【福井のエリア分け】嶺北・嶺南・奥越・丹南の違い、住みやすさ・観光グルメなど魅力を一挙公開
福井県は、美しい自然と豊かな文化が融合した魅力あふれる地域です。
「福井が幸福度ランキングで5回連続1位の理由」でもご紹介したように、福井県は、豊かな自然に育まれた歴史と文化があり、産業・経済的にも住みやすく・子育てもしやすい人気のエリアです。
この記事では、福井・石川で数多くの住宅建築を手掛ける工務店「ノークホームズ」が、福井県を複数のエリアに分け、その魅力を紹介します。
コラムのポイント |
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目次
【歴史的・地理的】越前(嶺北)と若狭(嶺南)の2エリア
福井県は古くから「越前(嶺北)」と「若狭(嶺南)」という2つの地域に分けられてきました。
この区分は、「越山若水」という言葉に象徴されるように、山岳信仰や自然工芸が根付く山の越前と、海の恵みと水に対する信仰が息づく水の若狭という地理的・文化的特徴を表しています。
越前(嶺北)エリア
嶺北エリアには、福井市・坂井市・鯖江市・越前市・あわら市・大野市・勝山市・永平寺町・越前町・南越前町・池田町が含まれます。
この地域は隆起構造の地形を持ち、東部には両白山地が広がり、標高1,600〜2,000m級の山々が連なっています。
嶺北エリアの特徴 |
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若狭(嶺南)エリア
嶺南エリアには、敦賀市・美浜町・若狭町・小浜市・おおい町・高浜町が含まれます。
福井県の南西部に位置し、日本海に面した美しいリアス式海岸と穏やかな気候が特徴です。
嶺南エリアの特徴 |
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福井での土地探しや移住・引っ越しを検討中の方は、「ノークホームズ」へご相談ください。
福井での暮らし・家づくりに詳しいスタッフが、丁寧にサポートいたします。
【産業・経済】福井坂井地域、丹南地域、奥越地域、嶺南地域の4エリア
福井県は地域ごとに産業構造や経済発展の方向性が異なり、それぞれに強みや特徴があります。
ここでは、以下の4つのエリアに分けて、発展構想や暮らしやすさ、仕事環境を紹介します。
- 福井坂井地域
- 丹南地域
- 奥越地域
- 嶺南地域
福井坂井地域|都市機能とインフラが集まる拠点
福井坂井地域(福井市、坂井市、あわら市、永平寺町)は、福井県の経済・行政の中心地です。
北陸新幹線の延伸(2024年開業)を機に、福井駅周辺の再開発や商業施設の誘致が進んでおり、県外からの企業誘致や観光需要の拡大が期待されています。
また、デジタル化を活用した都市機能の高度化も計画されています。
福井駅を中心に公共交通網が整備され、アクセスが良好であるほか、医療機関や教育施設も充実しており、若い世代やファミリー層にも暮らしやすいエリアです。
※福井県ホームページ:新幹線・交通まちづくり局交通まちづくり課「嶺北地域公共交通計画について」参照
丹南地域|ものづくりと伝統文化が息づく地域
丹南地域(鯖江市、越前市、越前町、南越前町、池田町)は、ものづくり産業の中心地です。
鯖江市は「めがねのまち」として世界的に競争力のある眼鏡フレーム製造が盛んで、越前市では越前和紙や越前打刃物といった伝統工芸の振興と地域ブランド化が進められています。
地域密着型の商業施設や医療サービスが整っており、日常生活に便利な環境です。
豊かな自然に囲まれ、家族で落ち着いた暮らしを求める方に最適なエリアです。
奥越地域|自然と調和した暮らしと観光産業の発展
奥越地域(大野市、勝山市)は自然環境を活かした観光産業と農林業が中心です。
勝山市の「福井県立恐竜博物館」は世界有数の規模を誇り、多くの観光客を集めています。
大野市では「天空の城 越前大野城」や豊かな自然を活かした観光振興が進められています。
