平屋・4LDKには何坪必要?延床面積、土地面積、価格相場|動線など間取りのポイントも解説
平屋のマイホームを検討中で、 「4LDKの間取りに必要な土地の広さは何坪くらいだろう?」「建築費用はどれくらいだろう?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、4LDKの平屋を建てる際に目安となる坪数(延床面積・土地面積)、価格相場、快適な間取りを作成するためのポイントを解説します。
ご予算に合わせて、ご家族全員が心地よく暮らせるマイホームプランを立てるためのヒントが見つかります。ぜひ最後までご覧ください。
このコラムのポイント |
---|
|

▶ノークホームズの施工事例集
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
目次
平屋・4LDKを建てるのに何坪必要か
まず、平屋・4LDKの間取りを実現するために必要な「広さ」について解説します。
住宅の広さを示す指標には、建物自体の大きさを示す「延床面積」と、敷地の広さを示す「土地面積」があります。それぞれ順番に見ていきましょう。
平屋・4LDKに必要な延床面積
延床面積の目安は、国土交通省が示している「誘導居住面積水準」(豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準)を参考に計算できます。
4LDKという間取りを確保することを前提に、世帯人数に応じた快適な広さの目安を以下の表にまとめます。
表1:世帯人数に対する延床面積の目安(4LDKの平屋を想定)
世帯人数 | 延床面積の目安 |
3人 | 約23~30坪(75~100m²) |
4人 | 約29~38坪(95~125m²) |
5人 | 約33~43坪(109~143m²) |
<参考>国土交通省「住宅:住生活基本計画(全国計画)(令和3年3月19日)」の別紙3「誘導居住面積水準」をもとにノークホームズが作成
ただし、ご家族のライフスタイル、例えば「広くて開放的なリビングにしたい」「収納をもっと大きくしたい」などによって、必要な広さは異なります。
表1の面積を目安としつつ、施工業者に具体的な要望を伝えて間取り作成を依頼し、ご家族に合ったプランを練っていきましょう。
平屋・4LDKに必要な土地面積
必要な土地面積は、「建ぺい率」という指標を用いて計算できます。
建ぺい率とは、土地面積に対する建築面積の割合のことで、地域ごとに30〜80%の値が都市計画で定められています。
例えば、建ぺい率が50%と定められた地域で、建築面積35坪の平屋を建てる場合、最低でも 35坪 ÷ 50% = 70坪 の土地面積が必要となります。
表1で示した延床面積に対して、建ぺい率を考慮した場合に必要な土地面積の目安を表2にまとめます。
表2:世帯人数から計算した延床面積に対して必要な土地面積の目安
世帯人数 | 延床面積の目安 | 土地面積の目安 |
3人 | 約23~30坪(75~100m²) | 約28~101坪(94~333m²) |
4人 | 約29~38坪(95~125m²) | 約36~126坪(119~417m²) |
5人 | 約33~43坪(109~143m²) | 約41~144坪(137~475m²) |
ただし、実際にマイホームを建てる際には、建物本体以外にも以下のようなスペースを考慮して土地の広さを決める必要があります。
- 駐車スペース
- 庭・アプローチ
- 日当たりや風通し、隣家との距離を考慮した建物の配置に必要なスペース
これらのご要望や、建設予定地の建ぺい率・その他の規制によって、必要な土地の面積は変わります。
土地探しは、施工業者や不動産業者に相談しながら、ご家族の希望に合う土地を選びましょう。
土地の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
>平屋の土地選びのキホン|広さ・間取り・日当たりなどのポイントをチェック!
平屋・4LDKの価格相場
次に、平屋・4LDKの建築にかかる費用相場を見ていきましょう。
ここでは建物の本体工事費を「延床面積 × 坪単価」で試算します。
全国平均の坪単価をもとに、平屋の建築価格の目安を計算すると以下のようになります。
表3:平屋の建築価格の目安
世帯人数 | 延床面積の目安 | 注文住宅の価格の目安 | 土地付き注文住宅の価格の目安 |
3人 | 約23~30坪(75~100m²) | 2,423~3,231万円 | 2,297~3,063万円 |
4人 | 約29~38坪(95~125m²) | 3,069~4,039万円 | 2,910~3,828万円 |
5人 | 約33~43坪(109~143m²) | 3,530~4,604万円 | 3,346~4,364万円 |
>住宅金融支援機構ホームページ「フラット35利用者調査」2023年度調査結果のデータをもとにノークホームズが作成
※最終的な建築価格は、お客様のご要望内容や、導入する設備や建築資材などによって異なります。詳細な費用は、依頼する施工業者へお問い合わせください。
平屋の建築価格に土地価格や諸費用を加えて、無理のない範囲で総予算を決め、平屋・4LDKの間取りを計画しましょう。
福井・石川で平屋のマイホームを検討中の方は、ノークホームズへお問い合わせください。
