外壁断熱で快適な住まいを実現|新築・リフォームに最適な断熱材の種類と工法の選び方【福井・石川編】
外壁の断熱性能は、住宅の快適性を高め、省エネ効果を得るために欠かせない要素です。
断熱性能が高いと、冬は外気の寒さを防ぎ、夏は外部の熱を遮るため、年間を通じて快適な室内環境を実現し、光熱費を大幅に削減できます。
この記事では、新築やリフォームを検討する際に知っておきたい外壁断熱の基礎知識や、断熱材と工法の選び方について、福井・石川で「標準仕様で断熱等級7の家づくり」を行う「ノークホームズ」がご紹介します。
このコラムのポイント |
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光熱費の削減と快適な室内環境の実現を目指す方は、ぜひ最後までごらんください。
目次
外壁断熱に使用される断熱材の役割
断熱材の主な役割は、外気と室内の熱の流れを抑えることであり、その性能は「熱伝導率」によって決まります。
熱伝導率とは、物質がどれだけ熱を伝えやすいかを表す数値であり、数値が低いほど熱が伝わりにくく、断熱性能が高いことを示します。
ただし、断熱性能を高めるには、熱伝導率の低い材質を選ぶだけでなく、断熱材の「厚さ」も重要な要素です。
特に、住んでいる地域の気候に合った断熱材の厚さを選ぶことで、断熱性能を高めることが可能です。
地域ごとの断熱材の厚さの目安(例:グラスウール密度16Kの場合)
- 1・2地域(北海道・青森など):150mm以上
- 3〜7地域(東京・福井・石川・大阪など):100mm以上
これらの数値は一般的な目安であり、使用する断熱材の種類や住宅の構造によって適切な厚さは異なるため、施工業者と相談して最適な厚さを選ぶことが大切です。
福井・石川で高断熱住宅の新築・リフォームなら北陸のハウスメーカー「ノークホームズ」へご相談ください。北陸の気候風土に最適な住まいづくりをお手伝いします。
外壁に使われる断熱材の種類と特徴
外壁断熱材は、以下の3つに分類されます。
- 繊維系
- 天然素材系
- 発泡プラスチック系
断熱材の代表的な種類とその特徴について解説します。
繊維系断熱材
繊維系断熱材は、「無機繊維系」と「木質繊維系」に分類され、比較的手頃な価格であるため、使用されることが多いです。
【無機繊維系】
断熱材 | 主な特徴 | 熱伝導率 [W/(m・K)] |
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グラスウール | ・リサイクルガラスを原料とした、綿状の繊維系断熱材 ・耐火性や防虫性が備わっている ・湿気に弱い |
0.038程度 |
ロックウール | ・玄武岩などの天然岩石を高温で溶融して製造される、岩綿断熱材 ・優れた耐火性と防音性を備えている ・湿気に弱い |
0.038程度 |
※熱伝導率の数値は形状によっても異なりますが、販売会社などの公表数値を参照
【木質繊維系】
断熱材 | 主な特徴 | 熱伝導率 [W/(m・K)] |
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セルロースファイバー | ・古紙やパルプをリサイクルして作られた、天然繊維の断熱材 ・素材自体が持つ吸放湿性により、内部結露の発生を抑制する ・ホウ酸配合により害虫対策効果が高い ・施工可能な業者が少ない ・他の断熱材と比べて価格が高い |
0.040程度 |
※熱伝導率の数値は形状によっても異なりますが、販売会社などの公表数値を参照
天然素材系断熱材
天然素材系の断熱材は、環境や人体への影響が少なく、エコロジーな選択肢として注目されています。
しかし、他の断熱材と比べると価格が高めなためコスト重視の場合には注意が必要です。
断熱材 | 主な特徴 | 熱伝導率 [W/(m・K)] |
---|---|---|
羊毛 | ・羊毛特有の高い調湿性と断熱性 ・防虫効果がある ・消臭効果や有害物質の除去効果が期待できる ・施工可能な業者が少ない |
0.040前後 |
炭化コルク | ・天然の調湿機能により、結露の発生を防ぐ ・自然由来でダニを寄せ付けない効果がある |
0.041程度 |
※熱伝導率の数値は形状によっても異なりますが、販売会社などの公表数値を参照
発泡プラスチック系断熱材
発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させて作られており、高い断熱性能と軽量性を兼ね備えています。
断熱材 | 主な特徴 | 熱伝導率 [W/(m・K)] |
---|---|---|
押出発泡ポリスチレン | ・耐水性が高く、吸湿率が低い点にも優れている ・コストが比較的低い ・加工・施工がしやすい ・熱に弱い |
0.028程度 |
ビーズ法ポリスチレン | ・柔らかく、加工しやすい ・水や湿気に強い ・熱に弱い |
