおりです。
25坪・30坪の住宅建築価格の相場 |
---|
|
※住宅の新築費用は、面積、土地の状況、住宅設備の数やグレード、施工業者によって違います。詳しくはマイホームの建築を依頼する施工業者にお問い合わせください。
諸費用の相場
また住宅を建築する際には、諸費用も予算に含めて資金配分をする必要があります。
主な諸費用 |
---|
諸費用は、一般的に総予算額の8〜15%です。
|
諸費用の中には現金での支払が必要なものもあります。
そのため家づくりの際には、老後の生活プランとあわせて明確な資金計画をすることをおすすめします。
家づくりの際に現金支出が必要な費用を、こちらの記事で確認できます。
>注文住宅をフルローンで建てるなら現金はいくら必要か|支払いスケジュール、ローンのタイミングなど解説
ノークホームズは、資金計画の段階からご相談頂ける工務店です。
福井で老後のための家づくりを検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
老後のための小さな家の新築費用を抑える建築プラン
住宅の新築費用相場を確認できたので、次に費用と暮らしの利便性・快適性のバランスを取りながら老後のための家づくりをするためのアイデアも紹介します。
- 老後のための小さな家は「廊下のない間取り」がおすすめ
- 1〜2人暮らしに最適な延床面積・土地面積を検討
- 水回りをまとめる・回遊動線を取り入れる
- 間仕切り・建具を最小限にする
- 住宅設備・家具・家電を最小限にする
上記5つのアイデアは新築費用を抑えることにもつながるので、ぜひ参考にしてください。
老後のための小さな家は「廊下のない間取り」がおすすめ
前述したとおり住宅の新築費用は1坪約96万円が相場なので、住宅の面積を1坪減らすことによる費用の削減効果は大きいですよね。
また小さな家づくりの際に廊下を省くことで、以下のようなメリットもあります。
- 廊下の面積を収納や居室に配分できる
- リビング・水回り・個室の距離が縮まるので、室内をスムーズに移動できる
- 室内の移動がスムーズなので、家事動線が良い間取りを作りやすい
1〜2人暮らしに最適な延床面積・土地面積を検討
上記のとおり住宅の面積は新築費用に大きく影響します。
例えば世帯人数1〜2人を想定する場合は以下の延床面積水準を参考にしてください。
※以下は、国が公表している世帯人数と延床面積の水準です。
世帯人数 | 広さ |
---|---|
1人 | 約12〜16坪(40〜50㎡) |
2人 | 約16〜22坪(55〜75㎡) |
〈参考〉世帯人数:国土交通省『住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準』
また住宅の延床面積を想定することで、建ぺい率※から逆算して必要な土地面積も算出できます。
※建ぺい率とは土地面積に対する建築面積の割合のことで、用途地域ごとに上限が決められています。
【例:上表2人世帯の延床面積の水準より、延床面積15〜20坪の平屋を新築するために必要な土地面積】
建ぺい率 | 平屋の面積 | 必要な 土地面積 |
---|---|---|
30% | 15坪 | 50坪〜 |
20坪 | 約67坪〜 | |
40% | 15坪 | 約38坪〜 |
20坪 | 50坪〜 | |
50% | 15坪 | 30坪〜 |
20坪 | 40坪〜 | |
60% | 15坪 | 25坪〜 |
20坪 | 約34坪〜 | |
70% | 15坪 | 約22坪〜 |
20坪 | 約29坪〜 | |
80% | 15坪 | 約19坪〜 |
20坪 | 25坪〜 |
※小数点以下を切り上げて紹介しています。
こちらの記事で、平屋の土地面積や延床面積を確認できます。
>平屋の土地面積・延床面積|「30坪の平屋に必要な土地の広さ」「4人家族が暮らす平屋は何坪」など解説
水回りをまとめる・回遊動線を取り入れる
家づくりの中で、水回りスペース(キッチン・トイレ・バス・洗面所)には以下のような共通点があります。
- 1坪(約2畳)ほどのスペースを基準として設計されることが多い
- 排水管の施工が必要
また、水回りは複数人が同時に使う場面があるスペースですよね。
間取り作成の中でリビングや個室から水回りへのアクセスを考える際に、「回遊動線」を取り入れることもおすすめです。
回遊動線とは、以下のようにドアを開放することで行き止まりなく回遊できる動線のことで、車いすでなどでもスムーズに室内を移動できます。
車いす使用を想定した家づくりについて、こちらの記事で確認できます。
>車椅子で暮らせる家の間取り事例(平屋・二階建て)|バリアフリー導入の工夫を住宅の部位別に紹介
間仕切り・建具を最小限にする
間仕切りの施工費用・建具本体の価格や設置費用は、新築費用の中で意外と大きな割合を占めます。