山間部のため冬は豪雪地帯となりますが、四季折々の自然を楽しめる環境が魅力です。
田舎暮らしや自然と触れ合う生活を求める移住者に人気のエリアです。
嶺南地域|観光資源と海の恵みを活かした地域振興
嶺南地域(敦賀市、小浜市、美浜町、高浜町、おおい町、若狭町)は、若狭湾を中心に観光業と漁業が盛んです。
敦賀市では北陸新幹線敦賀駅の開業により、関西圏や首都圏からの観光アクセスが向上し、観光需要の拡大が期待されています。
小浜市では「御食国(みけつくに)」の歴史や鯖街道を活用した食文化の振興が盛んです。
移動手段は車中心のため道路整備が進んでおり移動は快適です。
温暖な気候と美しいリアス式海岸が魅力で、自然と共存する穏やかな暮らしが実現できるエリアです。
福井の住みやすさと住みにくさについては、こちらも参考にしてください。
>福井の住みやすさ・住みにくさ|子育てのしやすさ・治安などの良いところ・悪いところ、人気エリアなど紹介
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福井の地域特性に詳しいスタッフが、丁寧にサポートいたします。
【気象】奥越、嶺北北部、嶺北南部、嶺南東部、嶺南西部の5エリア
福井県は日本海に面しており、冬季の季節風や地形の影響を強く受けるため、地域ごとに異なる気候の特徴が見られます。
気象庁では福井県を以下のように5つのエリアに分けています。
- 奥越
- 嶺北北部
- 嶺北南部
- 嶺南東部
- 嶺南西部
奥越エリア|冬の豪雪地帯と四季の豊かな自然
奥越エリア(大野市、勝山市)は標高の高い山岳地帯が広がり、冬には豪雪地帯として知られています。
夏季 | 冬季 |
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・昼夜の寒暖差が大きく、比較的涼しい気候 ・山間部では夏でも平均気温が25℃前後と過ごしやすい |
・日本海側からの季節風が両白山地にぶつかり、大量の雪が降る ・年間降雪量は500cm以上、最深積雪は100cmを超えることも珍しくない ・氷点下の日も多く、厳しい寒さが続く |
嶺北北部エリア|平野部に広がる冬の曇天と積雪
嶺北北部エリア(福井市、坂井市、あわら市)は、福井県の北部に位置し、日本海からの影響を受けやすい地域です。
夏季 | 冬季 |
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・平均気温は26℃〜28℃程度で、真夏日(30℃以上)も多い ・湿度が高く蒸し暑い日が続く ・日本海沿岸では海風により比較的涼しい日もあります |
・曇天が多く、時折強い北西風が吹く ・積雪は平野部でも見られるが、山間部ほどの豪雪ではない |
雪国での家づくりについては、こちらで確認できます。
>雪国の家づくり|雪国の家ならではの建築デザイン事例、屋根・間取りの工夫や特徴を紹介
嶺北南部エリア|内陸の盆地気候で寒暖差が大きい
嶺北南部エリア(鯖江市、越前市、越前町、南越前町)は内陸部に位置し、盆地気候の特徴を持っています。
夏季 | 冬季 |
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・日中は30℃を超える真夏日も多く、高温多湿な環境です ・夜間は盆地特有の放射冷却現象により涼しくなることがある |
・嶺北北部ほどの積雪は少なめ ・曇りの日が多く、降水量も比較的多い |
嶺南東部エリア|温暖な気候と穏やかな冬
嶺南東部エリア(敦賀市、美浜町)は若狭湾に面し、比較的温暖な気候が特徴です。
夏季 | 冬季 |
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・海風のおかげで猛暑日は少なく、平均気温は25℃〜27℃程度 ・湿度は高いものの、日本海沿岸特有の爽やかな風が吹き抜ける |