資金計画・土地探しの段階からご家族をサポートいたします。
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。
快適な平屋・4LDKの間取りを作るポイント
ここでは、4LDKの平屋で快適な暮らしを実現するためのポイントを解説します。
平屋は、ワンフロアで生活が完結する点が魅力ですが、4LDKのように比較的広い間取りの場合、特に以下の4点に注意して計画を進めましょう。
- 家事動線や生活動線を効率的にする
- 採光・風通しを確保する
- 収納スペースを計画的に確保する
- ご家族のライフスタイルの変化を見据える
それでは、それぞれ詳しく解説していきます。
家事動線や生活動線を効率的にする
ワンフロアの面積が広くなる平屋では、日常生活や家事の際の移動距離が長くならないよう、コンパクトで効率的な動線を計画しましょう。
実際に暮らす場面を具体的にイメージしながら、間取りを考えることをおすすめします。
以下に、家事動線・生活動線を整えるためのアイデアを紹介します。
- 回遊動線の採用:例えば、「リビング⇔キッチン⇔ランドリールーム」のような行き止まりのない動線は、家事の効率を高め、ご家族の移動もスムーズにします。
- 水回りの集約:浴室・脱衣所・洗面所・トイレといった水回りを近くにまとめることで、身支度や掃除などの利便性が向上します。
- ファミリークローゼットの導入:ご家族全員分の衣類などを一箇所にまとめて収納できるスペースを設けると、洗濯物を各部屋に運ぶ手間が省け、洗濯動線が短縮されます。
家事動線の良い間取りのアイデアは、下記でも紹介しています。
>家事動線の良い間取りの作り方とアイディア10選|30坪台の2階建て・平屋の間取り事例も紹介
採光・風通しを確保する
延床面積が広くなる平屋では、特に家の中心部まで自然光が届きにくくなったり、空気がよどみやすくなったりする可能性があります。
家全体で採光や風通しを確保するアイデアとして、以下も参考にしてください。
- 中庭の活用:建物の内部に中庭を設けることで、周囲の部屋へ安定した採光と通風をもたらすことが可能です。
- 建物形状の工夫:L字型やコの字型の平面計画を採用すると、外壁面が増え、窓を設置できる箇所が多くなります。
- 天窓・高窓の設置:壁面に窓を設けにくい部屋や廊下でも、屋根面に天窓を設置したり、壁の高い位置に窓を設けたりすることで、効果的に自然光を取り込むことができます。
- 勾配天井の採用:天井を屋根形状に合わせて斜めに高くすることで、高窓からの光を室内の奥まで届けやすくなります。
L字型やコの字型の平屋の間取りについては、下記でも紹介しています。
>平屋・L字型がおしゃれ|25坪〜35坪の2〜4LDK外観・間取り事例、デメリット解消方法を紹介
>平屋・コの字型の間取り|中庭のある約30坪・2〜4LDKの事例、後悔しないポイントを紹介
収納スペースを計画的に確保する
ご家族の人数やライフスタイルに合わせて、必要な場所に適切な量の収納スペースを計画的に確保することが、すっきりとした暮らしを維持する上で重要です。
平屋・4LDKの収納スペースについて、以下の点もチェックしましょう。
- 収納の場所と量:リビング収納、パントリー、各個室のクローゼット、玄関のシューズクロークなど、使用頻度や物品の種類に応じて、適切な場所に適切な容量の収納を配置しましょう。
- 集中型の大容量収納の検討:ファミリークローゼットや納戸など、一箇所にまとまった収納スペースを設けることで、家全体の整理整頓がしやすくなります。
- 小屋裏スペースの活用の検討:屋根裏のスペースを収納として活用することも有効な選択肢です。普段あまり使わない季節用品などの保管場所に適しています。
ご家族のライフスタイルの変化を見据える
建築当初だけでなく、将来的なご家族構成やライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる間取りを計画しておくと、長く快適に暮らすことができます。
具体的には、以下のような点が挙げられます。
- 子ども部屋の可変性:お子様が小さいうちは広い一部屋として使い、成長に合わせて間仕切り壁を設置して二部屋に分割できるようにしておく、といった計画が可能です。
- バリアフリー設計の導入:平屋はもともと階段がなくバリアフリーに適していますが、将来的な身体能力の変化を見据え、廊下幅の確保、引き戸の採用、床段差の解消などを計画に盛り込むことで、より長く快適に暮らすことができます。
- 個室用途の柔軟性:お子様が独立された後、使わなくなった子ども部屋を書斎、趣味室、ゲストルームなど、別の用途で使えるように、コンセントの位置や数、照明計画などをあらかじめ考慮しておくこともおすすめです。
以上、4LDKの平屋の間取りを作成する際の4つのポイントを紹介しました。
平屋・4LDKの間取り実例
次に、ノークホームズが手がけた平屋の中から、4LDKの間取りの実例を紹介します。
【31.82坪】リビング横にスキップフロアを配置した開放感のある間取り
こちらは、リビング・ダイニングに隣接した小上がりのスキップフロアを設けた間取りです。
スキップフロアは視覚的な変化を生み出し、空間に広がりと奥行きを感じさせます。
また、こちらの間取りは以下のような工夫も施されています。
- コの字型の廊下と居室の配置により、家全体の採光と風通しを確保。