間仕切りや建具は、比較的費用を抑えやすいパーテーション・ロールカーテンなどで代用できるケースもあります。
住宅設備・家具・家電を最小限にする
老後のための家づくりを検討する際に、「なるべくシンプルな暮らしを実現したい」とご希望の場合は、住宅設備・家具・家電の必要性を見直すことが、新築の際に発生する費用総額を抑えることにつながるケースがあります。
- 電動シャッターなどの住宅設備
- 来客時を想定したサイズの大きいダイニングテーブル・ソファー
- 食洗機、衣類乾燥機などの家電 など
日常の世帯人数とライフスタイルをイメージして、ご家族にとっての暮らしやすさに本当に必要な住宅設備・家具・家電を検討しましょう。
福井で老後のための小さな家づくりを検討中の方は、ノークホームズにお問い合わせください。
家づくりが大好きなスタッフが、資金計画・土地探しの段階からサポートいたします。
老後のために小さな家を新築するメリット・デメリット
老後のための小さな家づくりに役立つ間取り事例・費用相場などを紹介してきましたが、ここで「老後の暮らしのために家を新築する必要はある?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老後のための家づくりには、メリット・デメリットの両面があります。
メリット
老後に小さな家を新築するメリットは、以下のとおりです。
メリット |
---|
|
デメリット
老後に小さな家を新築するデメリットは、以下のとおりです。
デメリット |
---|
|
ご家族のライフステージに合う家づくりができることで、充実した日々を過ごすイメージが膨らみますよね。
一方で「老後の暮らしを想定した家づくり」「小さな面積の家づくり」には上記のようなデメリットもあるため、施工業者に相談しながら実際の暮らしを想定したプラン組み立てが必要です。
特に家の面積が限られていることで暮らしの満足度が下がることがないよう、最後に小さな家で広々暮らす方法も紹介します。
老後も快適な家づくりのアイデア|小さな家で広々暮らす5つの方法
小さな家で広々暮らすために、ぜひ以下をポイントにして間取りを検討してください。
- デザインを変化させて飽きない家づくり
- 収納スペースを十分に確保
- ご夫婦それぞれのスペースを設ける
- 間仕切りを可動式にする方法もある
- 扉は引き戸がおすすめ
デザインを変化させて飽きない家づくり
空間が単調にならない変化のあるデザインを取り入れることで、小さくてもおうち時間を楽しく過ごせる家づくりが可能です。
- 勾配天井
- 中庭
- 天窓・高窓・地窓
- 家事室・ワーキングスペース
- 小上がりスペース
- ロフト
- スキップフロア・ダウンフロア など
スキップフロアについては賛否がありますが、こちらの記事で後悔しない取り入れ方を確認できます。
>スキップフロアはやめたほうがいいと後悔した失敗例、メリットをいかした平屋の間取り成功例
収納スペースを十分に確保
「部屋が片付いている=居住スペースが広い」ことにつながるため、小さな家だからこそ物を片付けやすい収納スペースの確保が重要です。
収納スペースを確保する方法はたくさんあります。
- スキップフロア・ダウンフロア・小上がりスペースを設けて、床下を収納にする
- 壁にニッチを設ける(ニッチとは、壁の内側の空洞を活用し、壁をくぼませて作る空間のことです)
- 階段下・間取り上発生するデッドスペースなどを収納スペースにする など
ご家族それぞれのスペースを設ける
ご家族それぞれに、ご自身だけの時間の使い方・所有物があると思います。
そのため、ご家族それぞれが1人で過ごせるスペースを設けることで、住宅全体の面積に左右されない生活の満足度を得られます。
間仕切りを可動式にする方法もある
可動式の間仕切りには、以下のようなメリットがあります。
- 大人数で過ごす際には間仕切りを開放し、広い空間を確保できる
- 少人数で過ごす際には間仕切りを閉じて、電気代を節約しながら過ごせる
可動式の間仕切りは用途に応じて室内の使い方を変えられる便利なアイテムなので、小さい家におすすめできます。
扉は引き戸がおすすめ
前後に開閉するドアを採用すると、ドア周辺に物を置くのが難しくなります。
またドア開閉時に、周辺にいるご家族がドアにぶつかることのないよう、ドア周辺に一定のスペースを確保する必要があります。
そのため、小さな家づくりの際には、面積をフル活用するために引き戸を検討しましょう。
また引き戸は、車いすでの生活・介助をともなう移動などでも使いやすいためおすすめです。
福井で老後のための小さな家づくりを検討中の方は、ノークホームズにお問い合わせください。
家づくりの経験豊富なスタッフが、資金計画・土地探しの段階からサポートいたします。
まとめ
今回は、老後のための小さな家づくりをする際に参考になる間取り、費用相場、新築費用を抑える方法などを紹介しました。
老後のための小さな家づくりの参考にして頂けると幸いです。