・嶺北や奥越に比べると降雪量は少ない ・温暖なため過ごしやすいですが、日本海から吹き込む風によって波浪警報などが発表されることがある |
嶺南西部エリア|海岸沿いの温暖な気候と晴れ間の多さ
嶺南西部エリア(小浜市、高浜町、おおい町、若狭町)は福井県の最南端に位置し、若狭湾沿いに広がる地域です。
夏季 | 冬季 |
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・海沿い特有の風通しの良さから猛暑日は少ない ・平均気温は26℃〜27℃程度で過ごしやすい |
・積雪は少ない ・晴れ間が比較的多いエリア |
福井で理想のエリアを見つけるなら、「ノークホームズ」にご相談ください。
福井の気候や地域特性に合わせた家づくりで、理想の暮らしを実現するお手伝いをいたします。
【観光】福井タウン、東尋坊、永平寺周辺、鯖江、敦賀、小浜の6エリア
福井県には、自然や歴史、グルメを楽しめる観光地が数多くあります。
2024年に北陸新幹線が敦賀駅まで延伸され、東京から福井駅まで約2時間半で移動可能になりました。
ここからは、以下の6つのエリアに分けて、観光スポットとおすすめグルメを紹介します。
- 福井タウンエリア
- 東尋坊エリア
- 永平寺周辺エリア
- 鯖江エリア
- 敦賀エリア
- 小浜エリア
福井タウンエリア|都市と歴史が融合する県庁所在地
福井の中でも観光スポットが多く、県外からも多くの観光客が訪れるエリアです。
主な観光スポット | 特徴 |
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福井城址 福井市郷土歴史博物館 |
・福井藩主・松平家の居城跡で、歴史資料が豊富に展示されています。 ・周囲には公園が整備されており散策もおすすめです。 |
養浩館庭園 (福井市) |
・江戸時代の大名庭園で、国の名勝に指定されています。 ・四季折々の美しい風景が楽しめます。 |
おすすめグルメ | |
・ソースカツ丼:福井名物の一つで、甘辛いソースを絡めたボリューム満点の一品です。 ・福井そば:地元特産の越前おろしそばが有名。福井市内や永平寺周辺で本格的な味を堪能できます。 |
東尋坊エリア|自然の驚異が生み出す絶景
福井県を代表する観光エリアで、荒々しい断崖絶壁や歴史ある港町、神秘的な島が魅力のスポットです。
主な観光スポット | 特徴 |
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東尋坊 (坂井市三国町) |
・波の浸食によって荒々しく削り出された断崖に日本海の荒波が打ち寄せる様は大迫力です。 ・国の天然記念物で、規模の大きさから「世界3大柱状節理」に認定されています。 ・遊覧船に乗って海から東尋坊を眺めるのもおすすめです。 |
三国港 (坂井市) |
・水運による物流の拠点として栄えた港町で、歴史や文化、レトロな町並みが残っています。 ・漁港周辺には新鮮な海産物が並ぶ市場や飲食店が立ち並びます。 |
雄島 (坂井市) |
・古くから「神の島」と崇められている ・東尋坊から渡れる小島で、美しい自然と歴史的な神社がある。 ・島内には、大湊神社の社殿や灯台があり、一周一時間弱で散策できる遊歩道があります |
おすすめグルメ | |
・三国港の海鮮丼:獲れたての海産物が贅沢に盛られた丼ぶりが人気。 ・越前がに:冬の味覚として有名な福井を代表するブランドがにです。 |
永平寺周辺エリア|禅の心と静寂の空間
禅の聖地として名高い永平寺を中心に、静寂と自然が織りなす癒しの空間が広がるエリアです。
主な観光スポット | 特徴 |
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永平寺 (永平寺町) |
・曹洞宗大本山として知られる古刹 ・座禅体験や写経が可能です。 |
吉峰寺 (永平寺町) |
・道元禅師が坐禅を組んだといわれる「御開山坐禅石」がある ・美しい自然に囲まれた古刹で、訪れる人々に癒しを提供する |