0.034程度 |
硬質ウレタンフォーム | ・水や湿気が侵入しにくく、結露やカビの発生が少ない ・複雑な箇所にも施工可能 ・価格がやや高い ・万が一燃えた場合、有毒ガスが発生する可能性がある |
0.024程度 |
フェノールフォーム | ・断熱性能が高い ・耐久性が高い ・燃えにくく、燃えても煙や有害ガスがほとんど発生しない ・価格が非常に高い |
0.020程度 |
※熱伝導率の数値は形状によっても異なりますが、販売会社などの公表数値を参照
各断熱材にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、住宅の構造や気候条件に合わせた最適な選択が求められます。
こちらの記事で、断熱等級7に対応する断熱材について詳しく確認できます。
>断熱等級7の断熱材具体例|断熱等級4〜6とどのくらい違うのか、断熱等級7のメリット・デメリットなど解説
断熱性能を高める外壁材や塗料にも注目
外壁の断熱性能を高めるためには、断熱材だけでなく、外壁材そのものの特性も重要です。
これらを組み合わせて使用することで、さらに高い効果が期待できます。
外壁材 | 主な特徴 |
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窯業系サイディング | ・国内で多く使用されているため初期費用が抑えられる ・耐火性に優れている ・熱が蓄積しやすい ・メンテナンス頻度が高い |
金属サイディング | ・主原料はステンレス、アルミニウム、ガルバリウム鋼板 など ・軽量で耐久性が高く、メンテナンス性にも優れている ・金属の裏面に断熱材を組み込んだ製品が多く、高い断熱性能を持つ |
木質系サイディング | ・天然素材特有の調湿効果と断熱性を備えている ・セメントと木材を混合した製品は、耐久性が向上している ・環境負荷が少ない |
ALCパネル | ・厚みがあり断熱性や耐火性に優れている ・軽量で耐久性に優れている ・防水性が低いため、塗装やシーリング材の打ち直しが必要 |
モルタル壁 | ・水と砂とセメントを混ぜ合わせた素材で形成されている ・壁表面が熱くなりにくい ・意匠性に優れている ・防水性が低く、ひび割れしやすい |
漆喰壁 | ・石灰を主成分とした自然素材 ・漆喰は細かい結晶で作られていて熱を良く反射する素材で断熱効果がある ・調湿性や耐火性にも優れている ・しっくいを扱える職人が少ないくなっているため、費用が高め |
タイル | ・粘土や石を高温で焼き固めて形成される ・耐久性・耐候性に優れている ・初期費用が高い |
レンガ | ・粘土に泥や砂などを混ぜて練ったものを焼き固めて形成される ・経年劣化が発生しにくい ・断熱性・蓄熱性が高い ・施工費用が高く、対応できる施工業者が少ない |
また、外壁の上に塗る「断熱塗料」もあります。
あくまで塗料であり、断熱材や外壁材のような断熱性はありませんが、外壁に塗ることで断熱性能を高めることが可能です。
外からの熱を遮断する効果があるため、補助的に外壁に使用したり、リフォーム時に使用したりするのがおすすめです。
外壁材の詳しい種類や選び方のポイントは、こちらでも確認できます。
>注文住宅の外壁の種類と選び方のポイント|デザイン性・メンテナンス性・耐久性・価格に注目
外壁の断熱工法の種類|新築・リフォームそれぞれの工法の選び方
外壁の断熱工法は、大きく「外張り断熱」「充填断熱」に分けられます。
それぞれの工法にはメリット・デメリットがあり、新築やリフォームの状況によって適した工法が異なります。
外壁の断熱工法の種類
「外張り断熱」と「充填断熱」の特徴は、以下のとおりです。
断熱工法 | メリット | デメリット |
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外張り断熱工法 住宅の外側を断熱材で覆う施工方法 |
・断熱性が高い ・室内の温度を年間を通して安定させやすい ・内部設計の自由度が高い |
・施工コストが高い ・外壁が厚くなる |
充填断熱工法 壁の中に断熱材を詰め込む施工方法 |
・断熱性が高い ・施工コストが安い |
・防湿対策が必要 ・施工者の技量によって性能差が出やすい |
他にも、外張り断熱と充填断熱を組み合わせた「付加断熱工法」があり、より高い断熱性能を実現できます。
施工会社によっては「ダブル断熱」や「ハイブリッド断熱」などと呼ばれています。
付加断熱はコストが高く、施工業者も限られているため、事前に対応可能かどうか施工業者へ確認する必要があります。
どの工法を選ぶかは、求める断熱性能、住宅の構造、予算、施工期間などを考慮して決定することが大切です。
最高ランクの断熱等級7を標準仕様で提供するノークホームズの「ダブル断熱工法」を、こちらのページで確認できます。