- ガレージからキッチンへと続く動線で、買い物帰りやDIY作業後の片付けもスムーズ。
- 脇玄関に広い土間収納を設け、自転車やアウトドア用品なども収納可能。
- スキップフロアの畳コーナーの間仕切りは可動式で、リビングの一部としても個室としても利用可能。
【30.50坪】個室のプライバシーに配慮し、二世帯住宅にも対応可能な間取り
こちらは、各個室を適度に離して配置することで、採光・通風を確保しつつ、ご家族間のプライバシーにも配慮した間取りです。
生活空間を緩やかに分けられるため、二世帯同居にも対応しやすい間取りです。
また、こちらの間取りは以下のような工夫も施されています。
- キッチンを中心に回遊できる動線で、キッチンから脱衣所やダイニングにスムーズにアクセス可能。
- 大型のファミリークローゼットを設け、洗濯の動線を効率化。
- 水回りを集約しつつ、浴室・脱衣所と、トイレ・洗面スペースの動線を分けています。来客時のプライバシーにも配慮可能です。
ノークホームズには、他にも多数の施工事例がございます。写真と共に公開していますので、ぜひ家づくりの参考にしてください。

▶ノークホームズの施工事例集
平屋・4LDKのメリット・デメリット・注意点
平屋・4LDKの間取りとその作成ポイントを紹介しましたが、「平屋と2階建で迷っている」という方もいらっしゃると思います。
ここでは、4LDKの間取りを計画する際の平屋のメリット・デメリットを整理します。
メリット・デメリットを踏まえて、平屋の間取り計画を進める上での注意点もご紹介しますので、ぜひご覧ください。
まず、平屋・4LDKの間取りを実現するメリットは、以下の通りです。
4LDKの平屋のメリット |
|
メリットがある一方で、平屋・4LDKの間取りには以下のデメリットもあります。
4LDKの平屋のデメリット |
|
以上のメリット・デメリットを踏まえて、4LDK・平屋の間取り計画を進める上での注意するべきポイントは以下の通りです。
メリット・デメリットを踏まえた注意点 |
|
平屋のメリットを活かし、デメリットを解消するためには、施工業者のサポートが重要です。
以上の注意点を設計に取り入れるために、ぜひ平屋の建築実績が豊富な施工業者を選んでください。
Q&A
最後に、平屋の家づくりに関して、お客様からよくいただくご質問とその回答をまとめました。
Q1. 注文住宅が完成するまでの一般的な流れを知りたい。
家づくりのご相談からお引き渡しまでの流れや、費用の内訳などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>注文住宅完成までの流れ(土地なし・土地あり)一覧|期間、頭金あり・なしの違い、費用内訳も紹介
Q2. 4LDKの平屋は、同規模の2階建てより建築費用が高くなる?
一概に「平屋の方が高い」とは言えません。
一般的に、同一の延床面積で比較した場合、平屋は基礎と屋根の面積が広くなるため、坪単価は高くなる傾向にあります。
しかし、平屋は階段などが不要となるため、効率的な間取りで「建築総額」を抑えられる可能性があります。
平屋と2階建てのコスト比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
>平屋と2階建てのコスト(新築費用、固定資産税など)はどっちが高いのか|メリット・デメリットなど解説
Q3. 平屋建築における土地選びの注意点は?
必要な延床面積と建ぺい率から土地の広さを検討することはもちろん、日当たりや周辺環境、災害リスクなどを確認することも重要です。
土地選びのポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています。
>平屋の土地選びのキホン|広さ・間取り・日当たりなどのポイントをチェック!
Q4.縦長や横長の土地にも平屋は建てられる?
ご希望の土地が南北・東西に長い形状でも、快適でおしゃれな平屋の間取りを実現可能です。
横長・縦長の平屋の事例は、以下の記事で確認できます。
>平屋の間取り|30坪前後、南北・東西に長い土地に建つ横長・縦長の平屋(2~4LDK)の成功事例
Q5. 平屋・4LDKの場合、トイレは2箇所設置するべき?
必須ではありませんが、ご家族の人数が多い場合や来客の多いご家庭では、トイレを2箇所設置すると利便性が向上します。
設置場所は、家族が主に使う寝室近くや、お客様も利用しやすいパブリックスペース(LDK付近や玄関ホール近くなど)など、生活動線を考慮して決めると良いです。
トイレの数や配置の決め方、トイレ2つの間取りについては、以下の記事でも紹介しています。
>30坪の平屋間取り|3LDK~4LDKでトイレ2つ、ランドリールームありなど事例紹介
まとめ
本記事では、4LDKの平屋を建てる際に目安となる坪数(延床面積・土地面積)、価格相場、快適な間取りを実現するためのポイントを、間取りの実例とともに解説しました。
4LDKの平屋は、広さを確保するための土地選びや、動線などの設計上の工夫が必要ですが、ワンフロアならではの生活のしやすさや、ご家族とのつながりを感じられる点が大きな魅力です。
ノークホームズでは、お客様のライフスタイルやご要望に合わせた、快適に長く暮らせる平屋づくりをお手伝いしています。ぜひお気軽にご相談ください。
※建築予定地が施工エリア内(福井・石川)の方のみ対応させていただきます。