おすすめグルメ | |
・永平寺そば:地元名物として知られ、新鮮なそばを提供する店が多い。 ・羽二重ラーメン:永平寺近くの人気ラーメン店 |
鯖江エリア|ものづくりの技術と工芸の魅力
世界に誇る眼鏡産業や美しい自然が楽しめる、技術と文化が融合したエリアです。
主な観光スポット | 特徴 |
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めがねミュージアム |
・純国産フレームや、チタン・プラスティック製の製品を展示販売している |
西山公園 (鯖江市) |
・つつじの名所として知られ、春には約5万株のつつじが咲き誇ります。 ・秋には、約1,600本のモミジが色づく紅葉の名所 ・レッサーパンダが人気の西山動物園がある |
おすすめグルメ | |
・鯖江レッサーパンダパン:西山公園のレッサーパンダをモチーフにした人気パン。 ・さばえスイーツ:鯖江特産の和菓子やスイーツが豊富。 |
敦賀エリア|歴史と海が交わる港町
古代から港町として栄えた敦賀は、歴史的な名所と新鮮な海の幸が楽しめる魅力あふれるエリアです。
主な観光スポット | 特徴 |
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氣比神宮 |
・北陸地方最大級の神社で、重要文化財に指定されている鳥居が見どころ |
日本海さかな街 |
・地元の水産業者などが出店している海鮮市場 |
敦賀赤レンガ倉庫 (敦賀市) |
・レトロな建築と映像展示が楽しめるスポットです。 ・歴史的建造物として保存されている赤レンガ倉庫群で、カフェやショップがあります。 |
おすすめグルメ | |
・日本海さかな街:新鮮な海鮮丼や地元魚介を使った料理が楽しめます。 ・敦賀ラーメン:あっさり醤油味の敦賀ラーメンは地元のソウルフードです。 |
小浜エリア|歴史と海産物に彩られた御食国
古代から「御食国(みけつくに)」として京都へ海産物を供給してきた小浜は、歴史と豊かな海の恵みが息づくエリアです。
主な観光スポット | 特徴 |
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若狭神宮寺 (小浜市) |
・若狭随一の重文の木造本堂を有する天台宗の古刹 ・奈良・東大寺の二月堂への「お水送り」の神事で知られています。 |
鯖街道 (小浜市) |
・若狭湾で水揚げされた魚介類を京都に運ぶ物流ルートとして栄えました。 ・街道沿いには社寺、町並み、民俗文化財など様々な往来文化遺産群があります。 |
おすすめグルメ | |
・若狭ふぐ:冬に旬を迎える若狭湾のふぐは絶品です。 ・若狭ぐじ(甘鯛):高級魚として知られ、刺身や煮付けなどで楽しめます。 |
福井の魅力を詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご参考ください。
>福井が幸福度ランキングで5回連続1位の理由|ランキング1位「仕事・教育」の口コミ、福井の魅力を紹介
>福井には何がある|観光地、グルメ、住み心地などの魅力を4つのエリア別に紹介
まとめ
福井県のエリア分けを、歴史・地理・産業・経済・気候・文化などの視点から解説しました。
福井県は嶺北・嶺南・丹南・奥越など、さまざまな分け方がありますが、総じて「県民の幸福度No.1」の暮らしやすい地域です。
魅力的な観光スポットやグルメはもちろん、豊かな自然と産業経済のバランスの良さ、さまざまな世代にとって、「これからも住み続けたい」と思える魅力的な地域です。
文化的にも都市と歴史が交わる福井タウン、自然の絶景が楽しめる東尋坊、禅の心に触れる永平寺周辺、ものづくり文化が根付く鯖江、港町ならではの海の恵みが味わえる敦賀と小浜。
それぞれのエリアの魅力があり、住む人にとっての「暮らしやすさ」の価値観も多様です。
福井県にぜひお越し頂き、多彩な魅力を体感してみてください。