新築時における外壁の断熱工法の選び方ポイント
新築住宅では、以下のポイントを総合的に判断し、自分たちのライフスタイルや将来設計に合った断熱工法を、専門家と相談しながら選びましょう。
- 地域の気候条件を前提とする
- 断熱性能とコストのバランスを取る
- 住宅の構造やデザイン(意匠性)への適応を確認する
- 将来的なメンテナンス性を考慮する
- 環境への配慮をする
新築住宅の断熱性については、2025年より省エネ基準が義務化され、基準に適合した住宅が求められるようになります。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
>「2025年からの省エネ住宅義務化」とは|断熱等の義務化内容、影響をわかりやすく解説
リフォーム時における外壁の断熱工法の選び方ポイント
リフォームでの断熱改修は、既存住宅の状態や居住状況を考慮する必要があり、新築時とは異なる判断基準が必要です。
- 既存住宅の状態の確認
- 居住状況の配慮
- 改修範囲および予算の確認
- 住宅の制約条件の確認
上記のポイントを施工業者と確認し、リフォームの目的に応じて工法や使用する断熱材を決定します。
外壁断熱のリフォームについては、次章で詳しく解説します。
福井・石川の工務店「ノークホームズ」では「ダブル断熱工法」を採用しています。
さらに、断熱性能や意匠性の高い漆喰などの「塗り壁」により、断熱等級7の住まいを標準仕様で提供しています。
外壁断熱のリフォームのメリット・デメリット、費用相場など
住宅内が冬は寒く、夏は暑いと感じる場合、外気の影響を受けにくくする外壁の断熱リフォームがおすすめです。
外壁断熱リフォームのメリット・デメリット
外壁断熱リフォームのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・断熱性能が向上する ・壁内部のカビや結露の発生を防げる ・光熱費が削減できる ・防音対策が可能になる ・住宅の資産価値が向上する ・ヒートショック現象による健康被害を防止する |
・工事費用が高額になる ・元のデザインが変わる可能性がある ・外壁が厚くなり、住宅全体の重量が増えるため、耐震性能に影響を及ぼす可能性がある |
外壁断熱のリフォームはメリット・デメリットを理解した上で、既存住宅の状況に合った改修ができるよう、施工業者と相談をしながら進めましょう。
外壁断熱のリフォームの費用相場・活用できる補助金
外壁断熱リフォーム時の価格帯は、1㎡あたり8千〜3万円が目安です。
ただし住宅の構造や築年数、使用する材料によって価格は大きく異なるため、注意が必要です。
複数の会社に見積もりを依頼し、正確な金額を出してもらうことをおすすめします。
また、断熱リフォームを行う際は、国や自治体が提供する補助金制度を活用することで費用負担を軽減できます。
主な補助金制度は、以下のとおりです。
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省):省エネ効果(15%以上)が見込まれる高性能建材(断熱材、ガラス、窓、玄関ドア)を用いた住宅の断熱リフォームを支援する事業です。
- 子育てエコホーム支援事業:外壁、屋根・天井、または床(基礎断熱)の部位ごとに、一定以上の断熱材(省エネ基準レベル、ZEHレベル)を使用した断熱改修が対象です。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業:住宅の性能向上工事に関する要件を満たす住宅が対象です。
これらの補助金制度は、年度ごとに内容や申請期間が変更されることがあります。
最新の情報や詳細な条件については、各制度の公式ウェブサイトや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。
福井・石川で外壁の断熱リフォームをご検討中の方は、「ノークホームズ」にご相談ください。
新築・リフォームの各種補助金の申請が可能です。
まとめ:福井・石川で外壁断熱の家はダブル断熱がおすすめ
外壁の断熱性能は、住宅の快適性や省エネ効果を高める重要な役割を果たします。
この記事では、断熱材の種類や特徴、外張り断熱・充填断熱・ダブル断熱などの工法、リフォーム時のメリット、費用相場、補助金制度について解説しました。
新築やリフォーム・リノベーションを検討する際は、お住まいの地域やライフスタイルに合わせて最適な断熱材と工法を選び、長期的なコストパフォーマンスを考慮したプランを立てることが大切です。
福井・石川で外壁断熱の家を建てるならダブル断熱が標準仕様の工務店・ハウスメーカーがおすすめです。
この記事が、ご家族が年間を通して快適に過ごせる住まいを実現する際の参考になれば幸いです。
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